獣医師解説!犬と猫の腎臓病にオススメのフード

犬と猫の腎臓病に一番いいフードはどれだろう...?

病院で腎臓病と診断された。腎臓の数値が高い。

腎臓病の薬を飲んでいるけど、他にできる治療を知りたい!

今食べている腎臓病のフード以外に、効果の証明されたフードを知りたい!

飼い主の中には、この様な経験をされたり、愛猫愛犬の悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか?

ネット上にも様々な情報が溢れていますが、そのほとんどが科学的根拠やエビデンス、論文の裏付けが乏しかったり、情報が古かったりします。

中には無駄に不安を煽るような内容も多く含まれます。

ネット記事の内容を鵜呑みにするのではなく、

情報のソースや科学的根拠はあるか?記事を書いている人は信用できるか?など、

その情報が正しいかどうか、信用するに値するかどうか判断することが大切です。

例えば...

  • どのメーカーのものがいいの?
  • 栄養バランスは大丈夫?
  • 無添加?国産がいいの?
  • とりあえずどのフードをあげればいいの?

これを読んでいるあなたもこんな悩みを持っているのでは?

結論から言うと、動物病院に置いてあるフードが一番良いです。つまりロイヤルカナンやヒルズです。

この記事では、犬と猫の腎臓病、腎臓の数値が高い時にオススメのペットフードの選び方についてその理由をアカデミックな面からまとめました。

限りなく網羅的にまとめましたので、犬と猫の腎臓病のフードに迷われている飼い主、腎臓病の治療にお困りの飼い主は是非ご覧ください。

✔︎本記事の信憑性
この記事を書いている私は、大学病院、専門病院、一般病院での勤務経験があり、
論文発表や学会での表彰経験もあります。

今は海外で獣医の勉強をしながら、ボーダーコリー2頭と生活をしています。

臨床獣医師、研究者、犬の飼い主という3つの観点から科学的根拠に基づく正しい情報を発信中!

記事の信頼性担保につながりますので、じっくりご覧いただけますと幸いですm(_ _)m

» 参考:管理人の獣医師のプロフィール【出身大学〜現在、受賞歴など】

✔︎本記事の内容

犬と猫の腎臓病にオススメのフード

腎臓とは

腎臓とは

・尿をつくる

体にとっていらないものを捨てるろ過機能と体の水分を調整する濃縮機能(再吸収)がある。

例)10㎏の犬の場合…一日に53.3Lの尿をろ過する。しかし、ろ過された尿から体にとって必要な水分や塩分、栄養素などを

再吸収している(約53.1L)。結局尿として排出されるのは02.~0.25L

・その他

血液を作る・血圧の調整・血中のカルシウム量の調整

ネフロン

ネフロン

ネフロンとは尿排泄系の最小単位でボーマン嚢(内部に毛細血管のループからなる糸球体を含む)と尿細管からなる。

糸球体とボーマン嚢を合わせて腎小体という。

ネフロンは二種類に分けられる。

  1. 尿細管の短いもの(皮質ネフロン)
  2. 尿細管の長いもの(傍髄質ネフロン)

犬は皮質ネフロンが60%傍髄質ネフロンが40%でろ過機能が得意。

そのため腎疾患に陥った場合身体の老廃物が捨てれなくなり(尿が作られなくなる)予後不良の事もある。

逆に猫は皮質ネフロンが0%傍髄質ネフロンが100%で吸収機能が得意である。

因みに人は皮質ネフロンが80%傍髄質ネフロンが20%である。

慢性腎臓病はどういう病気?

慢性に経過し不可逆的に進行する腎臓機能障害。壊れたところは治らない。

ネフロンの50%が損傷を受けると、傷ついた部分は新しく形成されないため残ったネフロンが200%の仕事を補うことになる。

(ろ過率の亢進→糸球体硬化)

IRISの分類 ステージⅠ

残りのネフロンの割合~33%(100%中)

  • 尿検査、エコー検査…うすい尿(多尿・多飲・脱水・便秘)・異常像が見つかることがある。
  • 血液検査…異常なし

尿中には微量のタンパクが出ることもある。

IRISの分類 ステージⅡ

残りのネフロンの割合33~25%

  • 臨床症状はない、またはごくわずか(尿が増えた…と思うくらい)
  • 血液検査…クレアチニン1.4~2.0(犬)、1.6~2.8(猫)

IRISの分類 ステージⅢ

残りのネフロンの割合25~10%

  • 様々な臨床症状(貧血・代謝性アシドーシスなど)
  • 血液検査…クレアチニン2.1~5.0(犬)、2.9~5.0(猫)

IRISの分類 ステージⅣ

残りのネフロンの割合25~10%(10%以下)

  • 尿毒症
  • 血液検査…クレアチニン>5.0(犬猫)

(血液検査)

ステージ     1       2      3        4

クレアチニン 犬 <1.4     1.4~2.0   2.1~5.0    >5.0

(mg/dl)  猫 <1.6     1.6~2.8   2.9~5.0    >5.0

非高窒素血症       軽度の腎性  中程度の腎性  重度の腎性

高窒素血症  高窒素血症   高窒素血症

小型犬の場合クレアチニンが基準値以内(1.0位)でも糸球体ろ過量が低下している場合があるため注意が必要。

腎臓病の治療

腎臓病の治療

病気は徐々に進行し、病気そのものが改善することはない。

○保存療法(病気の進行を遅らせる)

食事療法・内科療法・輸液療法など

○対象療法(症状を軽減する)

輸液療法・食事療法・内科療法など

食事療法の目的

  1. 残存ネフロンの保存(残り33~25%)→進行を遅らせる
  2. 尿毒症症状の軽減(残り25~0%)→症状を抑える

食事管理のポイント(充分なカロリー摂取も重要)

腎臓がかなり悪くなってから食事療法食に変更しようとしてもすでに食欲が落ちている…

慢性腎臓病が進んでからの食事療法は難しい。

◎病気の進行を遅らせる
  • リンの制限+リン吸着剤(リンの制限が生存期間をのばす一つの方法)
  • タンパク質の制限
  • EPA・DHA(血管拡張作用があり、糸球体ろ過が上昇)
  • 抗酸化物質
◎症状を抑える
  • タンパク質の制限
  • 代謝性アシドーシスの補正
  • サイリウム

!食事中のリンの制限

リンはタンパク質に多く含まれているためタンパク資源を厳選し、量を調節。

腸管リン吸着剤…炭酸カルシウムなどを用いて排出させる。

!食事性タンパク質の制限

腎性のタンパク尿を認める場合

→タンパク尿は腎障害の進行の要因の一つ・腎臓病が進行すると食欲不振となり食事の変更が困難。

腎性のタンパク尿が診断されたら初期からタンパク質を制限。

また、抗酸化物質(ビタミンE・ビタミンC・ルテイン・タウリン・ポリフェノール)は慢性腎臓病の進行を遅らせる。

◎代謝性アシドーシスの補正

腎機能が低下するとNH₄⁺の排泄減少→H⁺の排泄減少

HCO₃⁻の再吸収低下→代謝性アシドーシス

アルカリ化する成分としてクエン酸カルシウム 炭酸カルシウムが有効

◎サイリウム(インドオオバコ種子外皮由来の植物性繊維)

→自然由来の粘滑剤、水分を吸収してゲルを形成し元の量の10倍まで膨張する。

慢性腎臓病では複合的な原因から便秘が生じるのでこのような食物繊維が含まれている食事が適している。

◎充分なカロリー摂取

慢性腎臓病では正常よりも要求カロリーが増加。

エネルギー摂取不足で蛋白質の利用効率が低下→エネルギー要求量を満たしていればこの変化はない

低BCSスコアの慢性腎臓病の犬では生存期間が短い

→高カロリーの食事、食べることがなにより大事

給与時の注意

1.毎日食事を3~4回に分けて与える→消化吸収率を最大にする

2.38~39℃に温めて与えるとより嗜好性が高まる→香り、風味アップ

おすすめフード

腎臓サポート(セレクション:犬)

(ドライ・缶・パウチがある)

エイジングケア(中高齢の子から腎臓のケアを考えている方におすすめ)

腎臓サポート(スペシャル・セレクション:猫)

(ドライ・パウチがある)

エイジングケア ステージⅠ(ライト)

(中高齢の子から腎臓のケアを考えている方におすすめ)

エイジングケア ステージⅡ(ライト)

健康診断

簡単な検査をこまめに行うことで病気の早期発見につながるケースも…

◎聴診→心雑音の有無→心臓病

◎尿検査→尿比重(低比重尿)・尿タンパク→LUTD、初期の腎臓病

ビリルビン→肝疾患

潜血・尿pH(亜硝酸塩:細菌感染)→LUTD、腎疾患

尿糖→糖尿病、腎疾患

獣医師解説!犬と猫の腎臓病にオススメのフードまとめ

腎臓病には様々なステージに分類され、その病因、治療、食事療法も様々です。

腎臓病対策、腎臓の数値が高い時にオススメの様々なフードが販売されています。

今回はその特徴をまとめましたので、それぞれにあったフードはそれぞれ微妙にレシピや成分の変更も行われています。

うちの子にはどのシリーズが良いのかな??と疑問が生じた方もたくさんいるかと思います。

そこで、様々な商品をご紹介させていただきました。

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no life no dogs & catsをモットーに、いつも犬と猫に癒されています。国立大学獣医学科卒業→東京大学附属動物医療センター外科研修医→都内の神経、整形外科専門病院→予防医療専門の一次病院→地域の中核1.5次病院で外科主任→海外で勤務。
現役獣医師が海外で勉強しながら得た、犬と猫の病気に対する知識とスキルを発信していきます。

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