獣医師解説!犬の胸部レントゲン検査でわかること!必要な時は?~獣医師がわかりやすく解説~

体調が悪く、動物病院での検査をしましょうと言われた・・・

健康診断をしたら、に異常があると言われた・・・

本記事では頻繁に行われる検査でありについてお話しします。

  • 様子、経過を見てくださいと言われたけど心配...
  • 検査してくれなかった...
  • 病院ではよくわからなかった...
  • 病院では質問しづらかった...
  • 混乱してうまく理解できなかった...
  • もっと詳しく知りたい!
  • 家ではどういったことに気をつけたらいいの?
  • 治療しているけど治らない
  • 予防できるの?
  • 麻酔をかけなくて治療できるの?
  • 高齢だから治療ができないと言われた

もしくは、病院に連れて行けなくてネットで調べていた という事でこの記事に辿りついたのではないでしょうか?

ネット上にも様々な情報が溢れていますが、そのほとんどが科学的根拠やエビデンス、論文の裏付けが乏しかったり、情報が古かったりします。

中には無駄に不安を煽るような内容も多く含まれます。

ネット記事の内容を鵜呑みにするのではなく、 情報のソースや科学的根拠はあるか?記事を書いている人は信用できるか?など、 その情報が正しいかどうか、信用するに値するかどうか判断することが大切です。

例えば...

  • 人に移るの?
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結論から言うと、

この記事は、愛犬や愛猫のと病院で言われた飼い主向けです。

この記事を読めば、愛犬や愛猫のの重要性がわかります。

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✔︎本記事の信憑性

この記事を書いている私は、大学病院、専門病院、一般病院での勤務経験があり、 論文発表や学会での表彰経験もあります。

今は海外で獣医の勉強をしながら、ボーダーコリー2頭と生活をしています。

臨床獣医師、研究者、犬の飼い主という3つの観点から科学的根拠に基づく正しい情報を発信中!

記事の信頼性担保につながりますので、じっくりご覧いただけますと幸いですm(_ _)m

» 参考:管理人の獣医師のプロフィール【出身大学〜現在、受賞歴など】や詳しい実績はこちら!

✔︎本記事の内容

犬の胸部レントゲン検査でわかること!必要な時は?~獣医師がわかりやすく解説~

犬のレントゲン検査とは

胸部X線検査 

セクション1 X線写真 

〇イントロダクション 

本書の目的は、イヌおよびネコの胸部X線写真の撮影法と読影法に関するテクニックと情報を提供することである。胸部X線検査は、今でも肺やその他の胸腔内疾患を発見するための中心的な画像診断法である。本書で紹介するテクニックによって、合理的な類症鑑別リストを導き出す上で必要なX線写真の撮影法と読影法の基本を学べるはずである。 

 

〇胸部X線検査の目的 

目的:肺疾患の特徴を評価 

   心不全の重症度分類  

   転移性腫瘍の重症度分類 

 次の症状を示すイヌおよびネコの診断に有用:咳   

                       呼吸困難 

                       喘鳴音 

                       心雑音 

                       触知可能な腫瘤 

                       重度な外傷(交通事故など) 

                       胸部創傷 

                       嘔吐/吐出 

                       チアノーゼ 

 麻酔前の検査 

 感電または重度の頚部損傷が疑われる場合 

 高齢動物のスクリーニング検査 

 

〇胸部X線検査の限界 

X線写真から得られるのは情報であり、答えではない 

答えは、X線サインを症例の臨床所見と併せて適切に解釈することによって得られる 

X線写真から更に多くの、あるいは様々な臨床的疑問が生じることがある 

質の悪いX線写真は、スタッフの時間とクライアントの出費を無駄にするだけである 

系統的なアプローチ法で写真を読影しないと、フィルムに情報が存在しても見えないのと同じである 

臨床医学の適切な知識がなければ、フィルム上の変化に気付いても誤った結論を導くことになる 

 

〇公衆衛生上の注意点 

放射線は危険である。不適切な撮影法によって健康が障害される危険があってはならない。 

写真の撮り直しは、放射線に不必要に曝露する一般的な原因である 

常に一次X線束の照射部位を合わせる 

カセッテの大きさまたは被写体の大きさのうち、小さい方に照射を合わせる(目的とする部位の周囲にX線が散乱すると画像が悪くなるため) 

可能な限り、撮影中は室外に出る 

患者を手で保定する必要がある場合、照射野に人体の一部が入らないようにする(鉛の防護衣を付けていても!) 

 

〇医療法上の注意点 

X線写真は診断のための医療法律的な記録資料であり、患者名、撮影した日付、病院名を明記しなくてはならない。患者のポジショニングは、解剖学的な方向(左と右)と同時に目印(側面像の撮影では、カセッテに近い場所に置く)をつける必要がある。 

 

〇X線写真とは何か? 

X線写真とは、生体組織を通過したX線によって作られるフィルム上の画像である 

X線光子とカセッテ内の増感紙の相互作用によって、可視光が発生する 

この光がフィルム上の銀と反応し、潜在的な画像が作られる 

この潜在的な画像は現像処理によって黒色と白色に変換される 

フィルムに見られる白色の程度を「不透過性(陰影度)」と呼ぶ 

X線の不透過性には5種類ある 

 金属、鉱質(骨)、軟部組織(水、血液)、脂肪、気体 

結果として生じる画像の不透過性は、被写体の密度と構造の厚みが共に作用して起こったものである(このことは、一部の血管の末端部位が肋骨と同様の不透過性を示す理由である。) 

フィルムには特徴があり、これにより、我々は同一写真上で、気体で満たされたものから金属製のものまで、様々な構造をイメージすることができる 

診断に役立つ画像を得るには、適切な撮影法、ポジショニングおよび正確な現像処理が重要である 

 

〇フィルム上のアーチファクトについて 

アーチファクトとは、実際にある物が誤って他の物に見えるか、あるいは実際には存在しないものが写ることである 

アーチファクトを見分けるには、確かな目と鋭い洞察力が必要である 

ここでは簡単な読影法にとどめる 

黒化度が強い、あるいは黒い部分が多数離散して見られるのは、可視的な黒色に変換される。銀顆粒が多過ぎたためで、「フィルムの霧」と呼ばれている。通常、これは外圧(フィルムを曲げる)、化学薬品(水、外部の工程上の化学物質)、電気(静電気)または加熱によって生じる。現像過剰または露出がオーバーした場合も、全体的に黒化度が増す。白い部分は、可視的な黒色に変換される銀顆粒が少ないためで、以下の原因が挙げられる。 

コリメーターや患者の皮膚、または撮影台の汚れや異物によってフィルムの光子が妨げられる、あるいはグリッドがX線束の方向に沿っていないこと 

X線エネルギーから光エネルギーへの変換が不完全である(増感紙の不良) 

潜在的な画像で銀から結晶化銀への変換が不完全である(現像処理が不十分) 

画像のブレは以下の原因によって生じる 

患者の動き(撮影スピードが遅い):ミリアンペア×秒(mAs)のうちSが大きい 

半影(X線束が生体の一部を通過した後に生じる正常な散乱) 

フィルムと増感紙の配置が不完全(しっかりと密着していないか、壊れている) 

露出が二重になる 

 

〇胸部X線写真 

ポジショニング、撮影法または現像といった一連の手順のどれに問題があっても、診断に役立つ画像は得られない 

用手法で現像している場合、現像液に用いる化学薬品を定期的に交換することを忘れてはならない。時間と温度に基づいて現像するべきで、推測や経験で行ってはいけない 

最小限のメンテナンスで常に高画質の画像を得たい場合、自動現像機を購入する 

希土増感紙を使用する 

大きい患者(厚みが10cm以上)にはグリッドを使用する 

 

〇ポジショニング 

X線写真の診断的価値は、その他のどの要因よりもまずポジショニングに左右される 

首輪、リード、包帯、汚れ、水または血液などの異物はすべて除去する 

患者は薬剤または物理的に保定する 

保定法は臨床的な問題や動物の状況により制限される 

砂袋、紐、テープ、ストラップなどをうまく利用すれば、保定者の被曝線量が最小限になる 

前肢は胸部に重ならないよう、前方に引くべきである 

腹背または背腹(VD/DV)像では、脊椎と胸骨が必ず重なるようにする 

側面像では、カセッテ上で胸骨と脊椎骨が同じ高さになるように、持ち上げることがたびたび必要になる 

 

〇ポジショニングの解釈 

適切なポジショニングで撮影した側面像の特徴 

肋骨は等しく広がり平行である 

肋骨弓は胸骨を超えて腹側には広がらない(犬種特有の左右対称性を除く) 

肋骨は脊椎骨を超えて背側には広がらない(左右対称でなければ) 

適切なポジショニングで撮影したVD/DV像の特徴 

胸部全体に渡って、胸骨は脊椎骨と重なっている 

肋骨の形は左右対称であり、脊椎骨は直線的なラインとして見られる 

 

〇撮影する方向は? 

完全な情報を得るのに十分であること 

代表的なのは左側側面、右側側面、そしてVD(腹背方向)の3方向である 

限局性の病変(肺葉性肺炎及び結節)の検出には、それとは反対方向の側面像がより良い 

VD像は胸部を「拡張」させるため、肺疾患の検出に適した画像が得られる 

VD像は胸水が疑われる場合に必要である 

疾病を99.9%検出するためには、吸気時に撮影したX線写真が必要である 

吸気時に撮影することにより、空気で満たされた肺と軟部組織の不透過性疾患(肺炎、結節など)の生物学的なコントラストが最良になる 

 

〇例外 

心基底部および肺後葉の脈管の評価には、DV像の方が良い 

呼吸困難の動物、特にネコはDV像の撮影に耐える場合がある 

呼吸困難が重篤な患者では: 

・賢明に、そして効率よく行うこと 

・X線撮影室に運ぶ前に、患者を再評価しておく 

・患者を撮影室に入れる前に、撮影装置を設定し準備しておく  

・患者が到着する前に、カセッテを置き、照射する準備をしておく 

・ 最もストレスをかけずに撮影できるのは、おそらく一方向一側面像だけである 

翌日まで待っても良いかもしれない:検査を進めようとして、患者を死なせてはならない 

呼気時のX線撮影 

検出するのは:ガスに満たされた腫瘤(ブラ) 

       胸腔内気管および主気管支の虚脱 

 

〇撮影法 

ここで言う撮影法とはkVpとmAsのバランスのことである。kVpを高くして、mAsを低くする。フィルムを読影する際、黒色と白色が強すぎるフィルムより、少し灰色を帯びているほうが見やすい。mAsが低いということは、呼吸の動きが止まっているように露出時間を非常に短くするということである。胸部は本来コントラストの強い部分なので、kVpが高くても問題ない。全ての動物種で撮影する身体の各部位に関して撮影条件表を作成すべきである。これは身体の最大直径部位、通常は最後肋骨部位の高さを基にする。この表は患者が立位でも側臥位でも作成できるが、側臥位の場合には、側臥位で放射線量を測定する。測定が不正確だと条件表は役に立たず、X線写真の画質は確実に悪くなる。 

 

〇フィルムの読影法 

系統的な読影法を習得し、それを実践すること! 

フィルム全体を見ること 

周囲の構造をまず頭側から時計回りの方向で読影する: 

前肢 

頚部(軟部組織、頚椎、気管) 

胸椎(棘状突起、脊椎管、椎体) 

横隔膜 

 

肝臓(およびその他の腹腔内臓器全て) 

鎌状の脂肪塊およびその他の腹腔内脂肪 

胸骨 

次に縦隔と胸膜腔、肋骨の対称性(肋骨の評価には、VD/DV像のフィルムの上下を逆さまにすると良い)、心臓、そして肺を読影する 

暗く映っている部位を見る 

どのフィルムにも必然的に露出過度の部位が生じる。したがって、明るい照明装置を購入する。フィルムのより暗く撮っている部位での病変の検出感度を高めるには、両手をつなげて暗く撮りこぶしをつくるか、空になったペーパータオルの芯を利用します。どちらの方法でも余分な光が遮断され、身体の評価すべき部位に集中して読影できる。 

X線フィルムの読影に役立つ2つの定義があり、それは「シルエット」と「加重」である。 

1,シルエット:同じ不透過性の物体が互いに接触していると、境界線がなくなる。この例として、心臓を取り囲む胸水や肺胞パターン(膿で満たされた肺胞が細気管支の漿膜境界縁に接している)がある。 

2,加重:2つの物体が接触していないものの、同じX線照射経路上にあるため、両者の不透過性が総和されて摘出される。 

 

セクション2 正常なX線解剖 

〇イントロダクション 

異常な部位を見つけるためには、何が「正常」であるかを知っていることが必須である 

「正常」には、年齢、品種、性別および体の状態による違いが全て含まれる 

X線写真上の違いを知ることは、正常なX線解剖学と同様に臨床的に重要であり、またX線解剖学よりもこれを習得することは難しい 

ネコは小さなイヌではない 

 

〇X線写真の変化 

患者のポジショニング 

呼気は肺の不透過性を増大させる。肺の残気量が減少すると、これに比例して間質パターンが増強する。横隔膜と尾側の心臓シルエットが重複している場合には、このような違いに注意すべきである。 

露出度が低いと、肺の不透過性が増大する。脊椎、特に肩甲骨と重なっている部位の透過性が悪い場合は、このような違いに注意すべきである。撮影条件が適切に調節されていないと、これは肥満状態の患者でよく見られる問題である。 

頚部を屈曲させると、側面像では気管が曲がる。この器官の弯曲を前縦隔の腫瘤に圧迫された「背側への偏位」と見誤ってはいけない。頚部を十分に伸展させてから再度撮影を行い、気管の走行が頭部の位置によって異なることを確認する。 

側面像では、胸部が回転すると、心基底部が通常より大きく見えるようになる。腹部の下側をスポンジ等で支えないと、心基底部の不透過性が増大して左心房拡大や肺門リンパ節の腫脹のように見える。 

VDとDV像では、ポジショニングが斜めになると、心臓のシルエットが歪み、心室拡大のように見える。 

 

〇高齢の患者 

高齢患者に見られる正常な変化は以下の通りである。 

肺の不透過性が増加する。これはほとんどの場合で、気管支パターンおよび間質パターンの両者が増強することあ原因である。気管支パターンは気管支壁に生じる異栄養性の石灰化によって起こる。間質パターンは、イヌおよびネコでは肺の線維化が原因と考えられている。 

肋軟骨の石灰化(イヌおよびネコ) 

肋軟骨結合部の石灰化、顕著なことが多いが、これは偶発所見である。イヌの方が一般的に見られる。 

変形性脊椎症、このX線学的所見は(イヌに多く見られる)、椎体終板から隣接する椎体終板に向かって延びる滑らかな骨形成を伴う。これは、椎間板の一部の輪状線維の変性と考えられており、独立した所見として偶発的に見つかる。 

心臓の方向:高齢動物の心臓は(ネコの方が多い)、若齢動物に比べてそれほど直立していない(前方に傾く、あるいは横たわっている)。このため、側面像、VDおよびDV像では、大動脈弓が強調される。 

線維化により胸膜裂が肥厚し、胸水のように見える場合がある。 

 

〇肥満 

肥満による変化は以下の通りである 

肺の不透過性の増加。この多くは相対的な呼気によって生じる間質パターンの増加によるものである。胸壁にある脂肪の重みで胸壁の可動域が限定され、また腹腔内脂肪によって横隔膜の尾側への移動が妨げられる。同じ大きさで正常な体型の患者よりも、kVpは10-15%高く設定する。 

心臓のサイズが明らかに大きい、肺の容積が小さくなると、心臓は(通常の比率以上に)大きく見える。これは、心臓のサイズを肋間腔を用いて主観的に評価しても、あるいは胸隔の幅と比率で評価しても、解釈が難しい。 

縦隔の幅が広くなる。前部縦隔に脂肪が浸潤すると、イヌやネコでは腫瘤のように見える。腫瘤とは異なり、このような幅の増大は異常、VD/DV像で見ると左右の線が平行である。中部縦隔では、心臓に脂肪が付着していると、心臓の輪郭が心拡大を起こしているような陰影に見えることがある。肺の副葉と左後葉の間に広がる後部縦隔は、胸水と見違える可能性がある。 

ネコでは、心臓に付着した脂肪のために、心拡大との鑑別が極めて難しい場合がある。この場合、kVpを低くし(65-70)、mAsを高く設定すると、軟部組織(心臓)と脂肪の境界面の検出が可能になる。 

肺葉間、または肺と体壁内側の距離が広くなる。脂肪は胸膜裂や胸壁内側面に蓄積するため、胸水のように見えることがある。 

 

〇品種による変化 

短頭種のイヌでは、気管の直径が正常よりも細い。ボクサー、ボストン・テリア、フレンチ・ブルドッグなどその他の短頭種では正常より細く、イングリッシュ・ブルドッグはさらに細い。心臓が明らかに大きく見えるのは、体の構造が幅広く浅いためである。 

皮膚がだぶついている患者(ネコまたはイヌ)は、VD/DV像では気胸に見えることがある 

ブルドッグ:ブルドッグは必ず胸部尾側に半側椎骨が見られる。これがなければブルドッグとはいえない 

ダックスフンドとグレイハウンドでは、椎骨心臓スケール(VHS)が大きくなる 

コリーでは肺に異所性の骨形成が見られることが多く、これが転移性結節のように見えることがある 

 

〇体壁の厚みによる違い 

皮膚の皺襞 

乳頭、ダニ、汚れおよび肋軟骨結合部は肺の結節に見えることがある 

 

セクション3 心臓のX線学 

心臓は私のX線読影法では最初に見る臓器であるため、心臓を本書の最初のセクションで扱う。また、心臓が生体の中で本質的に重要であるという点も、このセクションを初めにした理由である。私は、肺よりも心臓を先に評価することを好んでいる。原発性肺疾患が二次的に心臓を変化させるよりも、心疾患が二次的に肺を変化させる場合の方が多い。 

 

〇テクニック 

心臓は少なくとも2方向から撮影した画像が不可欠である 

VD像では、DV像よりも心臓は長く狭く見える 

胸の浅い犬種では、右心系が逆D型に円形を示すことも示さないこともあるが、胸の深い犬種ではこのようなことは少ない 

ネコの心臓はアーモンド形をしており、イヌよりも細く紡錘形である 

 

〇読影法 

このセクションでは、イヌとネコの正常な心臓の形態および大きさの基準について述べる。 

心臓の大きさの評価法は現在も複雑で、一部では議論が続いている課題である。臨床家の多くは、数多くのX線写真を読影してきた経験から主観的な判断やフィーリングに頼っているため、この方法を教えることは難しい。 

どのような評価法を用いるにしても、常に一定の手順で評価すること。これは明らかな変化が認められる心臓でも、感度(異常な心臓を異常と判定する確率)を高める上で重要である。 

明らかに正常な心臓で読影を練習することによって、その方法の特異性(正常な心臓を正常と判定する確率)に関するフィーリングを身に付けることができる。 

我々が望むのは感度も特異性も高い方法であることは明らかだが、欠点のない方法はない。 

 

〇ネコとイヌの部分的な心拡大を検出する方法 

ここでは心臓の形態変化から始まり、部分的な心拡大を検出する方法を解説する 

部分的な心拡大を検出する最良の方法は、イヌでもネコでも、”時計の文字盤法”である 

時計の文字盤法のコツ: 

類推していくには、心臓の外側の輪郭を見ること 

これはスライスしたパイのように心臓をいくつかに切り分けて評価する方法ではない 

側面像では、気管分岐部は12時の位置にある 

VD/DV像では、頭側正中線は12時の位置にある 

全ての像で心尖部は6時にあるとする(たとえ心尖部が正中線からずれていても)。このように考えるといくらか歪んだ時計になるが、数字なら覚えやすい。 

以下の基準を用いて、時計の文字盤法を実施する: 

側面像 

12-3時 左心房 

3-6時 左心室 

6-9時 右心室 

9-12時 右心耳、大動脈弓、肺動脈幹 

VD/DV像 

11-1時 大動脈弓 

1-2時 主肺動脈領域 

12-3時 左心耳 

3-6時 左心室 

6-9時 右心室 

9-11時 右心房 

左右の心房と心耳を評価するには、2方向のX線写真必要であることに注意する 

心尖部は通常、イヌでは正中線の左側、ネコでは正中線上に位置する 

正中線の右側に心尖部が見られた場合、注意して評価する必要がある 

しかし、その他に異常がなければ正常な変化である 

 

〇心臓の全体的な拡大の検出法 

イヌ 

イヌはネコよりも評価が簡単である。客観的な評価法として最良のシステムである椎骨心臓スケール(VHS)法は、イヌにのみ使用できる。 

VHS法の正しい実施法 

1,1枚の紙(定規、鉛筆、目算ではない)を使い、紙の端の角を気管分岐部の最も腹側に合わせる。ここを中心に紙を回転させ、心臓の最長軸に合わせる(心基部から心尖部)、心尖部の位置で紙に印をつける。 

2,次にその紙を1の長軸に直角になるように回転させる。(長軸の計測時と同様に)紙の端の角が心臓の頭側縁に位置するように置く。さらに、心臓の幅が最も広い部位に当たるよう紙を上下させる。その位置で心臓の尾側縁に当たる部位に印をつける。 

3,幅を計測する場合、イヌの体軸に平行ではなく、心臓の長軸に対して垂直になるよう注意する。もし水平面(イヌの長軸に平行)に沿って計測すると、大部分の心臓を過大評価してしまい、この評価法は非特異的になる。 

4.次に紙を動かして、紙の端を第4胸椎椎体の頭側面に重ねる。紙は脊椎と平行に合わせる。心臓の長さと幅がいくつの椎体に相当するかを数える。この椎体数の合計が心臓の大きさを現している。椎間腔は計算に入れない(この方法は方程式にそれを含めている)。 

従来から発表されているように、正常値の上限は椎体10.5個である。 

これは優れた方法だが、正常なイヌの多くは10.5~11.0の範囲である。臨床症状が見られないイヌでは注意すること。心臓の計測値が大きい場合には、特に心不全のような心疾患の疑いを示唆する。心不全が疑われる正常なイヌに対して治療を行うことは、珍しいことではない。疑わしい場合には再度測定し、心不全を支持するX線所見(血管のうっ血、水腫または胸水)、あるいは臨床所見(脈、心電図または心エコー検査の異常)を捜す必要がある。 

ネコ 

ネコは評価が難しい。ネコの心臓の大きさを客観的に計測する方法の開発が数多く試みられてきた 

完璧な方法はないが、ヒントがいくつかある。 

側面像 

幅:肋間2つ分よりも広くなることはない。この基準は肥満のネコ、あるいは胸郭の膨らみが極度に悪いか、過度に膨らんでいるネコには適用できない。 

高さ:胸郭の高さの70%未満。この基準は心臓が傾斜している高齢のネコでは利用し難い。 

VD/DV像 

幅:胸郭の幅の半分である。肥満や他の疾患に影響される。椎体4個分よりも広くならない(VD/DV像で測定した長さを、側面像の椎体と比較する)。 

そこで何が役に立つか? 幅は高さよりも重要であり、DV/VD像は側面像よりも重要である。VD/DV像で計測した場合、幅が椎体4個分よりも大きく、アーモンド形が丸くなっている場合には、いかなる心臓でも異常の疑いをもつべきである。 

あくまでも注意深く、心臓に付着している脂肪は心臓と共に写るため、肥満動物では心拡大と間違えることがある。 

時計の文字盤法を使用すること。浮腫、胸水または血管のうっ血を捜すこと。 

更に注意深く。ネコでは、心雑音の10~30%は無害性である。この場合、心エコー検査や心電図では原因を識別できない・ 

 

〇左心拡大の所見 

左心系は、イヌおよびネコでは心拡大が最も多く発生する部位であり、僧帽弁の疾患から続発することが非常に多い。 

心拡大(椎骨心臓スケール法で評価) 

左心房と左心室の拡大(時計の文字盤法で評価) 

重篤な左心系の拡大は、全体的な心拡大に至ることがある。 

左心房拡大の特徴 

側面像 

12~3時の位置の隆起 

左肺後葉の気管支が背側に変位 

VD/DV像 

肺後葉の動脈の近位部の異常な円形化(”カウボーイが脚を曲げてお辞儀をしている”ように) 

心基部尾側の不透過性が増大 

心耳の拡大(2~3時の位置) 

左心室拡大 

側面像 

心臓の背が高い(左心房および左心室の両者の拡大) 

胸部気管の尾側と脊椎の間隔が狭くなる(気管の挙上) 

3~6時の円形化 

VD/DV像 

心臓が長い 

3~6時の円形化 

同時に見られる異常 

肺静脈の幅の増大は肺うっ血を示している。 

左後葉の気管支の狭窄化( VD/DV像よりも側面像の方が確認しやすい 

 

〇左心拡大の原因 

1歳未満の若齢動物では、先天性の異常によって左心悪代が生じることがある。 

イヌでは大動脈弁下狭窄症、ネコでは弁性狭窄 

一般的に見られるが、変化は微妙である。左心房はさほど拡大していないことが多い。肥大は求心性であるため、心臓外側の輪郭はほとんど拡大しない場合がある。この疾患は心房および心室の両者の遠心性肥大へと進行し、結果としてこれらの心腔は明らかに拡大する。 

ニューファンドランドやその他の大型犬に頻発する。 

イヌおよびネコの動脈管開存症(PDA) 

古典的な所見は、動脈瘤の膨隆部位である( VD/DV像で1~2時の位置)。この膨隆部は下行大動脈の遺残部の輪郭が写ったものである。 

左心房および左心室の拡大所見は普通に見られる。 

肺動静脈の拡張は過剰循環の結果である。 

この疾患を見逃してはならない!このような動物達は、発見が遅れて治療をしなければ、若いうちに心不全に進行する。 

PDAが多く見られるのは、プードル、ポメラニアン、ジャーマン・シェパード、コリーおよびシェルティーである。 

心室中隔欠損(イヌおよびネコ) 

左心房と左心室の拡大所見には、過剰循環による肺動静脈の拡張が伴うのが普通である。 

ブルドッグに多い 

ネコで最も一般的な奇形である。 

僧帽弁低形成(イヌおよびネコ) 

左心房および左心室の拡大所見は普通に見られる 

左心房は左心室の拡大に比べて異常に拡大していることが多い。 

肺静脈の拡張は肺うっ血を示している。 

ジャーマン・シェパード、グレート・デン、ブル・テリア、ゴールデン・レトリーバー、ニューファンドランド、マスチフに多く見られる。 

心内膜床欠損症(ネコ)(高位心室中隔欠損、低位置の心房中隔欠損またはこの両者) 

左心房と左心室の肉眼的に明らかな拡大所見には、過剰循環による肺動静脈の拡張を伴うのが普通である。 

後天性疾患の早期発症 

高齢動物では、後天性疾患を考える。 

イヌおよびネコの様々なタイプの心筋症 

ネコ 

ネコでは肥大型心筋症(HCM)が一般的な原因である。 

肉眼的に明らかな左心房の拡大により、 VD/DV像で心臓はバレンタイン・ハートを呈する。 

左心室の拡大はごく軽度である(背が高く長い心臓)。 

肺静脈の拡張(肺がうっ血している場合) 

肺水腫(非代償性心不全の場合) 

拡張型心筋症(現在はまれ) 

すべての心腔が拡大し、心臓は丸く見える。 

右心不全が存在すれば、胸水が見られる。 

肺がうっ血していれば、肺静脈は拡張する(代償性左心不全)。 

非代償性左心不全では、肺水腫が見られる。 

甲状腺機能亢進症による心筋症は一般的な原因である。 

左心系は正常または軽度に拡大 

心不全症状を示すことは少ない 

このような患者は輸液の過剰負荷に対して感受性が高い。容易に心不全に陥るネコもいる。 

全身性高血圧症 

腎不全に続発するかまたは特発性 

左心系は正常から軽度に拡大 

うっ血の症状はまれである 

このような患者は輸液の過剰負荷に対して感受性が高い。容易に心不全に陥るネコもいる。 

イヌ 

拡張型心筋症(DCM)が一般的な原因である。大型犬の方が多く見られるが、コッカー・スパニエルのような小型犬種でも見られる。 

両心房・両心室の拡大(円形の心臓) 

胸水よりも腹水(右心不全の場合)が一般的である 

肺静脈の拡張(肺がうっ血している場合) 

肺水腫(非代償性左心不全の場合) 

DCMの亜型 

収縮力が低下する原発性の疾患はドーベルマン・ピンシャーに多く見られるが、ドーベルマンでは心臓の大きさが正常でも、DCMの可能性が高いことに注意する。 

心臓の大きさは正常なのに、右心または左心不全の症状を呈する。 

ドーベルマンと同様、ボクサーでは心臓の大きさが正常でも、DCMの可能性を否定できない。 

診断には心電図が必要になることが多い。 

弁膜疾患はネコよりもイヌで非常に多い。 

僧帽弁閉鎖不全症はネコよりもイヌで非常に多い。 

特にキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルのような小型犬種にみられる。 

弁尖の心内膜症:罹患する頻度の高い弁を順に挙げると、僧帽弁、三尖弁、大動脈弁、肺動脈弁である。 

心内膜炎あまれである。 

通常は左心房と左心室の拡大所見が見られる。 

肺静脈の拡張(肺うっ血) 

 

〇右心系の拡大所見 

心拡大(椎骨心臓スケール法) 

右心房と右心室の拡大(時計の文字盤法) 

右心系の重度な拡大により、全体的な心拡大が生じる可能性がある 

右心房の拡大 

側面像(通常は見えない) 

9~12時の隆起(心耳) 

VD/DV像 

9~12時の隆起 

右心室の拡大 

側面像 

幅広い心臓 

6~9時の円形化 

心尖は胸骨から離れて上昇している(特に右側面像) 

心臓と胸骨の接触面が多くても、それは役立つ所見ではない 

VD/DV像 

幅広い心臓 

6~9時の円形化 

心尖はさらに左側に移動 

同時に見られる異常 

後大静脈の幅が広い 

腹水(ネコよりイヌに多い)または 胸水(イヌよりネコで多い)を伴う右心不全 

 

〇右心系が拡大する原因 

先天性 

三尖弁低形成(イヌで多く、ネコでは少ない) 

通常は右心房と右心室の拡大所見が見られる(心臓の形は丸い) 

右心不全の所見 

ラブラドール・レトリーバー、ワイマラナー、ジャーマン・シェパード、オールド・イングリッシュ・シープドッグに見られる 

イヌおよびネコの肺動脈弁狭窄 

ブルドッグ、バセット・ハウンド、ビーグル、ボイキン・スパニエル、シュナウザー、テリア、ボクサーに見られる 

非常に微妙な変化しか見られないことがある 

心臓は明らかに拡大していないことが多い 

肥大は求心性のため、外側の輪郭は大きくならない 

1~2時の隆起を捜す 

肺血管は正常に見えたり細く見える 

後天性疾患-ネコよりイヌに生じる 

肺高血圧 

まれ 

心臓は明らかに拡大していないことが多い 

拡大は求心性のため、外側の輪郭は大きくならない 

1~2時の隆起を捜す 

肺動脈は拡張および蛇行し、肺静脈は正常または細く見える 

肺高血圧症の原因 

糸状虫症 

ネコよりイヌの方が多いようである 

その他の肺病変として肉芽腫、水腫、肺炎がある 

特発性 

ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリアでは、原発性肺線維症から右心系が拡大することがある 

慢性閉塞性肺疾患 

慢性左心不全 

 

〇心臓の全体的な拡大所見 

心拡大(椎骨心臓スケール法) 

左心系および右心系の心拡大(時計の文字盤法) 

側面像および VD/DV像で心臓が丸く見える 

同時に見られる異常:左心系の症状よりも右心系の症状を呈することが多い 

 

〇全体的な心拡大の原因 

イヌおよびネコの先天性疾患 

左心系の異常よりも右心系のそれの方が重度であることが多い 

三尖弁低形成の方が僧帽弁低形成よりも多い 

心膜腹膜横隔膜ヘルニアの明らかな心拡大の原因であり、これはイヌよりもネコで多い 

あたかも円形の心臓のように見え、ネコでは偶然見つかることが多く、臓器を巻き込むと臨床症状が現れる 

後天性の原因 

X線写真で原因を鑑別することは難しい 

根底の原因を明らかにするためには、心エコー検査が必要である 

心筋症 

イヌのDCM(拡張型心筋症)、大型犬に多発する傾向があるが、コッカー・スパニエルにも素因がある 

ネコのHCMまたはDCM 

両房室弁閉鎖不全症(イヌの僧帽弁および三尖弁の閉鎖不全で、小型犬種で多発傾向がある。) 

イヌの心膜液貯留、大型犬で多発傾向がある 

心臓が円形に見える 

多くは心基部腫瘍、特に血管肉腫によって生じる 

 

〇心臓の外観は正常な心疾患の一般的な原因 

ECGの異常 

肺高血圧症 

大動脈弁または肺動脈弁狭窄 

ドーベルマンまたはボクサーのDCM 

ネコの容量負荷過剰(イヌではあまり多くない) 

軽度の弁閉鎖不全または先天異常の全て 

 

セクション4 血管系 

〇胸腔内の血管 

経験が少ないと、血管は過大評価されることが多い。胸腔内の血管には大動脈、後大静脈、そして肺の動脈と静脈の3つのグループがある。これらを一つ一つ確認する必要がある。 

肺の血管を評価し忘れることは多いが、これは大きな間違いである。 

 

〇胸腔内の大動脈 

明らかな疾患が見付かることは少ない部位である 

側面像では、大動脈が波状に見られる。これは高齢なネコで偶発的に見られる一般的な特徴である 

波状にみえても、それが常に大動脈圧の上昇を示しているわけではない 

全身性の高血圧症または低血圧症では、大きさの変化は検出されない 

VD/DV像 

大動脈は横隔膜に入るまで正中線よりも左側に見える 

頭側(1~2時)の部位に見られる隆起は、動脈管開存症で典型的である 

 

〇後大静脈 

通常は、側面像および VD/DV像で、胸腔の右腹尾側に見える 

太さが変化しても、それが患者の臨床状態と関連しない場合もある 

後大静脈の正常な直径の上限は、左側画像で下行大動脈の幅の1.3倍、中央胸椎の長さの1.5倍である 

循環量低下、ショックまたは脱水の症例では、主観的に小さく見えることが多い 

 

〇肺の血管 

X線写真では、過大評価されることが多い部位である 

心臓や肺の変化と関連して重要な特徴を示す 

肺静脈は「腹側および中心側」である 

 

〇一般原則 

側面像 

肺前葉の血管の評価は制限される 

対になっている血管で最もよく見えるのは、撮影時に上側になっていた肺の血管である 

左側画像で我々が見るのは、右肺前葉の血管である 

撮影時に上側になっていた肺の対になっている血管は腹側にあり、下側になっていた肺の対になっている血管よりも大きく拡大して見える 

動脈は静脈の背側にあることに注意する 

正常な太さ 

イヌ 

血管が第4肋骨と交差する部位で測定する 

動脈と静脈は同じ大きさでなくてはならない 

正常の上限:第4肋骨近位部1/3の直径 

正常の下限:第4肋骨近位部1/3の直径の半分 

血管を第4肋骨の遠位部と比較してはならない 

ネコ 

多くの場合、ネコの心臓はイヌよりも尾側に位置している 

血管は心臓の頭側縁と交差する部位で測定する 

動脈と静脈は同じ大きさでなくてはならない 

正常の上限は、第4または第5肋骨近位部1/3の直径 

正常の下限は、第4または第5肋骨近位部1/3の直径の半分 

血管を肋骨遠位部と比較してはならない 

VD/DV像 

肺後葉の血管の評価は制限される 

左右の肺後葉とも、対になった血管が見える 

血管が良く見えるのはVD像よりもDV像である 

動脈は静脈の外側に見える 

正常な太さ 

イヌ 

血管が第9肋骨と交差する部位で測定する 

動脈と静脈は同じ大きさでなくてはならない 

血管が肋骨と陰影を横切る部位の交差点は長方形である 

血管が肋骨よりも幅広いと、長方形は細長くならずに細長い場合、血管の太さは正常範囲内である 

正常の上限は第9肋骨と交差する部位の直径である 

正常の下限は第9肋骨と交差する部位の直径の半分である 

ネコ 

多くのネコの心臓はイヌよりも尾側に位置している 

血管が第10肋骨と交差する部位で測定する 

動脈は静脈と同じ大きさでなくてはならない 

第10肋骨が血管と交差している部位の直径 

第10肋骨の血管と交差している部位の直径の半分 

 

〇血管疾患のX線所見 

X線学的な異常は4種類の組み合わせだけである 

動脈と静脈の太さが異なるのは全て異常であるが、この場合、大きい血管の方が異常である 

1.動脈と静脈が共に拡張している 

循環量過剰 

若い動物では、左右短絡を起こす心疾患を考慮する 

動脈管開存症 

心室中隔欠損 

心房中隔欠損 

重度の慢性左心不全 

2.動脈と静脈が共に細い 

低循環量、ショックおよび脱水は、心臓以外の疾患に続発して生じることが多い 

若い動物では、右左短絡を起こす心疾患を考慮する(ファロー四徴症、短絡方向が逆転した動脈管開存症) 

重度の肺動脈弁狭窄 

3.動脈が拡張しているが、静脈は正常 

動脈は波打っていることが多く、弯曲して見える 

肺高血圧症 

糸状虫症:ネコの動脈は、VD像の第9肋骨の位置で4mm未満である 

慢性肺血栓塞栓症 

慢性閉塞性肺疾患(COPD) 

特発性 

4.静脈は拡張しているが、動脈は正常 

心疾患の高齢動物の中で最も一般的な異常所見である 

肺うっ血イヌおよびネコの心筋症 

僧帽弁閉鎖不全症(イヌ) 

医原性の輸液過剰投与は、イヌよりもネコで多く見られる 

左心不全の重要な所見 

 

セクション5 肺 

肺はX線フィルムを読影する上で最も重要な臓器の一つである。フィルムを見る際に最もよく考えるのは、「この肺は不透過性が増強しているのか、透過性が増強しているのか?」ということである。不透過性が増強している場合、このセクションの最後の解説を読むと良い。肺の病変をパターン化して読影するアプローチ法は、見ているものを組み立てる読影法なので、より容易に読影できる。混合パターンが多いが、これはここでは述べない。もし判断に迷うフィルムを見たら、最も重度なパターンである肺胞または結節性の病変を確認しようと努力すべきである。一般的に見られる正常な変化を復習するには、本書のX線解剖学のセクションが役立つ。 

 

〇肺の透過性が増強する原因:パターン化したアプローチ法 

X線写真上のパターンは、肺の不透過性の原因を明らかにする上で役立つ。 

多く見られるパターンの種類: 

呼気時には、軽度の間質パターンが見られる 

フィルムの露出度が低いと、軽度の間質パターンが見られることがある 

高齢動物では、軽度の気管支および間質パターンが普通に見られる 

肥満では、軽度の間質パターンが見られる 

コリーでは異所性の骨が結節病変のように見える 

乳頭、ダニ、汚れ、肋軟骨結合部は肺の結節病変のように見える 

肺の不透過性が増強するパターンは: 

肺胞性 

気管支性 

血管性 

結節性間質性 

無構造性間質性 

 

〇肺胞パターン 

肺胞パターンの特徴: 

心臓、脈管および横隔膜の境界面が見えないシルエット・サイン、肺胞パターンでは、シルエット・サインが最も重要で信頼性のある特徴である 

エアー・ブロンコグラム、シルエット・サインの一種 

不透過性の肺に囲まれた気管支腔内に空気が見える。吹雪の中に黒い木の枝が見えると説明されている。 

肺葉サイン:病変の境界が肺葉によって正確に区切られ、病変は完全に1つの肺葉に限局しているように見える 

肺葉性:完全に肺葉を埋め尽くしている。空気を含んだ肺胞は存在しない 

斑点状で非硬化性:境界が不明瞭で、複数の肺葉に小さい病変が見られる 

局限性:境界が明瞭である。病変は肺葉全体には広がっていないが、おそらく複数の肺葉に及んでいる 

以下に、典型的な肺胞パターンの所見、その原因および選択すべき追加検査を説明する。 

膿(気管支肺炎) 

好中球、好酸球または顆粒球の浸潤 

通常は肺の前葉/中葉の腹側に分布 

分布:肺葉性、非硬化性または広範囲の局所性 

び慢性病変は死後にのみ見られる 

血液 

出血、挫傷、捻転、血栓塞栓症 

限局的な外傷-肋骨骨折を捜す 

分布:遊離した血液は、最終的には腹側または出血部位に貯留する 

細胞(腫瘍) 

リンパ腫(イヌ) 

原発性肺腫瘍(ネコ) 

非典型的な転移 

分布:肺葉性から斑点状の非硬化性 

水(水腫) 

左心不全に続発 

分布 

イヌ:肺門部で非硬化性 

ネコ:広範囲に広がる斑点状または肺門部の非硬化性 

心臓以外の原因(神経性または血管炎) 

痙攣、頚部または頭部外傷に続発 

DICや膵炎のように血管透過性を増大させる疾患 

分布:両側性で局所性(尾背側) 

空の肺 

無気肺、肺の虚脱、肺捻転 

正常に比べて容積が減少している 

急性:縦隔変位の所見 

分布:肺葉性または局所性 

追加検査 

直接的 

心エコーまたは心電図で心不全を除外する 

痙攣発作の病歴を聞き出し、神経学的検査を実施する 

気管洗浄、気管支肺胞洗浄(BAL) 

超音波ガイドによる吸引細胞診/生検 

間接的 

完全血球計算(CBC) 

血液凝固系の検査 

治療(利尿剤、抗生物質)反応を評価 

ネコの斑点状非硬化性肺胞疾患の類症鑑別診断には以下のものが含まれる 

左心不全(水腫) 

原発性肺腫瘍(石灰沈着を伴うことも伴わないこともある) 

マイコプラズマ性肺炎(石灰沈着を伴うことも伴わないこともある) 

 

〇気管支パターン 

ここでは、典型的な気管支所見、その原因、選択すべき追加検査を解説する 

気管支の肥厚 

炎症細胞の浸潤/浮腫 

気管支炎 

イヌでは、アレルギー性(好酸球性)よりも細菌性気管支炎の方が多い 

ネコでは、細菌性(マイコプラズマ)よりもアレルギー性気管支炎の方が多い 

不透過性(厚さは正常)の気管支 

高齢動物では正常 

慢性(活動性の場合も非活動性の場合もある)気管支炎に続発した石灰沈着の遺残 

幅の広い気管支 

気管支拡張症 

慢性気管支肺炎に続発 

先天性 

気管支肺炎を起こしやすい 

追加検査 

直接的 

気管洗浄(培養と細胞診)、BAL 

間接的 

完全血球計算(CBC) 

治療(抗生物質、コルチコステロイド)反応を評価 

 

〇血管パターン 

血管の拡張は、不透過性が増強する唯一の原因である 

 

〇結節性間質性 

軟部組織の不透過性 

正常に見られる変化 

肋軟骨結合部の石灰沈着 

乳頭、ダニ、皮膚の汚れ 

肺動脈または肺静脈の終末部(エンド・オン) 

円形で様々な大きさの腫瘤 

粟粒性=粟粒大の大きさ 

その他の腫瘤は、豆、ブドウ、オレンジなどのように野菜や果物を用いて表現される 

腫瘤によって第2の心臓のように見えることも! 

シルエット・サインな無い 

原因 

転移性腫瘍 

原発性腫瘍を合気性または石灰沈着した巣状病変と混同することが多い 

真菌性肺炎 

肉芽腫 

膿瘍 

血腫、血嚢腫 

正常な変化(前セクションを参照) 

肋軟骨結合部の石灰沈着 

皮膚の汚れ 

コリーや他の犬種に見られる異所性骨形成 

気管支の異常 

分散した石灰沈着病巣 

原発性肺腫瘍(ネコおよびイヌ) 

慢性気管支肺炎(ネコのマイコプラズマ感染症) 

肺門リンパ節(マイコプラズマ、腫瘍、バリウムの誤嚥) 

網状/線状パターン 

高カルシウム血症 

高コルチゾール血症(内因性または外因性コルチコステロイドが原因) 

尿毒症 

 

〇無構造の間質 

異常パターンと過剰診断されやすい 

以下の状態では正常な変化として普通に見られる 

呼気 

露出度の低下 

高齢動物 

肥満 

正常な変化と真の疾患との鑑別には高度の技術を要する 

原因 

リンパ腫(び慢性) 

非肺胞性の局所的な水腫(形成または消失段階の水腫) 

左心不全(局所的) 

血管炎(局所的~び慢性) 

非定型的なアレルギー性/感染性肺炎(局所的からび慢性) 

追加検査 

そのパターンが正常な変化ではないことを確認する 

完全な呼気時に撮影をしたか? 

撮影法は適切だったか? 

高齢または肥満動物で予想されるよりも不透過性が増強しているか? 

リンパ腫を検査! 

 

〇不透過性が低下する原因 

気胸は胸膜のセクションで述べる・ 

び慢性 

正常な変化 

興奮、恐れまたは甲状腺機能亢進症のネコでの過剰な拡張 

削瘦 

露出過剰 

フィルムの現像過剰 

病的な原因 

拡張過剰 

下部気道疾患(つまり、エアー・トラップ) 

ネコの喘息 

異物 

一部の上部気道疾患(その大部分が拡張低下の原因である) 

気腫 

慢性閉塞性肺疾患に続発 

先天性 

気管支拡張症 

X線所見 

心臓と横隔膜の間隔が増加 

横隔膜が体壁に付着している部位がテント状になる 

横隔膜がT12の尾側にまで伸展する 

局所性 

通常、側面像で心臓の腹側に見られる場合は特に正常な変化で、拡張過剰に続発している 

気胸のように見える 

巣状 

気胞(ブレブ、嚢胞、気嚢) 

気胸と関連しているため、臨床的には明白である 

外傷性気胸(空気による充満、または部分的に血液が充満) 

先天性(原発性気胸) 

検出率を高めるには呼気時のX線写真を撮影する 

破裂した場合、致死的な気胸が生じる可能性がある! 

甚急性で重度の呼吸困難を呈する患者: 

画像検査の前に治療を考える 

神聖なるX線学を冒とくするのか? 

患者を生かすための現実的なアプローチ 

主な4つの原因 

甚急性の呼吸困難を起こす疾患だけではない(肺炎、癌など)。その他の疾患は可逆的ではない。これらの疾患は数分以内に治療を開始すべきである。経験的な治療としては酸素供給、環境ストレスの排除である。患者を救命するためには、これらの疾患に対して、迅速で特異的な治療が必要である。 

心原性肺水腫→利尿剤 

ネコの急性喘息→コルチコステロイド→気管支拡張剤 

大量の胸水→胸腔穿刺 

大量の気胸→胸腔穿刺 

気管支疾患(喘息)に罹患したネコのX線所見 

急性 

拡張過剰または正常 

±気管支パターン 

±右肺中葉の虚脱 

慢性 

気管支パターン 

右肺中葉の虚脱が多く見られる 

肺葉性の気管支肺炎が多く見られる 

胸部は拡張低下または正常である 

慢性疾患の急激な悪化 

気管支パターン 

拡張過剰 

 

〇要約 

拡張過剰、拡張低下または正常 

気管支パターンまたは正常 

気管支肺炎、肺の虚脱または正常 

注意:呼吸困難を示しているのに胸部X線像が正常なネコでは、ネコの喘息を考えることが非常に妥当である 

 

セクション6 胸膜の疾患 

致命的になることが多い甚急性疾患として2種類の胸膜疾患、つまり気胸と胸水がある。正常な変化でも、これら2つの疾患と誤診する可能性がある。 

 

〇気胸 

以下にイヌまたはネコで気胸に類似した正常状態または他の状態を示す: 

腹背(VD)/(背腹)DV像では、皮膚の襞によってその側方に透過性の領域があるように見える 

側面像では、心尖と胸骨の間に空気で満たされた肺が見られるが、これは以下の状態または患者で見られる: 

過度の拡張 

削瘦 

胸が非常に深く狭い犬種 

小心症(還流量低下、右左短絡)の患者 

左側臥位のイヌ 

縦隔を変位させる全ての原因 

各X線写真の透過性部位を詳細に調べること 

血管または気管支を捜す場合、強い照明を用いる 

透過性部位の構造は遊離した空気ではなく、肺を示す 

 

〇遊離した空気の生理学とX線所見 

気胸の可能性があるX線写真を撮影・読影する場合、ガスは上昇するということを念頭に置く。 

DV像は、気胸の検出に最良の方向であるが、それは空気が胸腔で最も幅広い部位に位置するはずだからである。この方向からだと、非対称性気胸の検出も可能になる 

側面像は小さい気胸の検出感度が最も高く、横隔膜または肋骨から肺が離れて見える 

肺が空気で満たされていない場合、心臓は更に背側に移動する 

 

〇レントゲン・サイン 

側面像 

心臓が胸骨から離れて浮き上がっている 

この像は、気胸では、肺の外側の異常が正常な肺の構造よりも不透過性が低いという唯一の例である。その結果として、不透過性の肺の境界面は脊椎の腹側に重なり、また横隔膜の頭側に見られる。 

DV像/VD像 

この像では、不透過性の肺の境界面と、それが肋骨から離れて収縮しているのが見える 

両方向の像 

部分的な虚脱:軽度から中等度の間質パターン 

完全な肺葉または肺虚脱:肺胞パターン 

挫傷または出血:巣状性斑状の間質パターンまたは肺胞パターンの増強 

 

〇根底の原因 

外傷 

肋骨骨折 

肺挫傷 

縦隔気腫 

縦隔気腫は気胸の原因となり得るが、気胸は縦隔気腫の原因にはならない 

もし縦隔気腫と気胸が同時に認められたら、気胸を起こした究極的な原因として縦隔気腫の原因を探すこと 

咽頭、喉頭、気管または頚部の外傷 

医原性(なぜそうなったかは自分だけが知っている!) 

先端が鋭いものを不注意に肺に挿入したことによって起こることがある 

縦隔気腫の場合は特に医原性の原因を捜すべきである。この状態は以下の場合に生じる: 

気管裂傷 

気管チューブ挿管に続発  

気管洗浄中に生じる 

気管切開中に生じる 

歯科処置中に咽頭壁を破る 

特発性 

外傷または腫瘤が全く認められない 

気胞(ブラ)の有無を調べる。気胞は数日後に再膨張した後、そして呼気時に写真を撮影すると見つけやすい 

大量の慢性気胸では、まれに臨床症状がほとんど見られない場合がある 

その他の空洞化した腫瘤病変 

壊死性腫瘍 

肉芽腫または膿瘍 

気管支食道瘻管 

 

〇気胸の種類 

開放性:胸壁を介した2カ所から直接交通する経路が原因 

閉塞性:胸壁は無傷で、損傷した肺が空気の漏出源である 

緊張性気胸:肺または胸壁に欠損があるため、吸気時に胸腔内へ空気が流入する。この欠損部は1方向性の弁作用があるため、呼気時には空気は排出されずに、胸腔内は陽圧になる。換気量、そして心臓への還流量は重度に障害される。X線写真では、胸腔内圧が高い側から縦隔が離れている 

 

〇治療 

治療は胸腔穿刺、基礎疾患の治療、経験的な呼吸器疾患の治療である。 

 

〇胸水 

ネコまたはイヌで胸水に類似した正常またはその他の状態を以下に示す。 

胸膜裂 

肥満の動物では、右肺副葉および左肺後葉の間の後部縦隔に過剰な脂肪が蓄積すると、胸膜裂のように見える場合がある、イヌやネコでは胸膜裂は少ない 

高齢動物では、線維化のため胸膜裂が肥厚していることがある 

肺が胸壁から分離している 

肥満動物では、脂肪の蓄積が胸壁の内側(VD/DV像)で見られることがあり、または胸骨上部(側面像)に見えることがある。 

体型によっては、胸水と誤診することもある(両方向で)。軟骨異栄養性の犬種では、特にこの所見を意識しておくべきである。以下の所見を捜す: 

異常な肋軟骨結合部 

同じ位置に重なった皮膚の壁 

 

〇遊離した液体の生理学およびX線所見 

胸水の可能性があるX線写真を撮影・読影する場合、液体は下方へ移動することを念頭におく。 

VD像は少量の胸水の検出に最良の方向だが、それは液体が胸部の最も広い部位(つまり背側)に位置するはずだからである 

非対称性の胸水が検出可能になる 

中等度から重度の胸水では、心臓が最も良く見える 

呼吸困難の患者ではVD像は臨床的に近畿の場合がある 

側面像では、液体が肺葉間の胸膜腔に貯留しており、肺が胸骨から分離しているのが明らかである 

 

〇レントゲン・サイン 

側面像 

胸膜裂 

腹側の軟部組織による不透過性の蓄積 

DV/VD像 

胸膜裂 

不透過性の層により、肺の辺縁が収縮して肋骨から分離する 

両方向像 

部分的虚脱:軽度から中等度の間質パターン 

完全な肺葉または肺の虚脱:肺胞パターン 

挫傷または出血:巣状斑状の間質パターンまたは肺胞パターンの増強 

 

〇胸膜裂 

以下の特徴は液体と線維化の鑑別に有用である: 

線維化 

全体的に細長い 

シグナルメント、すなわち年齢、品種、性別、動物種が合致している(高齢ネコよりも高齢イヌの方がより頻繁に見られる) 

液体 

X線写真では、くさび形に見える 

辺縁の最も広い部位は末梢に向かっている。つまり肺門から遠ざかっている 

液体の分布 

胸水が存在する場合、縦隔が不完全であるため、液体は自由に通過できると仮定する 

フィブリンの沈着または細胞による閉塞のため、二次的な閉鎖が起こり得る 

液体の分布は対称性の場合も、非対称性の場合もある 

対称性 

急性:全ての種類の液体 

慢性:水、細胞、血液 

非対称性 

甚急性:全ての種類の液体 

慢性:乳び胸 

   膿胸 

以下は慢性乳び胸に関連して多く見られる続発症を示している 

縦隔は無傷→効果的な治療には、両側からの排液が必要 

線維性胸膜炎→硬化した肺は排液しても再び拡張しない可能性がある 

肺葉の円形化→進行性で致命的な場合がある 

胸腔内の空気(気胸)はドレナージ後に液体と入れ代わりに侵入することが多い(生体は真空を忌み嫌う性質がある!)。空気の侵入経路は主幹気管支、もしくは肺や針の脇である。この気胸は本来の胸水ほど臨床的意義はない。ネコの慢性乳び胸の予後は、ヒトの進行性気腫のそれと同じである 

 

〇胸膜浮腫 

胸膜浮腫は少ないが、実際に生じることがある。この用語は胸水または肺水腫の代わりに不適切に使用されることが多い 

胸膜浮腫は、ネコの初期の右心または左心不全でまれに見られる 

 

〇液体の種類 

以下に鑑別診断のための細胞学的所見、これらの所見の解釈、そして病態を示した 

血液(出血)→外傷、血液凝固不全、血管肉腫 

膿(膿胸)→異物、膿瘍 

液体(漏出液)→右心不全、アルブミン濃度の低下、横隔膜ヘルニア、血管炎 

腫瘍細胞(悪性滲出液)中皮腫、悪性リンパ腫 

乳び(乳び胸)→特発性、右心不全、前部縦隔の腫瘍 

 

〇追加検査 

胸腔穿刺で細胞診を行った後、その他の検査を実施して胸水の原因を確定診断する 

血液→血液凝固パネル、血小板数、出血を調べる 

膿→培養、排液/洗浄、手術 

液体→血清生化学検査、心エコー検査、免疫学的検査、腹部エコー検査 

腫瘍細胞→胸部エコー検査 

乳び→心エコー検査、サイロキシンの測定、胸部エコー検査、血管造影 

胸水の排液後、以下の目的でX線」検査を実施する: 

残っている液体の量に関する情報を得る 

大量の胸水で隠されていた病変を見つける 

全ての医原性の気胸を検出する 

今後の検査や治療法を変更する 

 

〇合併症 

胸腔穿刺の結果、気胸と胸水が合併することがある。このような状態は、医原性の影響なくして発生することはまれである 

腹水および胸水は以下の患者で併発することがある: 

腫瘍 

右心不全 

血管炎 

横隔膜ヘルニア 

血液凝固不全 

 

セクション7 縦隔 

縦隔は2つの肺の間にあるスペースである。ここには生命に重要な多くの構造が収められているが、これらのほとんどは、正常なイヌおよびネコのX線写真では観察できない。 

 

〇縦隔の正常なX線解剖 

縦隔は通常、2層の縦隔胸膜の間にあるスペースである 

正常なイヌおよびネコの大部分で、縦隔は不完全である:液体は左右の胸膜腔を自由に移動できる 

 

〇正常に見られる構造 

前部縦隔 

気管:空気が管腔内および粘膜縁に見られる 

胸腺:見えるのは新生児のみである 

リンパ節、食道および気管の漿膜面は隠れて見えない 

中部縦隔 

心臓と大動脈弓 

気管気管支リンパ節および食堂は隠れて見えない 

後部縦隔 

下行大動脈 

後大静脈 

食道は隠れて見えない 

 

〇縦隔の画像 

前部縦隔 

VD/DV像では、前部縦隔は対角線のように見える 

方向は右頭側から左尾側である 

正常な胸腺の位置と方向を示す 

左肺前葉の頭側先端が正中線上、または正中線の右側に延びる 

右肺前葉の尾側中央部は、心臓の頭側腹側面を包み込み、正中線の左側に延びる 

腹側面は胸骨下リンパ節と同じ高さに位置する 

肥満の患者では脂肪に囲まれている(イヌおよびネコ) 

VD/DV像:腫瘤のように見える 

側面像:分離した肺葉の先端が気胞(ブラ)、遊離ガスの気泡または胸水に見えることがある 

後部縦隔 

右肺副葉と左肺後葉の間に位置する 

VD/DV像:心尖部と横隔膜の間にある直線像 

側面像では隠れて見えない 

肥満の患者では脂肪に囲まれている(イヌおよびネコ) 

VD/DV像:胸水のように見えることがある 

 

〇縦隔の疾患 

縦隔気腫 

X線写真では、正常に見えない構造が見える 

気管の漿膜面 

食道の外膜(外側)縁 

腕頭動脈幹、左鎖骨下静脈および前大静脈 

縦隔気腫では、空気の漏出源は3つある 

1.管腔の破裂: 

気管 

食道 

2.前部または後部縦隔への漏出: 

頚部の深部筋膜、咽頭、喉頭 

後腹膜腔 

3.肺または損傷 

肺に外傷が起こっても、臓側胸膜は無傷な場合 

肺気腫性縦隔炎 

合併症を伴わない縦隔気腫は臨床的に重要ではないが、この状態から気胸が続発し得る 

追加検査も必要である。最も簡易な方法は頚部の外傷を探すことである。縦隔気腫は気管チューブ挿入時の外傷が関連していることが多い 

治療は根底の原因、あるいは二次性の気胸を治療することである 

 

〇縦隔の腫瘤 

前部縦隔 

一般的なX線所見 

側面像 

気管の背側への変位 

正常なイヌおよびネコでも、頚部の屈曲によって機関が波状に弯曲することに注意する 

胸水と共に見えることもある 

前部縦隔では脂肪は見えない 

縦隔の腹側辺縁の円形化 

VD/DV像 

前部縦隔の幅が広がっている 

左右の辺縁が凸型を呈する 

脂肪は通常平行で、辺縁は直線的である 

原因 

巨大食道症:背側の位置 

気管が腹側に変位 

前部縦隔のリンパ節 

正常な腹側辺縁が腹側(前大静脈と同じ位置)に変位 

悪性腫瘍または反応性の疾患 

原発疾患の発生部位 

頭部または頚部 

胸部 

播種性の疾患 

胸腺(中央から腹側) 

側面像では、気管が背側に変位している 

腫瘤は心臓の頭側辺縁を包み込んでいることが多い 

胸腺のリンパ腫または胸腺腫 

異所性の甲状腺腫 

神経根の腫瘍(背側) 

胸骨下リンパ腫(腹側):これは側面像で観察可能 

イヌでは第2胸骨分節の背側で軟部組織性の腫瘤が見られる 

ネコでは更に尾側であることが多い 

VD/DV像: 

隠れて見えないあ、あるいは幅が軽度に拡大している 

悪性腫瘍または反応性 

原発疾患の発生部位 

前腹部(胃、膵臓、肝臓) 

乳腺(左右の第2~3乳頭) 

播種性疾患(リンパ腫、真菌症) 

気管支嚢胞(ネコ)(腹側) 

心臓の頭側辺縁より近位、または同じ位置である 

 

〇中部縦隔 

一般的なX線所見 

側面像およびVD/DV像: 

主気管支または気管分岐部の変位 

巨大食道症 

気管気管支リンパ節 

左右の主気管支の頭側よりも前方 

主気管支の尾側よりも後方 

側面像 

尾側のリンパ節 

気管分岐部の背側または腹側への変位 

悪性腫瘍または反応性疾患 

原発疾患の発生部位 

胸部、原発性肺腫瘍 

播種性疾患、リンパ腫、真菌症 

 

〇後部縦隔 

巨大食道症 

胃ヘルニア 

 

〇食道の疾患 

巨大食道症 

一般的なX線サイン 

気管の腹側への変位 

空気が充満した食道壁を示す、薄い不透過性のラインが見える 

食道に液体が充満していると、局所的に軟部組織による不透過性の増強が見られる 

巣状の病変 

前部縦隔では、巨大食道症は以下の原因によって生じる: 

血管輪奇形 

余分な構造(ブルドッグでは正常といわれる=憩室) 

狭窄または異物 

後部縦隔では、巨大食道症は以下の原因によって生じる: 

食道炎 

狭窄または異物 

胃ヘルニア全体的な拡大 

以下の原因が考えられる: 

特発性 

緊張の低下(麻酔、動物を鈍化させる状態) 

空気嚥下症 

重症筋無力症 

食道炎 

内分泌、中毒、免疫性、変性性、腫瘍性、代謝性、外傷性および炎症性の原因など挙げるときりがないが、本書では言及しない 

 

〇機関の疾患 

低形成 

短頭種に多く見られる 

イングリッシュ・ブルドッグでは非常に細い 

X線写真により、正常範囲なのか低形成なのかを見極めなくてはならない 

以下の併発疾患は低形成を悪化させる 

軟口蓋の過長および肥厚 

鼻腔狭窄 

低形成の気管は硬いため、力学的に虚脱することはない 

 

〇気管虚脱 

内因性の異常(虚弱)または外因性の圧迫によって生じる 

硬度の低下が特徴である 

気管壁全体が虚脱 

背側の気管筋が気管腔内へ下垂する 

関連する犬種と疾患 

トイ種 

肥満 

気管支炎(原因でもあり、結果でもある) 

 

〇静的な虚脱 

気管分岐部の位置の左心房拡大 

硬度は重度に低下している 

 

〇動的な虚脱 

胸腔外(頚部から胸腔郭口) 

吸気時に虚脱 

吸気時に撮影した通常の側面像で数多く見られる 

胸腔内(胸郭前口から胸腔内) 

呼気時に虚脱 

呼気時に撮影した通常の側面像で見られることがある 

 

〇縦隔の移動 

縦隔の移動は、中央部の構造(心臓、縦隔の脂肪)が一側に変位すると生じる。これは上記の組織構造を圧迫する腫瘤病変、あるいは大きさが縮小して周囲の組織構造が引き寄せられるために生じる。 

腫瘤 

正常な大きさよりも大きく腫大した肺またはその他の腫瘤 

非対称性の胸膜疾患(空気または液体が原因) 

緊急性気胸 

片側性または肺葉性の拡張過剰:原因として生理学的なもの、あるいは肺葉切除後なのかを調べること 

肺葉は慢性無気肺と隣接していることがある 

病理学的:部分的/動的な気管支閉塞 

大きさが縮小する疾患 

1つ以上の肺葉の無気肺 

全身麻酔下の動物では普通に見られる 

 

セクション8 横隔膜 

横隔膜は胸腔内臓器と腹腔内のそれを隔てている構造である。機能的に完全な構造なのはもちろんであるが、外傷または発達異常により様々な問題が生じる 

 

〇正常なX線写真上の特徴 

横隔膜は頂部と脚部の2つの部位から成り立っている 

 

〇頂部 

頂部は横隔膜中央部の腱の部分、頭側腹側に「ドーム状」の形をしていると考えられている 

VD/DV像では、頭側の大部分はわずかに、正中右側に位置しているのが通常である 

 

〇左側および右側の脚部 

脚部は横隔膜の背側の筋肉の部分である 

これは第3および第4腰椎の位置から発生している 

胃底部は左側脚部の尾側に近接して存在する 

後大静脈は右側脚部へ走行する 

以下に挙げる変化は、イヌのポジショニングの結果として見られることが多い: 

右側面像:右側脚部が左側脚部の頭側に見える 

左側面像:左側脚部が右側脚部の頭側に見える 

VD像:頂部に加えて、両脚部が明瞭に見える 

DV像:頂部のみに見える:脚部は隠れて見えない 

ネコでは、特別に次の点を考慮する必要がある: 

側面像での左右脚部の移動は、イヌほど信頼性のある所見ではない 

拡張過剰期では「テント状」に張っているのが見える 

肋骨の付着部の間の伸展を捜す 

 

〇ヘルニアのX線学的な特徴 

先天性ヘルニア 

先天性ヘルニアには、腹膜心内膜横隔膜ヘルニア、裂孔ヘルニアおよび横隔膜ヘルニアの3種類がある。先天性横隔膜ヘルニアの所見は外傷性のそれと同様である。 

胸膜心内膜横隔膜ヘルニア 

常に先天性である 

通常は偶発的に見つかる 

臍ヘルニアまたは漏斗胸を伴うことが多い 

特に肝臓のような臓器が侵入すると臨床症状が発現する。この侵入により、心膜液の貯留や壊死が起こる 

巨大心や心膜液貯留と間違えることがある 

側面像での典型的なX線所見は、背側の腹膜心内膜の中皮遺残である 

裂孔ヘルニア 

間欠的に生じる 

チャイニーズ・シャーペイで多発傾向がある 

診断には造影検査(タイミングに恵まれることも)が必要である 

典型的な所見は胸部の皺襞である 

局所的な巨大食道症を伴うことが多い 

 

〇外傷性横隔膜ヘルニア 

通常は右腹側部に欠損が生じる 

多くは腹部または骨盤の外傷が原因である(例:車による交通事故) 

腹腔臓器のヘルニアは軽度から重度まで幅があり、以下の臓器のどれもが影響を受ける: 

腹膜脂肪 

肝臓 

腸管 

腹部臓器のほぼ全て 

ヘルニアの臨床的な重要性は、虚脱している肺の中にある腹部臓器の容積と比例し、欠損部の直径と反比例する。欠損部の直径が小さいほど、臓器の捕捉、嵌頓、壊死および滲出液が生じる傾向が高い 

空気が充満した腸管が胸腔内に入っていれば、ヘルニアの診断は、最も容易である。最も難しいのは、軟部組織または脂肪構造のヘルニアである。 

 

〇まれなヘルニア 

胃食道重積 

傍食道ヘルニア 

横隔膜の脱出 

 

〇横隔膜のラインが消失する原因 

限局的な所見として 

肺胞パターン 

横隔膜に肺の腫瘤病変が接している 

部分的な胸水 

ヘルニア 

全般的な所見として 

胸水 

大きいヘルニア 

 

セクション9 体壁と肋骨 

〇体壁 

イヌの体型は」犬種によって大きく異なるが、ネコではほぼ一定である。 

 

〇正常な変動 

肋骨 

多くの犬種で、肋骨の幅は腹側に向かうに従って広くなる 

肋骨の辺縁は胸膜裂または腫瘤の辺縁のように見えることがある 

肋骨数の異常(12または14対)が偶発的に見つかることがある 

肋軟骨接合部および肋骨弓には、以下のような著しい特徴がいくつか見られる: 

バセット・ハウンドでは、接合部と弓は腹背像(VD)および背腹像(DV)で顕著に見られる 

高齢のイヌやネコでは、これらは結節状に見られることがある 

新生子ではこれらは柔軟なため、肋骨骨折によってフレイル・チェストを引き起こす可能性がある 

ここが腫瘍の発生部位になることは絶対にない(肋骨-発生する:軟骨-発生しない) 

 

〇脊椎 

変形性脊椎症は高齢のイヌやネコでは一般的に見られる 

半側椎骨は短頭種の犬で一般的に見られる 

T10 とT11の椎間腔は正常でも狭い(背斜腔とも呼ぶ) 

 

〇胸骨 

変形脊椎症に類似したブリッジ状の変性は、高齢のイヌやネコに多く見られ、臨床的には付随的な変化である 

胸骨の変形は通常、偶発的に見つかる 

変形型の一種が漏斗胸である: 

胸骨尾側が背側に変位 

心臓が正中線から外れて変位している(縦隔の移動) 

心膜腹膜横隔膜ヘルニアに付随することが多い 

その他の異常には胸骨の形状や数の異常がある 

 

〇皮膚および体壁のその他の部位 

乳頭は常にではないが見られる 

ダニ、汚れ、ゴミ屑が肺の結節病変のように見えることがある 

多くの犬種で、皮膚の過剰な皺がよく見られる 

X線学では以下のことを考慮し念頭におく: 

軟部組織の「病変」は撮影時に上側だった皮膚表面上で最も良く識別できる(例として、乳頭が肺と重なるのはVD像であることが最も多い) 

疑わしい結節病変が存在する場合、その腫瘤や乳頭の輪郭を囲むように印をつけておく。そこへ少量のペースト状のバリウム、または洗い流せるペレット状の金属マーカーをつける。そこで再度、X線写真を撮影し直す 

 

〇疾患のX線所見 

肋骨 

肋骨のX線読影法 

VD/DV像は側面像よりも価値がある 

X線写真を上下逆さまにすると、心臓、肺およびその他の構造物に注意を払わずに、肋骨の読影だけに集中できるようになる 

左右非対称性がないかよく調べる 

骨折 

鈍性外傷で見られることが多い 

気胸を伴うことが多い 

体壁は換気(呼吸)と奇異性(吸気時に内側へ、呼気時に外側へ)に動くというフレイル・チェストにより明らかになる 

骨折は肺の外傷や呼吸時の疼痛を悪化させる可能性がある 

熟成動物では、隣接した肋骨に複数の骨折が生じることがある 

新生子では、隣接している肋骨に1カ所だけの骨折が見られる(肋軟骨接合部が柔軟なため) 

 

〇腫瘍 

肋骨は原発性腫瘍または転移性腫瘍が発生する一般的な部位である 

原発性腫瘍 

軟骨肉腫が最も多い 

腫瘍は隣接している軟部組織や他の肋骨に浸潤することが多い 

肋骨の遠位部が罹患していることが多い(腫瘍は肋軟骨接合部内ではなく、その付近に発生する) 

腫瘍は、外側よりも内側へ向かって成長する方が多い 

触診では明確ではなく、胸腔内に大きな病変が存在することがある 

原発性の肋骨腫瘍のX線所見は以下の通りである: 

非対称性 

肋間腔の幅が増加している 

肋骨の境界面が不整または不明瞭である 

不透過性の変化(融解像または増殖像) 

病的骨折 

胸膜外の腫瘤の所見 

胸壁に向かって基部の幅が広くなっている 

転移性腫瘍 

巣状の骨融解像または硬化像を特徴とする 

複数の肋骨が罹患していることが多い 

一般的にイヌまたはネコは、罹患肋骨の病的骨折による症状を示して来院する 

胸膜外の腫瘤所見は原発性腫瘍より少なく、大きくなることはまれである 

 

〇感染症 

地域によっては多発傾向がある 

融解性または硬化性変化を特徴とする 

排膿路を伴うことが多い 

 

〇椎間板の疾患 

T10とT11間、そしてこれよりも尾側の椎間腔が罹患する 

臨床的に関連する症状は、 

椎間腔が狭くなる 

椎間孔がより小さい 

椎間孔で不透過性が巣状に増強する 

椎間腔に円板物質の石灰沈着がしばしば偶発的に見つかる 

 

〇椎間板脊髄炎 

この状態は変形性脊椎症と同じではない。隣接する椎体終板の炎症を特徴とする 

典型的なX線所見は: 

急性:症状なし(状態は潜在的に隠れている) 

亜急性:隣接する椎体終板の巣状融解像 

慢性:融解病変の周囲を硬化病変が取り囲んでいる 

 

〇腫瘍 

原発性および転移性腫瘍が多い 

局所的な融解像または硬化像を特徴とする 

胸部X線写真では、背側部位の変化は非常に微妙でしばしば露出度が高く写っている。そのため、強い光源の上で徹底的に精査することが必要である 

転移性腫瘍はT3に生じることが多いようである 

特異的な腫瘍: 

骨肉腫:最も多く見られる原発性腫瘍→転移性病変としても多い 

骨髄腫:典型的→離散し限局的な円形融解像が複数見られる 

    一般的→局所的な融解または硬化像 

神経根の腫瘍 

椎間孔に隣接する片側性の融解像 

C6からT3が罹患する 

 

〇胸骨 

変性性の病変は攻撃的に見えることがある 

腫瘍および感染は少ない 

感染が存在する場合、排膿路が見つかることが多い 

漏斗胸は心膜腹膜横隔膜ヘルニアを伴う 

 

〇その他の体壁に見られる疾患 

外傷 

血腫 

深部の筋膜および皮下織の空気(気胸のように見える) 

腫瘍 

脂肪腫 

ネコの線維肉腫(特にワクチン関連性) 

 

 

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no life no dogs & catsをモットーに、現役獣医師が、科学的根拠に基づいた犬と猫の病気に対する正しい知識を発信していきます。国立大学獣医学科卒業→東京大学附属動物医療センター外科研修医→都内の神経、整形外科専門病院→予防医療専門の一次病院→地域の中核1.5次病院で外科主任→海外で勤務。

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