犬と猫の腎臓病に一番いいフードはどれだろう...?
病院で腎臓病と診断された。腎臓の数値が高い。
腎臓病の薬を飲んでいるけど、他にできる治療を知りたい!
今食べている腎臓病のフード以外に、効果の証明されたフードを知りたい!
飼い主の中には、この様な経験をされたり、愛猫愛犬の悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか?
腎臓の治療は数多く様々な方法が、多くのサイトで記載されています。
慢性腎臓病とは、どのような疾患なのでしょうか。
ネット上にも様々な情報が溢れていますが、そのほとんどが科学的根拠やエビデンス、論文の裏付けが乏しかったり、情報が古かったりします。
中には無駄に不安を煽るような内容も多く含まれます。
ネット記事の内容を鵜呑みにするのではなく、
情報のソースや科学的根拠はあるか?記事を書いている人は信用できるか?など、
その情報が正しいかどうか、信用するに値するかどうか判断することが大切です。
例えば...
- どのメーカーのものがいいの?
- 栄養バランスは大丈夫?
- 無添加?国産がいいの?
- とりあえずどのフードをあげればいいの?
これを読んでいるあなたもこんな悩みを持っているのでは?
結論から言うと、動物病院に置いてあるフードが一番良いです。つまりロイヤルカナンやヒルズです。
この記事では、犬と猫の腎臓病、腎臓の数値が高い時にオススメのペットフードの選び方についてその理由をアカデミックな面からまとめました。
限りなく網羅的にまとめましたので、犬と猫の腎臓病のフードに迷われている飼い主、腎臓病の治療にお困りの飼い主は是非ご覧ください。
✔︎本記事の信憑性
この記事を書いている私は、大学病院、専門病院、一般病院での勤務経験があり、
論文発表や学会での表彰経験もあります。
今は海外で獣医の勉強をしながら、ボーダーコリー2頭と生活をしています。
臨床獣医師、研究者、犬の飼い主という3つの観点から科学的根拠に基づく正しい情報を発信中!
記事の信頼性担保につながりますので、じっくりご覧いただけますと幸いですm(_ _)m
» 参考:管理人の獣医師のプロフィール【出身大学〜現在、受賞歴など】
✔︎本記事の内容
犬と猫の腎臓病にオススメのフード
この記事の目次
腎臓とは
・尿をつくる
体にとっていらないものを捨てる、ろ過機能と体の水分を調整する濃縮機能(再吸収)があります。
例)10㎏の犬の場合…一日に53.3Lの尿をろ過します。
しかし、ろ過された尿から体にとって必要な水分や塩分、栄養素などを再吸収しています(約53.1L)。
結局尿として排出されるのは0.2~0.25Lです。
・その他
血液を作る・血圧の調整・血中のカルシウム量の調整
ネフロン
ネフロンとは尿排泄系の最小単位でボーマン嚢(内部に毛細血管のループからなる糸球体を含む)と尿細管からなります。
糸球体とボーマン嚢を合わせて腎小体といいます。
ネフロンは二種類に分けられます。
- 尿細管の短いもの(皮質ネフロン)
- 尿細管の長いもの(傍髄質ネフロン)
犬は皮質ネフロンが60%、傍髄質ネフロンが40%でろ過機能が得意です。
そのため腎疾患に陥った場合身体の老廃物が捨てれなくなり(尿が作られなくなる)予後不良の事もあります。
逆に猫は皮質ネフロンが0%、傍髄質ネフロンが100%で吸収機能が得意です。
因みに人は皮質ネフロンが80%、傍髄質ネフロンが20%です。
慢性腎臓病はどういう病気?
慢性に経過し不可逆的に進行する腎臓機能障害です。
壊れたところは治りません。
ネフロンの50%が損傷を受けると、傷ついた部分は新しく形成されないため残ったネフロンが200%の仕事を補うことになります。(ろ過率の亢進→糸球体硬化)
慢性腎臓病はネコでは非常に一般的な疾患であり、主要な死因でもあります。
不可逆的で進行性であるために、慢性腎臓病はなるべく早期に診断し、その進行を抑制する治療を必要とします。
ヒトでは、死因の第2位である脳梗塞、心筋梗塞といった心血管系疾患が腎機能の低下と関連することが報告されました。
慢性腎臓病(CKDと略称される)は、慢性的な腎疾患を一括して明確に定義し、心血管系疾患の発生を予防するためにつけられた疾患名です。
CKDに含まれるのは、腎障害(蛋白尿)または腎機能低下のいずれか、あるいは両方が持続的に存在している腎疾患です。
ヒトのCKDは、その原因(例えば腎盂腎炎、尿細管間質性腎炎など)が進行し、 腎不全に進行していく全ての過程を把握し、治療方針、予後の予測を行うために診断されます。
ただし、すべてのCKDは腎不全に進行するために、原因にかかわらず類似した治療を選択することになります。
例えば、食事制限、リン吸着剤や血液透析などです。
CKDの原因は?
すべてCKDが同じ疾患であるわけではありません。
特にネコでは同じだと考えられているのではないでしょうか。
その原因疾患は様々ですが、非常にざっくりと分類すると、糸球体を障害する疾患と尿細管間質障害を主体とする疾患に分けることができます。
前者は、糸球体腎炎と一般的に呼ばれる糸球体疾患です。
糸球体疾患は、免疫複合体やアミロイド線維などが糸球体毛細血管に沈着し、炎症を引き起こすことで糸球体の濾過障壁を傷害し、蛋白の尿中への漏出を引き起こす疾患群です。
これはイヌで一般的に認められ、ネコでは多くありません。
糸球体疾患も様々な原因によって発症しますが(明確にできないこともありますが、知られているのはフィラリア症、クッシング症候群、FeLVなど)、共通しているのは多量の蛋白尿を認めるということです。
ネコでは下部尿路疾患が多く、それがCKDの原因になっていることが多いです。
尿細管間質性疾患では、尿細管間質性腎症とも呼ばれますが、その原因は多岐にわたります。
虚血、腎盂腎炎といった感染症、尿路閉塞による閉塞性腎症、腎毒性物質などがその原因となります。
つまり、CKDと定義するのは、腎障害(主に蛋白尿)または腎機能の低下(クレアチニンやSDMAの上昇)だけですが、慢性腎疾患の原因を探るには、これだけでは不可能です。
血液マーカーの異常だけでなく、腎毒性物質(治療薬も含む)の摂取の有無、基礎疾患の確認や超音波検査による腎・下部尿路の確認、尿検査による尿比重の低下(あるいは多飲多尿)および蛋白尿の有無などの尿の異常を評価することも重要です。
全ての患者で最初から腎機能が低下しているわけではなく、蛋白尿が必ず生じるというわけではありません。
慢性腎臓病の診断
腎臓のステージ分類
IRISの分類 ステージⅠ
残りのネフロンの割合~33%(100%中)
- 尿検査、エコー検査…うすい尿(多尿・多飲・脱水・便秘)・異常像が見つかることがあります。
- 血液検査…異常なし
尿中には微量のタンパクが出ることもある。
IRISの分類 ステージⅡ
残りのネフロンの割合33~25%
- 臨床症状はない、またはごくわずか(尿が増えた…と思うくらい)
- 血液検査…クレアチニン1.4~2.0(犬)、1.6~2.8(猫)
IRISの分類 ステージⅢ
残りのネフロンの割合25~10%
- 様々な臨床症状(貧血・代謝性アシドーシスなど)
- 血液検査…クレアチニン2.1~5.0(犬)、2.9~5.0(猫)
IRISの分類 ステージⅣ
残りのネフロンの割合25~10%(10%以下)
- 尿毒症
- 血液検査…クレアチニン>5.0(犬猫)
(血液検査)
小型犬の場合クレアチニンが基準値以内(1.0位)でも糸球体ろ過量が低下している場合があるため注意が必要。
(尿検査)
蛋白尿は、慢性腎臓病での重要な診断マーカーですが、蛋白尿が重要である理由は大きく2つあります。
1つは糸球体疾患の存在を示すということ、もう1つは蛋白尿が腎臓病の進行に直接関与するということです。
糸球体疾患は様々な原因で生じますが、糸球体疾患で共通して認められることは糸球体毛細血管への傷害によって、この濾過障壁が破壊され、蛋白が尿中に漏出することです。
そのため、糸球体疾患の診断は蛋白尿を検出することです。
蛋白尿の評価には、尿蛋白:クレアチニン比(UPC)の測定が必要です。
UPCはイヌでは0.2-0.5、ネコでは0.2-0.4がグレーゾーン、>0.5 (ネコで0.4)を顕性蛋白尿とします(上図)。
グレーゾーンの蛋白尿は再検査を必要としますが、尿試験紙では検出できない(陰性または痕跡)こともあります。
糸球体疾患で生じる蛋白の漏出は非常に多量であることが多く、UPCは多くの場合で2.0を超えています。
0.5-2.0までのUPCでは糸球体疾患か、あるいは尿細管での低分子蛋白(濾過障壁でブロックされない)の再吸収不良(尿細管性蛋白尿という)かを鑑別することは難しいです。
尿細管性蛋白尿は、ファンコニー症候群や急性尿細管壊死などの尿細管傷害や尿細管間質性腎炎で認められることがあります。
糸球体では、蛋白尿の出現は疾患の発症初期から出現するため、GFRが低下する(CreやSDMAが上昇する)はるか前から検出することができます。
特にイヌで糸球体疾患が多いため、定期的な尿検査(UPCを含む)の実施は早期診断・早期治療を可能にします。
糸球体から漏出した蛋白そのものが,腎臓病を進行させます。
濾過された蛋白は尿細管で補足され、再吸収されます。正常な状態では、糸球体で自由に濾過される低分子な蛋白質の多くは尿細管で補足され、代謝・分解されます。
しかし、糸球体の傷害によって漏出する蛋白質はそれよりも大きい蛋白質です(アルブミンが主体)。
このような蛋白は尿細管細胞で炎症性サイトカインを誘発し、尿細管間質の炎症、線維化を引き起こしていきます。
このことから、蛋白尿そのものがネフロンの破壊を促進する要因となっています。
そのため、糸球体疾患では蛋白尿を減らすことが治療の目的になります。
腎臓病の治療
病気は徐々に進行し、病気そのものが改善することはないです。
○保存療法(病気の進行を遅らせる)
食事療法・内科療法・輸液療法など
○対象療法(症状を軽減する)
輸液療法・食事療法・内科療法など
上記のように、現在、慢性腎臓病の主要な治療は、腎臓病用療法食の給与になっています。
しかし、腎臓病用療法食は治療薬ではなく、給与していれば腎臓が良くなるわけではありません。
腎臓病用療法食で腎機能は回復しません。
腎臓病用療法食を給与する目的は、栄養素のバランスによって
- 慢性腎臓病で生じる糸球体濾過量の低下の結果として生じる合併症を軽減
- その合併症によって引き起こされる腎臓病の進行を抑制
することにあります。
今回は腎臓の食事についてまとめました。
その他の内科治療に関してはこちらをどうぞ!
獣医師解説!腎臓の値が悪い?犬や猫の血液検査を徹底解説!〜腎臓の値編〜(BUN、Cre、SDMA)
犬と猫の腎臓の病気は非常に多く、状態が悪い時や、健康診断で腎臓の値が悪い時は非常に多いです。腎臓の病気は回復することはないので、見つかった時からの早期治療が重要になるはもちろん、早期発見が重要です。この記事を読めば、愛犬や愛猫の定期的な腎臓の検査をすることの必要性、重要性がわかります。
食事療法の目的
- 残存ネフロンの保存(残り33~25%)→進行を遅らせる
- 尿毒症症状の軽減(残り25~0%)→症状を抑える
食事管理のポイント(充分なカロリー摂取も重要)
腎臓がかなり悪くなってから食事療法食に変更しようとしてもすでに食欲が落ちていることが多いです。
食事療法はステージの2から勧められています。
慢性腎臓病が進んでからの食事療法は難しいです。
そのため、ステージ2から食事療法を始めることが妥当だとされています。
今までの研究は、様々な程度の慢性腎臓病患者を用いていますが、多くがステージ2以上の進行した患者であり、リンの制限程度も乾物重量で0.3-0.5gのみです。
つまり、
腎臓病用療法食は1種類ではなく、慢性腎臓病の重症度に基づいてリン制限程度も変更するべきだと考えられています。
最近では、腎臓病用療法食をより早期に開始すべきとする報告があります。
ある研究では、IRISステージ1のCKDのイヌで腎臓病用療法食の長期的(1年間)の使用は、BUN、Cre、SDMAの減少、蛋白尿があればそれの改善を示し、リンおよびカルシウムの変化を示さず、QOLおよび被毛状態の改善を示しました。 (J Anim Physiol Anim Nutr (Berl). 2018;102)
この研究では、慢性腎臓病のステージ1からでも使用すべきと結論付けています。
将来的には、より早期から腎臓病用療法食を用いることが推奨されるようになるかもしれません。
◎病気の進行を遅らせる
- リンの制限+リン吸着剤(リンの制限が生存期間をのばす一つの方法)
- タンパク質の制限
- EPA・DHA(血管拡張作用があり、糸球体ろ過が上昇)
- 抗酸化物質
◎症状を抑える
- タンパク質の制限
- 代謝性アシドーシスの補正
- サイリウム
症状を抑える意義は、尿毒症の軽減です。
慢性腎臓病が進行すると、糸球体濾過率 (GFR) が大きく低下し、体内に老廃物の蓄積が生じます。
このような老廃物の蓄積は様々な器官に影響し、様々な症状を引き起こします。
このように体内に蓄積し、症状を引き起こす物質を尿毒素と呼びます。
食事中の蛋白質の制限
腎性のタンパク尿を認める場合
→タンパク尿は腎障害の進行の要因の一つ・腎臓病が進行すると食欲不振となり食事の変更が困難です。
腎性のタンパク尿が診断されたら初期からタンパク質を制限します。
また、抗酸化物質(ビタミンE・ビタミンC・ルテイン・タウリン・ポリフェノール)は慢性腎臓病の進行を遅らせます。
尿毒素の多くは蛋白代謝物であるために、尿毒症を軽減 するには低蛋白食の給与が必要であり、食事中の蛋白を大きく制限する必要があります。
しかし、強い蛋白制限は体蛋白、特に筋肉量の低下を引き起こすために、非常に有害となります。
腎臓病用療法食は、蛋白を制限していますが、その代替として、脂質を多く含んでいます。
脂質の給与は筋肉量の減少を抑制するとされていますが、最近の研究では腎臓病用療法食にアミノ酸サプリメントの添加は体重を増加させたことを示しています。 (Can Vet J. 2017, 58, 128)
慢性腎臓病の患者は進行性の体重の低下を示し、削痩した患者ではその予後が悪いです。
尿毒症の管理も重要ですが、削痩させないことも重要です。
慢性腎臓病の犬と猫で最適な蛋白制限量(重症度で必要に応じて変更)を評価します。
食事中のリンの制限
CKDの合併症として、リン・カルシウム代謝異常が挙げられます。
高リン血症はCKDの悪化との関連が知られていますが、血中リン濃度の上昇はCKDが進行した段階でないと認められず、リン・カルシウム代謝異常の早期発見が困難でした。
リンはタンパク質に多く含まれているためタンパク資源を厳選し、量を調節します。
腸管リン吸着剤…炭酸カルシウムなどを用いて排出させます。
腎臓病用療法食はリン制限食で、リン・カルシウム代謝異常に対する治療管理として意義があります。
国際獣医腎臓病研究グループ(IRIS)が作成したガイドラインでは、食事療法の開始時期はステージ2からとなっています(下記)。
実際には、高リン血症は進行したステージ(3後半~4)で認められていますが、腎性二次性上皮小体機能亢進症は、ステージ2の後半ですでに発症していることがあります。 (J Vet Intern Med. 2010. 24:73)
そのため、ステージ2から開始すべきであるとされています。
イヌおよびネコで、腎臓病用療法食(低リン食)が患者の延命に有効だったことが報告されています。 (J Am Vet Med Assoc. 2002;220, 2006;229)
高リン血症と高カルシウム血症が生じると、リンとカルシウムの結合を招き、軟部組織の石灰化を生じます。
それによる血管障害、腎組織の破壊が慢性腎臓病の進行と関連すると考えられています。
そのため、高リン血症を改善し、石灰化のリスクを低下させることが慢性腎臓病の進行を遅延させ、生存期間を延ばすことができると思われます。
食事療法でこの目標を達成していない場合には、リン吸着剤を使用することが推奨されます。
リン吸着剤に関してはこちらの記事もどうぞ!
リン制限開始時期の新しい指標:FGF23とは?
FGF23(線維芽細胞増殖因子 23)が作られた背景とは
犬猫の慢性腎臓病によるリン・カルシウム代謝異常を一般的な血清リン検査より早期に捉えることが期待できるバイオマーカーです。
リン制限開始時期の指標・食事療法による治療効果の判定に期待されている値です。
現在リン・カルシウム代謝異常に対する治療として、食事療法によるリン制限やリン吸着剤の投与が行われますが、その治療開始時期の指標を明確にすることが必要と考えられています。
バイオマーカー「FGF23」は、骨から産生され、腎尿細管でのリン再吸収抑制とビタミンDの合成抑制により血中リン濃度を低下させるホルモンで、CKD症例における血中リン濃度上昇に対し代償的に濃度が上昇します。
FGF23は、CKDの早期から濃度が上昇することが研究データで報告されており、リン制限開始時期の指標や食事療法による治療効果の判定、生存期間の予後因子としての臨床活用が期待されます。
腎疾患の診断・治療に関する国際的ガイドラインを定める組織 IRIS(the International Renal Interest Society:国際獣医腎臓病研究グループ)で取り上げられるなど、注目度の高いバイオマーカーです。
FGF23とは
慢性腎臓病(CKD)症例における血中リン濃度上昇に対し代償的に上昇します。
FGF23の使い方
1.リン制限開始時期の指標・食事療法による治療効果の判定に
高リン血症はCKDの予後増悪因子であることがわかっているため、リン・カルシウム代謝異常の管理はCKDの治療において重要であり、腎臓病療法食によるリン制限やリン吸着剤の投与が行われます。
しかし、血中リン濃度の上昇はCKDの後期にならないと認められません。
現在腎臓病療法食によるリン制限開始が推奨されているStage2の症例群の犬のうち、血中リン濃度の上昇は19%でのみ認められました。
一方、血中FGF23濃度の上昇は73%でみられ、FGF23が早期のリン・カルシウム代謝異常を捉えることができる可能性が示唆されました。
また、猫において腎臓病用療法食の給餌により血中FGF23濃度の減少が報告されており、これは高リン血症でない症例でも確認されています。
Geddes, R., Elliott, J. and Syme, H. (2013), The Effect of Feeding a Renal Diet on Plasma Fibroblast Growth Factor 23 Concentrations in Cats with Stable Azotemic Chronic Kidney Disease. J Vet Intern Med, 27: 1354-1361.
FGF23の評価は、早期のCKDにおけるリン制限開始時期の指標、食事療法の効果判定として用いられることが期待されます。
健常犬およびCKD罹患犬ステージ別の血清リン濃度(左)と血清FGF23濃度(右)の比較(n=75)
J Small Anim Pract.2020 Oct;62:基準範囲上限が赤線
2.生存期間の予後因子として
CKD診断時の血中FGF23濃度により、生存期間に差があることが報告されています。
猫における研究によると、血中FGF23濃度が3,000pg/mL未満の群と比較し、
「3,000-10,000pg/mL」および「10,000pg/mL以上」の群で生存日数の中央値が有意に短いことが確認されました。
Geddes, R., Elliott, J. and Syme, H. (2015), Relationship between Plasma Fibroblast Growth Factor‐23 Concentration and Survival Time in Cats with Chronic Kidney Disease. J Vet Intern Med, 29: 1494-1501.
このことよりCKD診断時にFGF23濃度を測定することは、生存期間の推定に有用であり、予後因子としての意義が示唆されます。
食事療法開始に対するFGF23の立ち位置
例えば、犬における以下の症例に対し、症例1は食事療法開始を検討、症例2は開始しないという選択を行うことができる可能性があります。
【症例1】
Cre 1.8、IP 3.8、FGF23 4,200 pg/mL
(基準範囲 33~751 pg/mL)
【症例2】
Cre 2.1、IP 4.2、FGF23 554 pg/mL
ただし、高リン食・高蛋白食はCKDの進行に関与する可能性があるため、食事療法を開始しない早期のCKDでは使用を避けるべきと言われており、年齢等を考慮した維持食レベルとすることが推奨されます。
さらに猫において血中FGF23濃度は予後と関連するとの報告があり、治療効果の判定、予後の評価のために定期的な測定が有用であると考えられます。
代謝性アシドーシスの補正
腎機能が低下するとNH₄⁺の排泄減少→H⁺の排泄減少
HCO₃⁻の再吸収低下→代謝性アシドーシス
アルカリ化する成分としてクエン酸カルシウム・炭酸カルシウムが有効
サイリウム(インドオオバコ種子外皮由来の植物性繊維)
→自然由来の粘滑剤、水分を吸収してゲルを形成し元の量の10倍まで膨張します。
慢性腎臓病では複合的な原因から便秘が生じるのでこのような食物繊維が含まれている食事が適しています。
蛋白尿の補正
糸球体疾患では蛋白尿を減らすことが治療の目的になります。
糸球体疾患では、蛋白尿の寛解(UPC<0.5)が治療の目標です。
治療として一般的に用いられるのは、レニン・アンジオテンシン系の抑制(ACE阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬)および腎臓病用療法食です(J Vet Intern Med. 27 Suppl 1:S27-43. 2013)。
尿中への蛋白漏出を抑制する薬剤はこちら!
ACE阻害薬およびアンジオテンシンII受容体拮抗薬は、蛋白尿の減少を引き起こすことが知られており、すべての糸球体疾患で使用すべき薬剤です。
これらの薬剤を用いた場合のUPCの減少は投与後、1~3ヶ月で認められます。
ただし、急速にCreが上昇するような進行が速いタイプ、低アルブミン血症や腹水を示すネフローゼ症候群の患者ではこれらの薬剤だけに頼らず、より進んだ治療(腎生検の実施および原因療法、利尿薬の使用など)を実施します。
糸球体疾患でのレニン・アンジオテンシン系の抑制薬の投与はあくまで対症療法であり、原因療法ではありません。
充分なカロリー摂取
慢性腎臓病では正常よりも要求カロリーが増加。
エネルギー摂取不足で蛋白質の利用効率が低下→エネルギー要求量を満たしていればこの変化はない
低BCSスコアの慢性腎臓病の犬では生存期間が短い
→高カロリーの食事、食べることがなにより大事
給与時の注意
- 毎日食事を3~4回に分けて与える→消化吸収率を最大にする
- 38~39℃に温めて与えるとより嗜好性が高まる→香り、風味アップ
早期の食事療法に関するリスクについて
CKDの早期における食事療法開始は以下のような弊害が懸念されます。
食事療法を最大限に活用するために、今後は開始の指標が求められます。
早期のリン制限により起こり得る弊害
▶特発性高カルシウム血症の発現または悪化
猫で報告されている特発性高カルシウム血症の原因は不明ですが、低リン食の給餌により発現、悪化することが報告されています。
Finch NC. (2016) Hypercalcaemia in cats: The complexities of calcium regulation and associated clinical challenges. J Feline Med Surg. 2016;18(5):387-399.
高カルシウム血症そのものが症状(体重減少、多飲多尿など)を呈するほど顕著となることは少ないとされていますが、尿石症との関連も考慮し、特に腎結石や尿管結石を併発している症例では早期からの使用は避けるべきと考えられます。
▶低リン血症の発現
リン含有量の少ない腎臓病用療法食では、低リン血症を発現させることがあり、人においては低リン血症もまたCKDの予後を悪化させることが知られています。
犬および猫ではまだその報告はありませんが、リン・カルシウム代謝異常が生じていない症例での低リン食の使用は避けるべきである可能性があります。
早期の蛋白制限により起こり得る弊害
▶低蛋白食に伴う筋肉量の低下
特に猫では、腎臓病用療法食で体重減少、筋肉量の低下が生じることが報告されており、削痩はCKDの予後の悪化と関連します。
犬の腎臓の食事療法:腎臓用フードの選び方
腎臓サポート、腎臓サポートセレクション、k/d、u/dの違い:徹底解説
腎臓サポート(ドライ1kg,3kg,8kg・缶詰・リキッド)
ドライ
慢性腎臓病
腎臓サポートは、慢性腎臓病の猫に給餌する目的で特別に調整された食事療法食です。
この食事は、リンの含有量を制限し、窒素性老廃物の元となるタンパク質やω3系不飽和脂肪酸の含有量を調整しています。
さらに慢性腎臓病に伴う体液貯留に配慮してナトリウム含有量を調整しています。
また、犬が好む香りで食欲を刺激し、腎臓病による食欲低下に配慮しています。
シュウ酸カルシウム結石・尿酸アンモニウム結石・シスチン結石
腎臓サポート投与時の、尿pHは中性〜アルカリ性であるため、これらの酸性側で形成されやすい結石を予防します。
慢性腎臓病に伴う心疾患
ナトリウム含有量を調整するとともに、心臓の健康維持に必要なタウリン、EPA、DHAを配合しています。
- 100gあたりのカロリーが399kcalと低め
- タンパク質も14gと低め
- 腎臓サポートの中ではリンが0.2と低め
- リンが低いので、ステージ3-4に適している
1kg
3kg
8.0kg
缶詰
慢性腎臓病
腎臓サポートは、慢性腎臓病の猫に給餌する目的で特別に調整された食事療法食です。
この食事は、リンの含有量を制限し、窒素性老廃物の元となるタンパク質やω3系不飽和脂肪酸の含有量を調整しています。
さらに慢性腎臓病に伴う体液貯留に配慮してナトリウム含有量を調整しています。
また、猫が好む香りで食欲を刺激し、腎臓病による食欲低下に配慮しています。
シュウ酸カルシウム結石・尿酸アンモニウム結石・シスチン結石
腎臓サポート投与時の、尿pHは中性〜アルカリ性であるため、これらの酸性側で形成されやすい結石を予防します。
慢性腎臓病に伴う心疾患
ナトリウム含有量を調整するとともに、心臓の健康維持に必要なタウリン、EPA、DHAを配合しています。
- 缶詰のため、水分含量が多く、水分を多く摂取可能
- ドライだと食べない犬でも、美味しく食べることが可能
- 温めることでさらに食いつきUP
- リンが0.26と低いので、ステージ3-4に適している
リキッド
慢性腎臓病
腎臓サポートは、慢性腎臓病の猫に給餌する目的で特別に調整された食事療法食です。
この食事は、リンの含有量を制限し、窒素性老廃物の元となるタンパク質やω3系不飽和脂肪酸の含有量を調整しています。
さらに慢性腎臓病に伴う体液貯留に配慮してナトリウム含有量を調整しています。
また、猫が好む香りで食欲を刺激し、腎臓病による食欲低下に配慮しています。
シュウ酸カルシウム結石・尿酸アンモニウム結石・シスチン結石
腎臓サポート投与時の、尿pHは中性〜アルカリ性であるため、これらの酸性側で形成されやすい結石を予防します。
慢性腎臓病に伴う心疾患
ナトリウム含有量を調整するとともに、心臓の健康維持に必要なタウリン、EPA、DHAを配合しています。
- 水分含量が多く、水分を多く摂取可能
- 液状のため、食用がない犬にも強制給餌が可能
- 温めることでさらに食いつきUP
- リンが0.29と低いので、ステージ3-4に適している
【チューブフィーディング】重症例や自発的な摂食が困難な症例に対する経腸栄養に適したリキッドタイプ。
腎臓サポートセレクション
慢性腎臓病
腎臓サポートは、慢性腎臓病の猫に給餌する目的で特別に調整された食事療法食です。
この食事は、リンの含有量を制限し、窒素性老廃物の元となるタンパク質やω3系不飽和脂肪酸の含有量を調整しています。
さらに慢性腎臓病に伴う体液貯留に配慮してナトリウム含有量を調整しています。
また、犬が好む香りで食欲を刺激し、腎臓病による食欲低下に配慮しています。
シュウ酸カルシウム結石・尿酸アンモニウム結石・シスチン結石
腎臓サポート投与時の、尿pHは中性〜アルカリ性であるため、これらの酸性側で形成されやすい結石を予防します。
慢性腎臓病に伴う心疾患
ナトリウム含有量を調整するとともに、心臓の健康維持に必要なタウリン、EPA、DHAを配合しています。
- 腎臓サポートより嗜好性が高い
- タンパク質も12.6gと低め
- 腎臓サポートの中ではリンが0.29と低め
- リンが低いので、ステージ3-4に適している
1kg
3kg
エイジングケア(中高齢の子から腎臓のケアを考えている方におすすめ)
腎臓ケア k/d(ドライ 1kg,3kg,7.5kg・缶詰・シチュー)
2年間にわたり、自然発症した慢性腎臓病(CKD)の犬に〈犬用〉k/dと一般的な成犬用フードを給与して効果を比較しました。
その結果は以下の通りです。
臨床症状発症の遅延:〈犬用〉k/dが給与された初期のIRISステージ3の犬では、尿毒症の発症時期が約5ヶ月間 遅延されました。
-生存期間の延長:〈犬用〉k/dが給与されたCKDの犬では、平均生存期間が約3倍に延長されました。
クオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上:〈犬用〉k/dが給与された犬では、腎臓病に関連した臨床症状を発症する 可能性が72%低下しました。
尿毒症の犬に給与した場合、食物忌避を誘発することがあります。
〈犬用〉k/dはCKDを管理する事を助け、クオリティ・オブ・ライフを向上させることが臨床学的に実証されている療法 食です。
高レベルの必須アミノ酸とL-カルニチンを配合し、筋肉を生成する本来の能力をサポートします。
他の製品を考慮するケース
重度の腎臓病:〈犬用〉u/d ・〈犬用〉トリーツは、〈犬用〉k/dを給与している際のおやつとして最適です。
・他の製品を考慮するケース
・重度の腎臓病:〈犬用〉u/d
・〈犬用〉トリーツは、〈犬用〉k/dを給与している際のおやつとして最適
ドライ
1kg
3kg
7.5kg
缶詰
チキン&野菜入りシチュー缶
重度の腎臓病:〈犬用〉u/d ・〈犬用〉トリーツ
u/d
・プリン摂取と尿酸の排出の低減は尿酸塩結晶と尿石形成のリスクの低下につながります。
・尿素の産生を減少することで、尿の希釈に役立ちます。成犬の健康維持に必要な十分量のたんぱく質を含みます。
・個々の犬の尿pHは、食事内容、給与時間、給与法、採尿方法、試験方法、個体差などの様々な要因によって、変動するこ とがあります。
備考:低蛋白食を与えられている犬では、検査値に変化が生じることがあります。
特に尿比重は1.020未満に、血中 (血清)尿素窒素(BUN)は10mg/dl未満になることもあります。
給与状況の確認及び製品の効果をチェックするため尿比重、尿pH、BUNのモニタリングをしてください。
・長期給与:〈犬用〉u/dを長期間給与している犬では、たんぱく質の欠乏が生じていないことをモニタリングしてください。
尿酸塩あるいはシスチン尿石症の犬では潜在的に代謝異常をもっていることがあるため、空腹時の血清生化学 検査と心エコー図による検査を6ヶ月毎に行うことをお薦めします。
・シュウ酸カルシウム尿石の管理
・重度の腎臓病
・肝性脳症、門脈体循環シャント
ドライ
1kg
3kg
7.5kg
缶詰
トリーツ
・プリスクリプション・ダイエットの栄養成分を損なうことなく与えられる理想的なトリーツです。
・低カロリー(約15kcal/1個)、低たんぱく質、低リン、低ナトリウム、高繊維質でありながら、高嗜好性です。
・プリスクリプション・ダイエット製品の最大限の効果を確保するため、〈犬用〉トリーツの給与量は、犬の1日あたりに 必要なエネルギー摂取量の10%までに制限してください。
備考:この製品は尿pHを正しく維持できない状態にある犬に与えることは好ましくありません。尿pH測定と尿検査 によるモニタリングが推奨されます。
・〈犬用〉トリーツは一時的もしくは補足的な給与を目的として使用してください。
猫の腎臓の食事療法:腎臓用フードの選び方
腎臓サポート、腎臓サポートセレクション、腎臓サポートスペシャル、k/dの違い:徹底解説
腎臓サポート(ドライ500g,2kg,4kg・パウチ・フィッシュテイストパウチ・リキッド)
そもそも...
腎臓用の食事は、腎臓病の症状や進行度合い等により使い分けるのではなく、腎臓病を患うと、食欲の低下がみられます。
そのため、製品毎に風味の違いや、粒の形状を変えることで、噛んだ時の食感の違いをもたせ、
慢性腎臓病の猫さんに好んで食べていただけるように、選択肢を多く、複数の種類が用意されています。
- 「腎臓サポート」は丸型の粒
- 「腎臓サポート スペシャル」は三角形の粒で、中まで硬い一般的なドライフード
- 「腎臓サポート セレクション」は、四角い形で、外は歯ごたえがよく、中は柔らかい二つの食感のピロウキブル
ドライ
慢性腎臓病
腎臓サポートは、慢性腎臓病の猫に給餌する目的で特別に調整された食事療法食です。
この食事は、リンの含有量を制限し、窒素性老廃物の元となるタンパク質やω3系不飽和脂肪酸の含有量を調整しています。
さらに慢性腎臓病に伴う体液貯留に配慮してナトリウム含有量を調整しています。
また、猫が好む香りで食欲を刺激し、腎臓病による食欲低下に配慮しています。
シュウ酸カルシウム結石・尿酸アンモニウム結石・シスチン結石
腎臓サポート投与時の、尿pHは中性〜アルカリ性であるため、これらの酸性側で形成されやすい結石を予防します。
慢性腎臓病に伴う心疾患
ナトリウム含有量を調整するとともに、心臓の健康維持に必要なタウリン、EPA、DHAを配合しています。
- 100gあたりのカロリーが411kcalと低め
- タンパク質も23.4gと低め
- 腎臓サポートの中ではリンが0.31と低め
- リンが低いので、ステージ3-4に適している
500g
2kg
4kg
パウチ
慢性腎臓病
腎臓サポートは、慢性腎臓病の猫に給餌する目的で特別に調整された食事療法食です。
この食事は、リンの含有量を制限し、窒素性老廃物の元となるタンパク質やω3系不飽和脂肪酸の含有量を調整しています。
さらに慢性腎臓病に伴う体液貯留に配慮してナトリウム含有量を調整しています。
また、猫が好む香りで食欲を刺激し、腎臓病による食欲低下に配慮しています。
シュウ酸カルシウム結石・尿酸アンモニウム結石・シスチン結石
腎臓サポート投与時の、尿pHは中性〜アルカリ性であるため、これらの酸性側で形成されやすい結石を予防します。
慢性腎臓病に伴う心疾患
ナトリウム含有量を調整するとともに、心臓の健康維持に必要なタウリン、EPA、DHAを配合しています。
- パウチのため、水分含量が多く、水分を多く摂取可能
- ドライだと食べない猫でも、美味しく食べることが可能
- 温めることでさらに食いつきUP
- リンが0.27と低いので、ステージ3-4に適している
フィッシュテイストパウチ
慢性腎臓病
腎臓サポートは、慢性腎臓病の猫に給餌する目的で特別に調整された食事療法食です。
この食事は、リンの含有量を制限し、窒素性老廃物の元となるタンパク質やω3系不飽和脂肪酸の含有量を調整しています。
さらに慢性腎臓病に伴う体液貯留に配慮してナトリウム含有量を調整しています。
また、猫が好む香りで食欲を刺激し、腎臓病による食欲低下に配慮しています。
シュウ酸カルシウム結石・尿酸アンモニウム結石・シスチン結石
腎臓サポート投与時の、尿pHは中性〜アルカリ性であるため、これらの酸性側で形成されやすい結石を予防します。
慢性腎臓病に伴う心疾患
ナトリウム含有量を調整するとともに、心臓の健康維持に必要なタウリン、EPA、DHAを配合しています。
- パウチのため、水分含量が多く、水分を多く摂取可能
- リンが0.35と低いので、ステージ3-4に適している
- フィシュテイストでさらに美味しく!
- ドライだと食べない猫でも、美味しく食べることが可能
- 温めることでさらに食いつきUP
リキッド
慢性腎臓病
腎臓サポートは、慢性腎臓病の猫に給餌する目的で特別に調整された食事療法食です。
この食事は、リンの含有量を制限し、窒素性老廃物の元となるタンパク質やω3系不飽和脂肪酸の含有量を調整しています。
さらに慢性腎臓病に伴う体液貯留に配慮してナトリウム含有量を調整しています。
また、猫が好む香りで食欲を刺激し、腎臓病による食欲低下に配慮しています。
シュウ酸カルシウム結石・尿酸アンモニウム結石・シスチン結石
腎臓サポート投与時の、尿pHは中性〜アルカリ性であるため、これらの酸性側で形成されやすい結石を予防します。
慢性腎臓病に伴う心疾患
ナトリウム含有量を調整するとともに、心臓の健康維持に必要なタウリン、EPA、DHAを配合しています。
- リンが0.29と低いので、ステージ3-4に適している
- 液状のため、食用がない猫にも強制給餌が可能
【チューブフィーディング】重症例や自発的な摂食が困難な症例に対する経腸栄養に適したリキッドタイプ。
腎臓サポートスペシャル 500g,2kg,4kg
慢性腎臓病
腎臓サポートスペシャルは、慢性腎臓病の猫に給餌する目的で特別に調整された食事療法食です。
この食事は、リンの含有量を制限し、窒素性老廃物の元となるタンパク質やω3系不飽和脂肪酸の含有量を調整しています。
さらに慢性腎臓病に伴う体液貯留に配慮してナトリウム含有量を調整しています。
また、猫が好む香りで食欲を刺激し、腎臓病による食欲低下に配慮しています。
シュウ酸カルシウム結石・尿酸アンモニウム結石・シスチン結石
腎臓サポート投与時の、尿pHは中性〜アルカリ性であるため、これらの酸性側で形成されやすい結石を予防します。
慢性腎臓病に伴う心疾患
ナトリウム含有量を調整するとともに、心臓の健康維持に必要なタウリン、EPA、DHAを配合しています。
- 100gあたりのカロリーが393kcalと高め
- タンパク質は26.4gと多いので、美味しさを残しているフード!
- 腎臓サポートの中ではリンが0.45と高め
- ステージが1−2、腎臓サポートを食べない猫にオススメ
500g
2kg
4kg
腎臓サポートセレクション
慢性腎臓病
腎臓サポートセレクションは、慢性腎臓病の猫に給餌する目的で特別に調整された食事療法食です。
この食事は、リンの含有量を制限し、窒素性老廃物の元となるタンパク質やω3系不飽和脂肪酸の含有量を調整しています。
さらに慢性腎臓病に伴う体液貯留に配慮してナトリウム含有量を調整しています。
また、猫が好む香りで食欲を刺激し、腎臓病による食欲低下に配慮しています。
シュウ酸カルシウム結石・尿酸アンモニウム結石・シスチン結石
腎臓サポート投与時の、尿pHは中性〜アルカリ性であるため、これらの酸性側で形成されやすい結石を予防します。
慢性腎臓病に伴う心疾患
ナトリウム含有量を調整するとともに、心臓の健康維持に必要なタウリン、EPA、DHAを配合しています。
また、食べやすい二つの食感で食欲を刺激し、食欲低下に配慮しています。
- 100gあたりのカロリーが411kcalと高めなので、体重減少が気になる猫にも!
- 粒の外側は固く、中は柔らかい二つの食感(ピロウキブル)で美味しさUP!!
- ステージ3-4、体重減少している猫にお勧め!
- 腎臓サポートの中ではリンが0.4と高め
500g
2kg
腎臓ケア k/d早期アシスト
早期の慢性腎臓病(CKD)の猫の腎機能マーカーを安定させることが科学的に証明されています。
過去に腎臓病と診断されたことのない猫(IRISステージ1の20頭、IRISステージ2の61頭、IRIS ステージ3および4の14頭、CKDのリスクありの33頭)の食事を腎臓病用療法食に変えて、腎機能マーカーを 1年間にわたり測定
腎機能マーカーにほとんど変化が認められず、CKDのリスクありの猫および IRISステージ1または2の猫では血清クレアチニン値およびBUN値が安定したままでした。
健康な高齢猫の約3分の1は1年以内に高窒素血症の発症に至ることが明らかになっています。
これらの特徴により、〈猫用〉k/d早期アシストは早期の腎臓病(IRISステージ1)の猫を栄養面からサポートすることに 役立ちます。
・心臓病、腹水/浮腫(心臓病関連)、高血圧(原発性)
・肝臓病全般、肝性脳症、肝リピドーシス(肝性脳症発現)
・尿酸尿石/シスチン尿石の管理
500g
2kg
食事量の目安
シチュー缶
腎臓ケア k/d(チキン・ツナ)ドライ、シチュー、缶詰
2年間にわたり、自然発症した慢性腎臓病(CKD)の猫に〈猫用〉k/dと一般的な成猫用フードを給与して効果を比較しました。
その結果は以下のとおりです。
クオリティ·オブ·ライフ(QOL)の向上:IRISステージ2と3の猫に〈猫用〉k/dを給与したところ尿毒症を発病しなかった一方、一般的な成猫用フードを給与したグループの26%が尿毒症を発病しました。
ボディコンディション・体重の管理:〈猫用〉k/dを給与された猫はボディコンディションと体重が管理されました。
尿pHが通常よりもアルカリ傾向で維持されるよう調整されています。
高い嗜好性によりCKDの猫の食欲を刺激します。
・蛋白尿が認められるCKD(全てのIRISステージ)
・尿毒症性脳症
・急性腎障害
・肝臓病全般、肝性脳症、肝リピドーシス(肝性脳症発現)
・尿酸尿石/シスチン尿石の管理
ドライ
チキン
500g
2kg
4.0kg
ツナ
500g
2kg
シチュー
チキン
ヒルズ 猫用 k/d 腎臓ケア チキン&野菜入りシチュー缶 82g×24
ツナ
ヒルズ 猫用 k/d 腎臓ケア ツナ&野菜入りシチュー缶 82g×24
缶詰
缶詰やシチュー缶をあげる場合は下記の表を参考に、ドライと混ぜてあげてください。
エイジングケア ステージⅠ(ライト)
(中高齢の子から腎臓のケアを考えている方におすすめ)
エイジングケア ステージⅡ(ライト)
健康診断
簡単な検査をこまめに行うことで病気の早期発見につながるケースも…
◎聴診→心雑音の有無→心臓病
◎尿検査→尿比重(低比重尿)・尿タンパク→LUTD、初期の腎臓病
ビリルビン→肝疾患
潜血・尿pH(亜硝酸塩:細菌感染)→LUTD、腎疾患
尿糖→糖尿病、腎疾患
獣医師解説!犬と猫の腎臓病にオススメのフードまとめ
腎臓病には様々なステージに分類され、その病因、治療、食事療法も様々です。
腎臓病対策、腎臓の数値が高い時にオススメの様々なフードが販売されています。
今回はその特徴をまとめましたので、それぞれにあったフードはそれぞれ微妙にレシピや成分の変更も行われています。
うちの子にはどのシリーズが良いのかな??と疑問が生じた方もたくさんいるかと思います。
そこで、様々な商品をご紹介させていただきました。