獣医師が解説!自分のペットの避妊手術は失敗している?猫の避妊手術で失敗が起きた場合:考えられる原因と対応策

    正しい知識以外に病院の選び方も非常に重要です!

    ネットで検索すると、いろんな情報が出てきて混乱して、
    逆に不安になったことってありませんか?

    ネット記事を読むときは、内容を鵜呑みにするのではなく、
    情報のソースや科学的根拠はあるか?記事を書いている人は信用できるか?など、
    その情報が正しいかどうか、信用するに値するかどうか判断することが大切です。

    とっても大事なこと

    愛猫や愛犬のわずかな変化に気付き、守ることができるのは飼い主様だけです!

    病気になった時も、獣医師がしっかり説明をして、飼い主様が正しい知識を理解をして、ペットを含め、3者がともに協力しないといい結果は得られません。

    本ブログでは、1匹でも正しい予防や治療を受けてペットと楽しい時間をできるだけ長くできるように、報告に基づいてわかりやすく解説しています。

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    避妊手術を病院でしてもらったけど傷が腫れてる

    避妊手術の失敗かなと不安、、、

    本記事では、猫の避妊手術で失敗が起きた場合についてお話しします。

    • 様子、経過を見てくださいと言われたけど心配...
    • 検査してくれなかった...
    • 病院ではよくわからなかった...
    • 病院では質問しづらかった...
    • 混乱してうまく理解できなかった...
    • もっと詳しく知りたい!
    • 家ではどういったことに気をつけたらいいの?
    • 治療しているけど治らない
    • 予防できるの?
    • 麻酔をかけなくて治療できるの?
    • 高齢だから治療ができないと言われた

    もしくは、病院に連れて行けなくてネットで調べていた という事でこの記事に辿りついたのではないでしょうか?

    ネット上にも様々な情報が溢れていますが、そのほとんどが科学的根拠やエビデンス、論文の裏付けが乏しかったり、情報が古かったりします。

    中には無駄に不安を煽るような内容も多く含まれます。

    ネット記事の内容を鵜呑みにするのではなく、 情報のソースや科学的根拠はあるか?記事を書いている人は信用できるか?など、 その情報が正しいかどうか、信用するに値するかどうか判断することが大切です。

    例えば...

    • 人に移るの?
    • 治る病気なの?
    • 危ない状態なのか?
    • 治療してしっかり治る?

    これを読んでいるあなたもこんな悩みを持っているのでは?

    ほとんどの動物病院や、病院のホームページでは避妊手術の必要性やメリットは書いてあっても、手術に失敗した時のことは書いていません。

    そして失敗した時は、獣医師側もできるだけそれを隠したり、失敗したとは口には言えないものです。

    飼い主様は、手術後の経過が普通なのか、長引いているのかの判断がつきませんので、こんなものなのか、と誤解することもあります。

    もちろん成功することが一番ですが、100%成功する手術は去勢手術であってもない!、ということを獣医師側も飼い主側も知った上で手術をするということになります。

    だからこそ、獣医師側から、手術前に検査や、合併症について説明がない場合は注意が必要です。

    飼い主様側も、避妊手術だから失敗はしないだろうとか、獣医師からも詳しい説明はない、このような場合は注意が必要です!

    結論から言うと、避妊手術でも失敗することはあります!

    重要なのはその時に獣医師側から正直に申し出があり、次の対策を立ててくれることです。

    この記事は、もしかして自分のペットの避妊手術は失敗している?犬の避妊手術で失敗が起きた場合が気になる飼い主向けです。

    この記事を読めば、自分のペットの避妊手術は失敗している?猫の避妊手術で失敗が起きた場合がわかります。

    限りなく網羅的にまとめましたので、自分のペットの避妊手術は失敗している?猫の避妊手術で失敗が起きた場合について詳しく知りたい飼い主は、是非ご覧ください。

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    ✔︎本記事の信憑性

    この記事を書いている私は、大学病院、専門病院、一般病院での勤務経験があり、 論文発表や学会での表彰経験もあります。

    今は海外で獣医の勉強をしながら、ボーダーコリー2頭と生活をしています。

    臨床獣医師、研究者、犬の飼い主という3つの観点から科学的根拠に基づく正しい情報を発信中!

    記事の信頼性担保につながりますので、じっくりご覧いただけますと幸いですm(_ _)m

    » 参考:管理人の獣医師のプロフィール【出身大学〜現在、受賞歴など】や詳しい実績はこちら!

    ✔︎本記事の内容

    猫の避妊手術の失敗について

    猫の避妊手術は、飼い主にとって責任ある選択の一つです。繁殖を防ぎ、特定の病気を予防するため、多くの動物病院で行われています。しかし、避妊手術は100%成功するわけではなく、稀に失敗や合併症が発生することがあります。本記事では、猫の避妊手術が失敗する原因、兆候、対処法、そして予防策について詳しく説明します。


    避妊手術の基本

    猫の避妊手術は、通常全身麻酔のもとで行われる外科手術です。この手術では、卵巣や子宮が摘出され、猫が妊娠する可能性が完全に排除されます。避妊手術の主な目的とメリットは以下の通りです:

    • 不必要な妊娠を防ぐ:外に出る猫や未去勢のオス猫がいる環境では特に重要です。
    • 病気の予防:子宮蓄膿症や乳腺腫瘍のリスクが大幅に減少します。
    • 行動の改善:発情期特有の鳴き声や落ち着きのなさが軽減されます。

    通常、この手術は安全で効果的ですが、稀に失敗することがあります。


    猫の避妊手術が失敗する原因とは?

    猫の避妊手術は、一般的に安全で効果的な手術です。しかし、まれに手術が失敗することがあります。避妊手術の失敗が発生する原因はさまざまであり、獣医師や飼い主が注意を払うべき点がいくつかあります。本記事では、猫の避妊手術が失敗する原因について詳しく解説します。

    1. 手術中の合併症

    避妊手術は通常、麻酔をかけて行うため、麻酔に関連するリスクがあります。猫が麻酔に対して過敏に反応する場合、麻酔が効きすぎたり、逆に効果が薄くなることがあります。これにより手術中に予期しない問題が発生することがあります。また、麻酔が途中で切れてしまうこともあるため、手術中の監視が非常に重要です。

    さらに、手術中の出血や感染症、器具の誤使用なども合併症を引き起こすことがあります。これらは手術が予定通りに進まない原因となり得ます。

    2. 術後の管理不備

    手術が無事に終了しても、術後のケアが不十分だと再度問題が生じることがあります。例えば、猫が手術部位を舐めたり、引っかいたりすることによって傷口が感染したり、開いたりすることがあります。術後のケアとして、エリザベスカラーを装着することが推奨されますが、飼い主がその着用を怠ると、傷口が悪化する可能性があります。

    また、術後の食事制限や運動制限を守らないことも回復に影響を及ぼすことがあります。術後の経過観察を怠ると、早期に問題を発見できず、治癒に時間がかかることがあります。

    3. 不完全な手術

    稀に、避妊手術が不完全に行われることがあります。たとえば、卵巣の一部が取り残されてしまうことがあります。これにより、猫が避妊手術を受けたにもかかわらず、再度発情を迎えることがあります。これは「卵巣残存症候群」と呼ばれる状態で、発情やホルモンの変化が続くため、再度手術が必要になることがあります。

    また、卵巣や子宮を取り残す原因として、獣医師の手術技術の問題や、猫の体内の解剖学的特徴によるものが考えられます。特に肥満や高齢猫、特異な体型を持つ猫は、手術が難航することがあります。

    4. 猫の体調や年齢による影響

    手術前の猫の体調や年齢によっても手術の成功率は変動します。健康状態が悪い猫や高齢猫は、手術に耐える能力が低いことがあります。また、肥満猫は手術が難しく、傷の治癒に時間がかかることがあります。

    特に避妊手術は早い段階で行われることが多いため、若い猫に対する手術はその後のホルモンバランスにも影響を与える可能性があるため、事前に十分な健康チェックが必要です。

    5. 感染症のリスク

    手術中や術後の感染症は、避妊手術の失敗の原因となることがあります。手術が行われる環境が清潔でない場合や、術後に適切な抗生物質を投与しないと、感染が起きるリスクが高まります。

    術後に発熱や腫れ、膿が見られる場合は、すぐに獣医師に相談することが重要です。感染が広がる前に早期に対処することで、手術の失敗を防ぐことができます。

    猫の避妊手術は多くの場合、安全で効果的な手術ですが、まれに失敗することがあります。その原因としては、手術中の合併症、術後の管理不備、不完全な手術、猫の体調や年齢の影響、感染症のリスクが挙げられます。飼い主としては、手術を行う前に信頼できる獣医師を選び、手術後のケアを怠らずに行うことが重要です。

    また、避妊手術を受ける際には、猫の健康状態や年齢を考慮し、リスクを最小限に抑えるための事前の検査と適切な準備が必要です。


    失敗の兆候と見分け方

    避妊手術が失敗した場合、以下の兆候が見られることがあります。

    1. 発情期の症状が続く

    避妊手術後も発情期特有の行動(大きな鳴き声、落ち着きのなさ、オス猫を引き寄せる行動)が見られる場合、卵巣組織が残っている可能性があります。

    2. 傷口の異常

    術後に傷口が赤く腫れたり、膿が出ている場合は感染症の兆候です。傷口を頻繁に舐めている場合も注意が必要です。

    3. 食欲不振や元気の低下

    手術後に猫が元気をなくし、食欲不振や体重減少が続く場合、体内で何らかの異常が発生している可能性があります。

    4. 妊娠の兆候

    避妊手術後にもかかわらず妊娠が確認された場合、卵巣や子宮の摘出が完全に行われていなかったことを示しています。

    5. ホルモン異常による症状

    脱毛や毛並みの変化、皮膚の状態の悪化などが見られる場合、ホルモン分泌に問題がある可能性があります。

    猫の避妊手術の失敗の兆候と見分け方

    避妊手術は、猫にとって大きな手術であり、その後の回復には慎重な管理が求められます。ほとんどのケースでは手術は問題なく終了し、猫は順調に回復しますが、まれに手術が失敗することがあります。失敗の兆候を早期に察知することで、早期の対応が可能となり、猫の健康を守ることができます。本記事では、猫の避妊手術が失敗した場合に現れる兆候と、それを見分ける方法について詳しく解説します。


    1. 発情の兆候

    避妊手術を受けた猫は、通常、発情の兆候を示すことはありません。しかし、手術が不完全だった場合(例えば、卵巣が取り残された場合)、再び発情期に入ることがあります。以下のような兆候が見られる場合は、手術がうまくいっていない可能性があります。

    • 鳴き声が大きくなる:発情期の猫は通常よりも鳴き声が大きく、求愛行動を示すことがあります。
    • 尾を立てて歩く:発情期の猫は尾を上げて、交尾の準備が整っているような仕草を見せることがあります。
    • マーキング行動:発情期の猫は、尿を使って自分の縄張りを示すことがあります。

    発情行動が再び見られた場合は、獣医師に相談して、再手術や検査を受けることが必要です。


    2. 異常な出血

    避妊手術後に出血が少量であれば通常は問題ありませんが、過剰な出血が続く場合や手術後に出血が増える場合は、何らかの問題が発生している可能性があります。出血の兆候としては以下が考えられます。

    • 手術部位からの血が止まらない:正常であれば手術後24時間以内には止血が完了しているべきです。
    • 傷口が膿んでいる、赤く腫れている:感染症が進行している場合、傷口が膿んだり、腫れたり、赤みを帯びることがあります。

    もし手術部位から出血が続いている場合、獣医師にすぐに相談し、止血処置を行う必要があります。


    3. 食欲不振と元気の低下

    術後は一時的に食欲が落ちることがありますが、通常は数日以内に回復します。食欲不振や元気が戻らない状態が続く場合、手術後の合併症や感染症の兆候である可能性があります。

    • 食べ物を食べない:手術後、食欲が戻らないまま数日経過する場合は注意が必要です。
    • 活動的でない:猫が動かず、元気がない様子が続く場合、感染症や痛みが原因である可能性があります。

    食欲不振や元気の低下が長引く場合は、再度獣医師に相談することをお勧めします。


    4. 傷口の異常

    手術後の傷口は通常、数日内に乾燥し、回復しますが、以下の兆候が見られる場合は異常がある可能性があります。

    • 傷口が開いている:術後に猫が傷口を引っ掻いたり舐めたりすると、傷が開いてしまうことがあります。これが長時間続くと感染症が発生するリスクが高まります。
    • 膿や液体が出ている:傷口から膿や異常な液体が出ている場合、感染症が疑われます。
    • 腫れがひかない:傷口周辺が異常に腫れている場合も、炎症や感染が進行している可能性があります。

    傷口の異常が見られる場合、すぐに獣医師の診察を受けることが重要です。


    5. 異常な動きや不安

    猫が避妊手術後に普段と異なる動きや行動を示すことがあります。特に以下のような兆候が見られる場合、手術に失敗した可能性を考慮するべきです。

    • 足を引きずる:麻酔が完全に切れていない、もしくは術後の回復が遅れている場合、猫が足を引きずるような動きをすることがあります。
    • 過度に興奮する:麻酔後の不安や痛みで猫が過剰に興奮したり、動き回ることがあります。これが続く場合、何らかの合併症が発生している可能性があります。
    • 不安定な呼吸:呼吸が浅い、速い、または不規則である場合は、麻酔後の反応や感染症が考えられます。

    猫の動きや行動に違和感がある場合、獣医師に相談して異常がないか確認してもらいましょう。

    避妊手術後に異常を感じた場合、早期に兆候を見逃さないことが重要です。発情行動、異常な出血、食欲不振や元気の低下、傷口の異常、動きや行動の変化などの兆候が見られた場合は、すぐに獣医師に相談しましょう。手術後の回復期間は猫によって異なりますが、異常が長引く場合や不安な点がある場合は、獣医師にチェックしてもらうことで、猫の健康を守ることができます。


    手術失敗時の対処法

    避妊手術が失敗した場合、飼い主は以下の手順で対応することが推奨されます。

    1. 獣医師に相談する

    最初に手術を行った動物病院に連絡し、再評価を依頼してください。問題が確認された場合、再手術が必要になることがあります。

    2. セカンドオピニオンを求める

    最初の獣医師の説明や対応に不満がある場合、別の獣医師に意見を求めることも重要です。専門的な施設や設備が整った病院を選ぶと良いでしょう。

    3. 術後ケアを徹底する

    傷口の管理や投薬の指示を厳守してください。エリザベスカラーを使用して猫が傷口を舐めないようにすることも有効です。

    4. 証拠を記録する

    万が一法的措置が必要になる場合に備えて、診断書や手術に関する記録を保管しておきましょう。


    失敗を防ぐためのポイント

    避妊手術の失敗を防ぐには、以下の点に注意してください。

    1. 信頼できる病院を選ぶ

    口コミやレビューを参考に、経験豊富な獣医師がいる病院を選びましょう。また、清潔で設備が整った病院であることを確認してください。

    2. 事前の健康診断を受ける

    手術前に健康状態を確認するための診断を受けることで、リスクを最小限に抑えることができます。

    3. 術後ケアの準備をする

    手術後に必要なケア用品や、術後の行動管理方法について事前に確認しておきましょう。

    4. 質問をする

    手術のプロセスやリスクについて獣医師に確認し、不安を解消してください。


    まとめ

    猫の避妊手術は、多くの健康上のメリットを提供する一方で、稀に失敗や合併症が発生することがあります。飼い主としては、信頼できる病院を選び、術後のケアを徹底することでリスクを最小限に抑えることが重要です。また、万が一問題が発生した場合には、適切に対応するための知識を持っておくことが大切です。猫の健康と幸福を守るために、しっかりとした準備と対応を心がけましょう。

     

     

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    no dogs & cats no lifeをモットーに、現役獣医師が、科学的根拠に基づいた犬と猫の病気に対する正しい知識を発信していきます。国立大学獣医学科卒業→東京大学附属動物医療センター外科研修医→都内の神経、整形外科専門病院→予防医療専門の一次病院→地域の中核1.5次病院で外科主任→海外で勤務。

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