獣医師解説!犬や猫の抗アセチルコリン受容体抗体〜重症筋無力症、巨大食道〜

    体調が悪く、動物病院で重症筋無力症、巨大食道症と言われた・・・

    血液検査で、抗アセチルコリン受容体抗体を測定しましょうと言われた・・・

    本記事では重症筋無力症、巨大食道症の診断に行われる検査である抗アセチルコリン受容体抗体についてお話しします。

    • 様子、経過を見てくださいと言われたけど心配...
    • 検査してくれなかった...
    • 病院ではよくわからなかった...
    • 病院では質問しづらかった...
    • 混乱してうまく理解できなかった...
    • もっと詳しく知りたい!
    • 家ではどういったことに気をつけたらいいの?
    • 治療しているけど治らない
    • 予防できるの?
    • 麻酔をかけなくて治療できるの?
    • 高齢だから治療ができないと言われた

    もしくは、病院に連れて行けなくてネットで調べていた という事でこの記事に辿りついたのではないでしょうか?

    ネット上にも様々な情報が溢れていますが、そのほとんどが科学的根拠やエビデンス、論文の裏付けが乏しかったり、情報が古かったりします。

    中には無駄に不安を煽るような内容も多く含まれます。

    ネット記事の内容を鵜呑みにするのではなく、 情報のソースや科学的根拠はあるか?記事を書いている人は信用できるか?など、 その情報が正しいかどうか、信用するに値するかどうか判断することが大切です。

    例えば...

    • 人に移るの?
    • 治る病気なの?
    • 危ない状態なのか?
    • 治療してしっかり治る?

    これを読んでいるあなたもこんな悩みを持っているのでは?

    結論から言うと、

    この記事は、愛犬や愛猫の抗アセチルコリン受容体抗体検査が必要と病院で言われた飼い主向けです。

    この記事を読めば、愛犬や愛猫の抗アセチルコリン受容体抗体検査の重要性がわかります。

    限りなく網羅的にまとめましたので、ご自宅の愛犬や愛猫の抗アセチルコリン受容体抗体検査について詳しく知りたい飼い主は、是非ご覧ください。

    ✔︎本記事の信憑性

    この記事を書いている私は、大学病院、専門病院、一般病院での勤務経験があり、 論文発表や学会での表彰経験もあります。

    今は海外で獣医の勉強をしながら、ボーダーコリー2頭と生活をしています。

    臨床獣医師、研究者、犬の飼い主という3つの観点から科学的根拠に基づく正しい情報を発信中!

    記事の信頼性担保につながりますので、じっくりご覧いただけますと幸いですm(_ _)m

    » 参考:管理人の獣医師のプロフィール【出身大学〜現在、受賞歴など】や詳しい実績はこちら!

    ✔︎本記事の内容

    抗アセチルコリン受容体抗体 (anti-acetylcholine receptor antibody)

    この文章は消さないでください。
    重症筋無力症、巨大食道、抗アセチルコリンレセプター抗体、アセチルコリン

    アセチルコリン受容体は神経・筋接合部に存在します。

    この受容体に対する抗体の出現は重症筋無力症の病態に深くかかわっています。

    筋無力症に一致した症状や特発性の食道拡張症などがみられた場合には本検査を考慮します。

    検査によってわかること

    犬では、重症筋無力症の症状として巨大食道のみを呈することも多いです。

    特発性の巨大食道の犬のうち30%程度が本検査陽性とされます。
    猫では、犬よりも重症筋無力症の症例は少ないが、重症筋無力症の症状を呈した猫で本検査が陽性であったことが報告されています。

     

    基本的に特異性の高い検査ですが、すべての筋無力症の患者が陽性になるわけではないです(感度は高くない)。

    標的となるエピトープによっては検査で抗体が検出できないこともあります。

    テンシロンテストと並んで重症筋無力症の診断のために重要な検査です。

    抗アセチルコリン受容体抗体の参照値(単位:mmol/L)

    0~0.6
    0~0.3
    ポイント
    • 抗アセチルコリン受容体抗体の測定は重症筋無力症の診断に利用される。

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    no dogs & cats no lifeをモットーに、現役獣医師が、科学的根拠に基づいた犬と猫の病気に対する正しい知識を発信していきます。国立大学獣医学科卒業→東京大学附属動物医療センター外科研修医→都内の神経、整形外科専門病院→予防医療専門の一次病院→地域の中核1.5次病院で外科主任→海外で勤務。

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