ちょっと待って!犬や猫の病気をネットで調べる?その危険性を獣医師が解説します!

    なんか調子が悪い・・・

    病院に行ってきたけど・・・

    動物病院に行っても、よくわからないと言われたことはないですか?

    • 様子、経過を見てくださいと言われたけど心配...
    • 検査してくれなかった...
    • 病院ではよくわからなかった...
    • 病院では質問しづらかった...
    • 混乱してうまく理解できなかった...
    • もっと詳しく知りたい!
    • 家ではどういったことに気をつけたらいいの?
    • 治療しているけど治らない
    • 予防できるの?
    • 麻酔をかけなくて治療できるの?
    • 高齢だから治療ができないと言われた

    そんな時、みなさんはどうされますか?

    そう。多分、ほとんどの方が、ネットで調べるんではないでしょうか?

    でも、それって実は解決策になるどころか、逆に不安を増してしまうことになるんです。

    ネットで心配性が悪化する人たち:研究結果

    愛犬や愛猫に関して、不安やわからないことが起きたら、Googleで調べようとする人も多いと思います。

    しかし、新しい研究によると、未知のものを恐れるタイプの人は、ネットから離れている方がよさそうです。

    ベイラー大学の研究チームによれば、未知のことを嫌がる人は、将来をあまり心配しない人に比べて、「サイバー心気症」(cyberchondria)になりやすいとの報告があります。

    (心気症(hypochondria)とは、器質的身体疾患がないにもかかわらず、自身の身体状態に対して過度に悲観的な心配・思い込みを抱え続け、その結果、身体や精神・日常生活に支障を来たしてしまう精神的疾患)

    「確信を持てないことを嫌うタイプならば、ますます心配になり、さらに多くのことを調べ、体の状態をもっとチェックするようになり、医者に行く回数が増えるだろう。

    調べれば調べるほど、多くの可能性を考えるようになるのだ」

    と、研究チームのひとりであり、ベイラー大学で心理学および神経科学准教授を務めるトーマス・ファーガス氏は述べています。

    この研究は、学術専門誌『Journal of Cyberpsychology, Behavior and Social Networking』に掲載されたもので、医学的に問題がない512名の成人から得たデータに基づいています。

    研究チームは、未知のものに対する恐れとサイバー心気症の関係を解き明かすため、すべての被験者に対して、将来の見通しを測定するためのさまざまなテストを実施しました。

    この中には、

    • 不確実性に対する不耐性の尺度(「将来自分に何が起こるかを知りたい、といつも思ってる」などの文章に賛成する度合いを被験者がランク付けする)
    • 健康不安に関する尺度(「ほとんどの時間を、自分の健康について心配しながら過ごしている」などの文章に賛成する度合いを被験者がランク付けする)

    などがあります。

    また、研究チームは、医療情報を調べるためにネットにアクセスする頻度、健康不安の度合い、それに一般的な悩みを感じる度合いを調査しました。

    チームによれば、「不確実性に対する不耐性(UI)」が、
    「健康不安についてインターネットで医療情報を検索する行為」に影響を及ぼすことが確認されました。

     

    インターネットで医療情報を検索する頻度と、健康不安の関係は、UIが高まるにつれて強くなる」

    CNNの記事は、一部のサイバー心気症は必ずしも悪いものではないと指摘しているが(自分の健康への関心を高め、よい結果をもたらす場合があるため)、さまざまな症状を頻繁に調べることは、往々にして誤った自己診断につながり、不安を高めてしまう可能性があると述べています。

    「精神は、神経系、気分、甲状腺など体内のすべてをコントロールする強い力を持っている」と指摘するのは、フェアビュー・クリニックのクリス・バルゴビン医師です。

    一つのことに対して注意が向きすぎると、自分で症状を引き起こし始めます。
    『あれ? これは症状が起きているに違いない』と考えたりして、不安が増長し始めます。

    そして、、、

    飼い主様がたどりついて、調べたその記事やブログは本当に信頼できますか?誰が書いているかわかりますか?

    ネット上には様々な情報が溢れていますが、そのほとんどが科学的根拠やエビデンス、論文の裏付けが乏しかったり、情報が古かったりします。

    中には無駄に不安を煽るような内容も多く含まれます。

    ネット記事の内容を鵜呑みにするのではなく、

    情報のソースや科学的根拠はあるか?

    記事を書いている人は信用できるか?など、

    その情報が正しいかどうか、信用するに値するかどうか判断することが大切です。

     

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    ✔︎本記事の信憑性

    この記事を書いている私は、大学病院、専門病院、一般病院での勤務経験があり、 論文発表や学会での表彰経験もあります。

    今は海外で獣医の勉強をしながら、ボーダーコリー2頭と生活をしています。

    臨床獣医師、研究者、犬の飼い主という3つの観点から科学的根拠に基づく正しい情報を発信中!

    記事の信頼性担保につながりますので、じっくりご覧いただけますと幸いですm(_ _)m

    » 参考:管理人の獣医師のプロフィール【出身大学〜現在、受賞歴など】や詳しい実績はこちら!

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    no dogs & cats no lifeをモットーに、現役獣医師が、科学的根拠に基づいた犬と猫の病気に対する正しい知識を発信していきます。国立大学獣医学科卒業→東京大学附属動物医療センター外科研修医→都内の神経、整形外科専門病院→予防医療専門の一次病院→地域の中核1.5次病院で外科主任→海外で勤務。

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