獣医師解説!犬と猫の陰茎、ペニス、チンチンが赤い、戻らない、汚い、先端から膿が出る〜原因、治療、対処法〜

自宅で、愛犬や愛猫と遊んでいたら、チンチンが出ていた、戻らない、黄色いものがついている、汚い・・・

愛犬や愛猫がちんちんを痛がって、鳴いている・・・

本記事では犬と猫の陰茎、ちんちん、ペニスの異常についてお話しします。

  • 様子、経過を見てくださいと言われたけど心配...
  • 検査してくれなかった...
  • 病院ではよくわからなかった...
  • 病院では質問しづらかった...
  • 混乱してうまく理解できなかった...
  • もっと詳しく知りたい!
  • 家ではどういったことに気をつけたらいいの?
  • 治療しているけど治らない
  • 予防できるの?
  • 麻酔をかけなくて治療できるの?
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ネット上にも様々な情報が溢れていますが、そのほとんどが科学的根拠やエビデンス、論文の裏付けが乏しかったり、情報が古かったりします。

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例えば...

  • 人に移るの?
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これを読んでいるあなたもこんな悩みを持っているのでは?

結論から言うと、陰茎の異常は、包皮口からの分泌物の排出や出血が多いです。

陰茎および包皮の異常に伴うその他の臨床的問題には、排尿異常、腫瘍、性交不能、あるいは持続性勃起などがあります。

この記事は、愛犬や愛猫が陰茎、ペニス、チンチンが赤い、戻らない、汚い、先端から膿が出いる状態の飼い主向けです。

この記事を読めば、愛犬や愛猫の陰茎、ペニス、チンチンが赤い、戻らない、汚い、先端から膿が出る原因、から対処法までがわかります。

限りなく網羅的にまとめましたので、ご自宅の愛犬や愛猫の陰茎、ペニス、チンチンが赤い、戻らない、汚い、先端から膿が出る原因、検査、治療方法について詳しく知りたい飼い主は、是非ご覧ください。

✔︎本記事の信憑性

この記事を書いている私は、大学病院、専門病院、一般病院での勤務経験があり、 論文発表や学会での表彰経験もあります。

今は海外で獣医の勉強をしながら、ボーダーコリー2頭と生活をしています。

臨床獣医師、研究者、犬の飼い主という3つの観点から科学的根拠に基づく正しい情報を発信中!

記事の信頼性担保につながりますので、じっくりご覧いただけますと幸いですm(_ _)m

» 参考:管理人の獣医師のプロフィール【出身大学〜現在、受賞歴など】や詳しい実績はこちら!

✔︎本記事の内容

犬と猫の陰茎、ペニス、チンチンが赤い、戻らない、汚い、先端から膿が出る〜原因、治療、対処法〜

犬と猫の陰茎、ペニス、チンチンの異常・包皮分泌物とは

犬と猫の陰茎、ペニス、チンチンの異常・包皮分泌物とは

この文章は消さないでください。
包皮口からの分泌物の排出や出血です。

陰茎および包皮の異常に伴うその他の臨床的問題には、排尿異常、腫瘍、性交不能、あるいは持続性勃起などがあります。

包皮の異常は陰茎疾患として関連性があるため、ここでは両者を合わせて述べます。

犬と猫の陰茎、ペニス、チンチンの異常の分類と問題点

犬と猫の陰茎、ペニス、チンチンの異常の分類と問題点

1.陰茎と包皮の先天性異常

犬および猫における陰茎と包皮の先天性異常は稀です。

陰茎の先天的形成異常は、しばしば包皮の形成異常を伴います。

臨床症状は、陰茎が包皮内へ納めきれないか、あるいは包皮口から陰茎が出ないかのいずれかのことが多いです。

陰茎小帯遺残

周産期(幼い時)に陰茎亀頭と包皮粘膜の表皮は分離します。

この分離が正常に行われなかった場合は、異常な結合組織が残り、

ほとんどの場合は陰茎遠位の腹側正中における結合組織が遺残して、陰茎の包皮からの完全な突出が不能になります。

診断の進め方

陰茎小帯遺残は、手で陰茎を突出させるか、勃起時における陰茎の変位を確認することで診断可能です。

治療

・遺残陰茎小帯の切断術

▶陰茎小帯は青春期になると断裂するのが普通です。

▶通常、遺残した陰茎小帯は最小限の血管を有する結合組織です。

▶目的は包皮から陰茎が突出するように遺残陰茎小帯を切断します。

尿道下裂

尿道下裂は発生段階における尿道の癒合異常の結果であり、

尿道の全長にわたり様々な場所に1カ所または複数の尿道開裂部が形成されます。

特徴
  • 異常な開裂部は陰茎と包皮の腹側面に沿って認められることが最も多いですが、陰嚢領域から会陰領域にまでも生じる可能性があります。
  • この病態は発生段階における不完全な雄性化によるものであり、陰茎の発達不全および包皮の形成異常を伴うことがあります。
  • テストステロンの影響下における正常な陰茎への発育異常は、アンドロゲン受容体の欠損に起因しています。
  • ボストン・テリアでは家族性の尿道下裂が認められています。
  • 犬および猫以外のほかの動物種においては、催奇形性物質の関与が示されています。
陰茎低形成
特徴

発育不全はアンドロゲン受容体の欠損にみられるような不完全な雄性化に伴って生じることがあり、犬と猫の両者で認められています。

両性的性器はXX性転換症候群で認められることがあります。

罹患犬では、陰茎と包皮の異常が複数みられ、生殖不能です。

XX性転換症候群が報告された犬種

  • イングリッシュ・コッカー・スパニエル
  • アメリカン・コッカー・スパニエル
  • ワイマラナー
  • ビーグル
  • ドーベルマン
  • パグ
  • ケリー・ブルー・テリア
  • アイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリア
  • ジャーマン・ショートヘアード・ポインター
  • ポメラニアン
陰茎発育不全では尿の貯留が生じることがあり、結果として包皮粘膜に疼痛と炎症が発現します。
包茎(嵌頓包茎):陰茎、ちんちんが戻らない
  • 包皮狭窄:包茎は陰茎が突出するには包皮開口部が小さすぎる場合に生じる。
  • 亀頭包皮炎:包皮内に尿の貯留が生じた場合は、炎症と感染が起こることがある。
  • 嵌頓包茎:陰茎が包皮から出ていて、正常な位置に戻すことができない状態のことをいう。
特徴

遺伝性が疑われます。

先天的な包皮の狭窄がジャーマン・シェパード・ドッグゴールデン・レトリーバーで報告されています。

徴候

その犬が交尾を試みて失敗するまで、包茎に気づかないことがあります。

新生子期の重症例では、排尿障害や包皮腔内の尿貯留を生じ、亀頭包皮炎から敗血症へと進行することがあります。

 

短時間の嵌頓包茎を示す犬では、その犬が露出陰茎を舐めること以外の症状は認められません。

露出が数時間続くと虚血性の壊死と尿道閉塞が生じます。

原因

包茎は異常に小さい包皮口が原因となります。先天性または後天性(損傷や疾病など)に生じます。

腹側の亀頭に沿って陰茎と包皮を繋ぐ薄い帯状の結合組織が問題となります。

陰茎または包皮の小帯の遺残に関連していることがあります。

嵌頓包茎

  • 通常、勃起や交尾の問題に関連します。
  • 包皮口周囲の被毛が陰茎、特に亀頭球の表面に巻き付き、陰茎が後退できなくなります。
  • 中等度に狭窄した包皮口も関与しています。
  • 損傷、陰茎骨骨折、および持続勃起(性的興奮なしに勃起持続する神経の異常状態など)によっても起こります。

▶陰茎亀頭の露出は、陰茎後引筋または包皮筋の異常、大きな包皮口、および短い包皮が原因となります。

治療

包皮は迅速かつ外科的な包茎口の拡張を必要とします。

その犬に陰茎小帯遺残があれば、陰茎亀頭と包皮の壁側面を繋いでいる組織を分離します(遺残陰茎小帯切断術)。

・嵌頓包茎

迅速な治療を要します。

通常は5~10分程度で元に戻りますが、もし元に戻らない場合は陰茎が空気に触れて乾燥します。

ワンちゃんによっては痛みを感じる場合があります。

対処法としては以下のやり方があります。

自宅での治療

①軽く運動させる

興奮していることが多いので、おもちゃなどは取り上げて気を紛らわせて落ち着かせます。

一度おちかせた後に、ゆっくり歩かせたりして軽く運動させます。

気持ちが落ち着くと、自然に元に戻る場合は多いです。

②潤滑剤を塗る

嵌頓包茎の時間が長くなると更に戻り難くなります。

乾燥防止と潤滑油の役目をする植物性ベビーオイルなどを清潔な手で塗ってあげて様子を見ます。

③冷水で冷やす

上記の①、②でも戻らない場合は、清潔なガーゼまたはタオルを冷水に浸し、それを愛犬の陰茎に当てて冷やします。

赤く充血した陰茎を冷やす事で鎮静化されます。

理想的なのは 【軽く運動させる】 ⇒ 【潤滑剤を塗る】 ⇒ 【冷水で冷やす】 と言う順番で行います。

軽い運動をさせても効果が無ければ潤滑剤、それでも駄目なら冷水、と言う様に段階的に行います。

これらの方法で元に戻らない場合は動物病院で下記の処置が必要です。

病院での治療

発症後24時間後には組織の損傷と陰茎の虚血壊死により、陰茎切断が必要になります。

尿道の通過性に問題があれば、尿道カテーテルを留置します。

正常位置への陰茎の復帰が目的となります。

  • 異物を除去し陰茎を滑りやすくし、高張ブドウ糖液の圧迫湿布を行い、必要なら包皮口を外科的に広げます(包茎口拡張術)。
  • 勃起後に嵌頓陰茎を繰り返さないようにするため去勢も実施します。
  • 腹部圧迫包帯処置と尿道カテーテルの導入により、陰茎を包皮内に保つと同時に局限性の浮腫も消退させます。
  • 投薬と輸液:陰茎と包皮の間に癒着が生じないよう、抗生物質軟膏の塗布を続けます。

2.陰茎と包皮の後天性異常

陰茎疾患と包皮疾患とは関係が深いです。

外傷

小動物の症例において包皮領域および陰茎を障害する打撲あるいは穿孔創の原因は非常に多いです。

動物による咬傷や交尾中の事故、人による加害、反復したカテーテル挿入による医原性の外傷

などの原因による陰茎外傷により包皮から分泌物の排出がみられたり、

腫脹、疼痛、発熱、その他の炎症症状とともにみられることがあります。

異物

陰茎を被覆している包皮内に異物が入り込むことがあり、重度の障害と炎症を引き起こす。

草の芒、敷藁、その他の植物成分、あるいは小片物が包皮内に迷入して炎症を誘起し、結果的には亀頭包皮炎となる。

包皮内に被毛が入り込んだり、あるいは包皮内に入った異物により輪状絞扼性病変は、
陰茎を締め付け、静脈のうっ滞と腫脹を誘発し、嵌頓包茎となることがあります。

 

腫瘍

犬と猫において包皮と陰茎に発現する良性および悪性腫瘍は、比較的稀です。

可移植性性器腫瘍(TVT)

この腫瘍は若い犬にみられることが多く、陰茎粘膜における赤い不定形の腫瘤としてみられます。

性的接触で伝搬し、雌雄ともに発生します。

包皮の腫瘍

最もよくみられる包皮の腫瘍は、包皮の皮膚に発生する皮膚肥満細胞腫とTVTです。

その他の腫瘍

尿道の腫瘍が陰茎を侵すことがあります。

例としては、移行上皮癌があります。

犬では陰茎骨の骨肉腫が報告されています。

亀頭包皮炎

亀頭包皮炎は陰茎と包皮における炎症です。

原因

・陰茎あるいは包皮の発育不全

・外傷

・異物の迷入から続発

・自然発生的な細菌感染

・非細菌性の亀頭包皮炎の原因

▶ヘルペスウイルス

▶Blastmyces dermatitidis(稀であり、特に日本ではみられない)

包皮内は正常細菌叢が豊富で、亀頭包皮炎には多数の異なる細菌が関与していることがあります。

徴候

・包皮からの膿性分泌物は、亀頭包皮炎、異物、外傷、あるいは異常な尿の流れと感染を誘起し、あらゆる型の陰茎発育不全に伴ってみられることがあります。

・出血性の分泌物は、症例によって亀頭包皮炎外傷、あるいは異物の迷入に伴ってみられます。

・異常な排尿に伴い、排尿が異なる方向に逸れたり、包皮内に尿が貯留して尿の滴下、あるいは会陰部や腹部の皮膚に尿によるかぶれや炎症が生じたりすることがあります。

・持続性の勃起は、持続勃起、および場合によっては嵌頓包茎の臨床症状です。

・疼痛、腫脹、および炎症は、陰茎および/または包皮の外傷、あるいは異物を保有している動物でみられることがあります。

発熱やほかの全身症状も、これらの疾患に伴うことがあります。

・尿道の傷害や、陰茎や包皮の腫脹によって尿道が閉塞される場合には、動物が排尿できなくなることもあります。

・交尾不能が、陰茎と包皮の疾患における唯一の症状のことがあります。

診断の進め方

・病歴の聴取

繁殖履歴、排尿様式、包皮分泌物の存在、および外傷の原因となるような出来事に関することは、

陰茎と包皮の疾患を診断するうえで重要です。

・身体検査

▶前立腺、骨盤尿道、および腰部下部リンパ節を評価するための直腸検査を含め徹底的に身体検査を実施します。

陰茎と包皮を詳しく検査します。

▶犬、特に去勢されていない犬では、少量の黄緑色分泌物は正常な所見であるが、猫では異常です。

▶包皮

→包皮は陰茎が突出するように、陰茎の表面を滑らかに動き、痛みが出ることはありません。

→陰茎について陰茎口を検査します。

陰茎口は、包皮先端でわずかに腹側の位置で縦に開口します。

その大きさは、陰茎が完全に突出するのに十分な大きさです。

▶陰茎

陰茎の勃起が明らかな場合は、持続勃起と嵌頓包茎とを鑑別するために注意深く検査します。

  • →嵌頓勃起:陰茎が包皮内に戻すのが妨げとなる巻き込まれた包皮の皮膚が陰茎を絞扼していることが多いです。
  • →嵌頓包茎は、陰茎の体部に巻き付いた被毛でできたリングによることもあります。

・臨床検査

▶一般血液検査:重度の外傷がある場合、あるいは陰茎や包皮に血腫が認められる場合に必要です。

▶血清化学検査:考えられるすべての腫瘍性疾患における病期判定、あるいは動物に全身的な疾患、炎症、重度の外傷が認められる場合に必要です。

▶尿検査

→排尿異常を示す症例はすべて診断上、尿検査が重要となります。

尿道の腫瘍は陰茎に波及する場合があり、尿沈渣で腫瘍細胞が証明されることがあります。

→陰茎および包皮の異常は、尿路の感染症に関連することがあります。

▶細胞診

この文章は消さないでください。
包皮分泌物の細胞診は、亀頭包皮炎の診断に有用です。

亀頭包皮炎では、多数の細菌と中毒性好中球がみられます。

ブラストミセス症(分芽菌症)の亀頭包皮炎では、細胞診で真菌がみられることがあります。

また、包皮の細胞診では腫瘍細胞もみられることがあります。

→包皮の正常細菌叢を構成する多種の細菌のために、細菌培養は役に立たないのが普通です。

▶画像診断

→包茎と陰茎の超音波検査は、慢性炎症や腫瘍性疾患による癒着が陰茎の突出を妨げているような場合に必要です。

→脊髄、腰仙部、あるいは下部尿路に対するCT検査やMRI検査は、持続勃起で来院した去勢雄犬における評価の一部として必要なことがあります。

▶細胞遺伝学的検査:性染色体を解析することで性分化異常を決定することが可能です。

まとめ
  • 多くの陰茎/包皮疾患に対する治療中は、陰茎を乾燥させないようにして環境に起因する傷害や包皮との癒着を防ぐことが重要です。

 

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no life no dogs & catsをモットーに、現役獣医師が、科学的根拠に基づいた犬と猫の病気に対する正しい知識を発信していきます。国立大学獣医学科卒業→東京大学附属動物医療センター外科研修医→都内の神経、整形外科専門病院→予防医療専門の一次病院→地域の中核1.5次病院で外科主任→海外で勤務。

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