【獣医師解説】犬の赤ちゃん・子犬の非感染性疾患:全身疾患

【獣医師解説】犬の赤ちゃん・子犬の非感染性疾患:全身疾患

新生子呼吸困難症候群

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新生子呼吸困難症候群とは、通常は出生直後に現れる、肺におけるガス交換の障害です。

分娩中に、胎盤剥離と子宮収縮によって胎子の低酸素症が生じ、子犬は呼吸性および代謝性アシドーシスを伴って生まれてきます。

呼吸の開始とともにこのアシドーシスの比率は補正されます。

血中のpH値と酸素分圧の持続的な上昇がなく、二酸化炭素分圧が低下しない場合、新生子呼吸困難症候群が生じます。

潜在的な可能性は多様です。

子犬は他の動物の新生子に比べて、(ヘモグロビンの高い酸素結合能によって)低酸素状態への耐性が比較的良好であるとはいえ、
新生子呼吸困難症候群は生後48時間以内の死因としてはもっとも頻度が高いです。

 

酸素欠乏とアシドーシスに加えて、その他の合併症が急速に生じます。

低酸素症によって、必要なエネルギーはまず第一に嫌気的解糖によって得られますが、これは好気的解糖よりも獲得エネルギーが少ないです。

これに加えて、罹患子犬は初乳をまったく、あるいはわずかしか摂取しません。

こういった状況は急速に低体温・低血糖症候群および易感染状態をもたらします。

エネルギー消費と低酸素症との関係は、異なった環境温度における低酸素症新生子の生存時間を比較すれば明らかです。

環境温度35℃での生存時間が約25分間であるのに対して、これが20℃に下がると生存時間は2倍になります。

したがって、治療においては呼吸系と心循環系の安定化のみならず、早期のエネルギー補給も行います。

 

新生子呼吸困難症候群を誘発する危険要因

時期
危険要因
原因
出生前 肺の成熟阻害(未熟、特にサーファクタント欠乏) 妊娠期間の短縮
分娩中 子宮内血流の減少 胎盤の剥離

オキシトシン分泌による陣痛の強化

子宮捻転

分娩時間の延長 分娩障害の反復

物理的要因による難産

陣痛微弱

胎子呼吸中枢の抑制 帝王切開術時の母犬への鎮静剤と麻酔剤の投与
羊水および胎便の吸引 しばしば重度の子宮内低酸素症の結果として、子宮内ですでに呼吸中枢が刺激されるため。

胎便の子宮内排出低酸素症の徴候である。

出生後 気道の物理的な閉塞 頭部からの羊膜除去の不十分

分泌物の気道における集積

呼吸メカニズムを妨げる分娩時の損傷

症状

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臨床症状は低酸素症、アシドーシス、および二次的障害からなります。

出生直後は、無呼吸か、または不規則な呼吸しかみられません。

心拍は当初はまだ力強いです。

子宮内の低酸素症によって胎便が排出されていた場合には、これは羊水と被毛のなかにみられます。

粘膜はチアノーゼを示します。

羊水が吸引されていた場合、これは鼻腔の泡としてみられます。

反射はまだみられないか、遅れてから生じます。

子犬たちが最初の数時間を生存した場合、しばしば無気力な様子を示します。

  • 乳頭を探すこともなく、初乳も摂取しません。
  • 体表面は冷たく、体温は低いです。

診断

暫定的には、臨床症状を手がかりにして診断を下します。

臨床検査によって、血中の高い乳酸濃度と低い酸素飽和が裏付けられます。

-塩基平衡の指標はアシドーシスを示し、血液pH値は7.2以下です。

しかし、臨床検査は、通常は十分なサンプル量の確保が困難であるため行いません。

すでに子宮内において、胎子の心拍数を測ることで胎子性低酸素症の診断を下すことができます。

胎子は酸素供給が不足すると徐脈の反応を示します(毎分150回以下)。

治療と予防

新生子呼吸困難症候群の処置については治療の原則を挙げます。

  • 気道の確保
  • 薬剤による呼吸刺激
  • 酸素分圧の上昇
  • 胸部圧迫による物理的呼吸刺激
  • エネルギー供給

これらの処置の成果がすぐにみられない場合は、20分以上これを継続します。

心拍が確認できる限り、このような比較的長い時間のあとでも、呼吸刺激に成功することはありえます。

アシドーシスは理論的には炭酸水素ナトリウムの補充によって回復できます。

しかし、実地の条件下では、著しい困難が生じます。

これは、緩衝剤は組織を刺激するため、静脈内投与に厳しく限定されることによります。

さらに、投与量を算定するために、事前に検査によって酸-塩基平衡を測定します。

炭酸水素ナトリウムが過最投与されると、アルカローシスが生じてしまいます。

呼吸が自律的、規則的に行われている場合でも、再発がありえます。

該当する子犬は24時間以上、集中的に監視する必要があります。

  • 羊水が吸引されている場合は、去痰剤ブロムヘキシン0.5mg/kg BWの皮下投与によって補助することが役立ちます。

肺の損傷と初乳摂取の不足による易感染性は、5日間の抗生物質治療によって対処します。

  • 経口でアモキシシリンとクラブラン酸を組み合わせて投与します。

予防における2つの重要な要素は、難産を早期に認識し、オキシトシンの不適切な使用を避けることです。

分娩の補助的検査として、胎子心拍数を超音波検査法によって確認します。

胎子性徐脈がある場合は、分娩のさらなる遅延で子犬が危険に曝されないよう、手術によって速やかに分娩を終えます。

当初は治療がうまく行っていたにもかかわらず、後になってしばしば失敗が生じるのは、特にエネルギーと栄養素の継続的な供給が十分でないことによります。

分娩後の迅速な処置次第で、予後は良好から要警成となります。

 

低体温・低血糖症候群

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典型的な例では低体温と低血糖は両者一対であり、双方の要素が互いの生じる原因となります。

エネルギー供給が不足すると、熱産生が不十分になり、体温は低下します。

低体温を生じると、一時的な防御機能としてエネルギー要求量の低下をもたらします。

そのため、低血糖の子犬は、より高い環境温度のもとでは、生存期間が明らかに短くなります。

最終的には、低体温と低血糖は死にいたります。

小型犬種の場合、特に危険です。

基本的に、原発性低体温・低血糖症候群と続発性低体温・低血糖症候群とは区別されます。

原因は常に、絶対的または相対的なエネルギー不足です。

続発性低体温・低血糖症候群は、他の基礎疾患の合併症として生じます。

たとえば、新生子呼吸困難症候群や下痢の場合です。

低体温症は感染の危険を招きます。

犬へルペスウイルスは、体温が37℃以下になると急激に増殖し、それにより、多くの場合、子犬は死亡します。

低体温・低血糖症候群を誘発する危険要因

時期 危険要因 原因
分娩前 胎子のエネルギー貯蔵の不足 ●妊娠期間の短縮

●母犬の栄養不足

●長期在胎

通常、生まれてくる子犬は発育不全である。

分娩中 分娩中のエネルギー要求量の増加 ●分娩過程の長期化/難産

●新生子呼吸困難症候群

出生後 熱産生のためのエネルギー要求量の増加 ●比較的長期にわたる30℃以下の環境温度

●舐めたり、拭かれたりして乾かされなかった子犬の熱喪失の進行

●湿った、冷たい風の吹き込む環境

エネルギー供給の不足

 

●母犬の減乳症・無乳症・乳房炎

●子犬の吸乳不全

●長すぎる哺乳間隔

●乳頭からの排除

●母犬の子犬への世話行動における障害

●疾病によるエネルギー要求量の増加

症状

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最初は運動行動(乳頭探索、鳴き声)の亢進が目につきます。

これは食欲や不快な状態の表現とみなされます。

世話行動における障害がなければ、母犬は栄養供給のため、またエネルギー源として子犬に乳頭を提供します。

しかし、子犬のこういった努力にもかかわらず授乳してもらえない場合には、運動行動の亢進によりエネルギー損失が増大します。

熱産生に必要なエネルギーが不足するため、体温は低下し、典型的には表皮が冷たくなります。

低体温の子犬はしばしば母犬から排除されます。

これらの子犬はお産箱の外に横たわっているので、飼い主の目にとまります。

体温の低下とともに、全身衰弱が進行します。

子犬は無気力になり、脈拍と呼吸数が低下します。

吸飲反射、嚥下反射がみられなくなり、死亡直前には伸張痙攣が現れます。

診断

低体温が主要症候群である場合、診断は臨床症状によって行います。

血糖値の測定は通常行いません。

治療と予防

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治療としては、まず不足を補い、次の段階で症状をもたらした原因を取り除きます。

体温は短時間で過度に上げてはならず、エネルギー補給と並行して上昇させます。

さもないと、代謝機能の亢進は体温に左右されるため、もともとのエネルギー不足がさらに進んでしまいます。

しばしば48時間以内に再発が生じるため、子犬のその後の様子を観察する必要があります。

予防処置の目的は、危険因子を取り除くことです。

特に、最良の飼育条件と母犬による十分な授乳に注意を払います。

低体温症の子犬は早期に発見して治療を行うほど、治療の成功率が向上します。

30℃以下の体温および伸張痙攣の場合、予後は悪いです。

 

低体温・低血糖症候群の治療

5%グルコース液(体重の4%)をいくつかの部位に分けて皮下投与する。

低体温における顕著な皮膚血流低下が皮下投与後のグルコースの吸収に影響するので、子犬の体温が32℃以下の場合は、5%グルコース液を腹腔内に投与する。

子犬を温めるには、3時間以上のエネルギー補給と並行して行う。これは保育器内で行うのが一番よい。最初の直腸温度が32℃以下の場合は、環境温度をゆっくりと上昇させる。

最初の1時間25

次の1時間30

吸飲・嚥下反射がある場合には5%グルコース液(体重の3%)を経口投与する。羅患子犬は不完全な嚥下により容易に吸引性肺炎を発症するので、投与は慎重に行わねばならない。

給餌は毎時間繰り返す。経口投与が不可能な場合、皮下投与を選択するか、経口で胃カテーテルを使用する。

吸飲・嚥下反射が完全になったあと初めて、人工乳を給餌する。あるいは監視下で母犬の乳頭を与える。多くの母犬は、子犬の体温が正常になって初めて子犬を受け入れる。したがって、監視なしに新生子を母犬に任せる前に、その子犬が同腹子の1頭として受け入れられるかどうかを確認しなければならない。

 

新生子黄疸

初乳とともに摂取された母犬の抗体は、新生子の赤血球抗原と反応します。

これらの抗原は父犬由来であり、母犬には存在しません。

抗原抗体反応の結果として、溶血や凝血が生じます。

赤血球の破壊の程度によっては、子犬は甚急性に死亡するか、あるいは貧血およびビリルビン過多を伴い、

粘膜の黄変をもたらす新生子黄疸の典型的な疾病像を示します。

猫とは違い、この疾病は犬ではまれです。

この関連において重要な血液型抗原対する自然抗体を、犬は持っていないからです。

したがって、新生子黄疸が生じるのは、あらかじめ母犬が、異なる血液型抗原に対して感受性を持っている場合に限られます。

症状

最初は順調な発育を示しますが、初乳摂取のあとぐったし、飲もうとしなくなります。

通常は同腹子全体が発症します。

粘膜が黄色くなり、尿は暗色となります。

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急速に低体温・低血糖症候群が始まり、本当の病因が隠されてしまう場合もあります。

診断

暫定的な診断は臨床症状に基づいて行います。

貧血とビリルビン過多によって確定されますが、十分なサンプル採取が困難なため、通常は行われません。

治療と予防

子犬たちには対症療法を施します。

十分な水分補給が重要です。

原則的な手段は輸血だが、実施は困難です。

母犬の抗体が新生子の赤血球と反応してしまうため、全血は輪血できません。

輸血に理想的なのは、母犬の洗浄済みの赤血球です。

EDTA入り小管に母犬の血液を3mL採取し、1000回転で1分間遠心分離にかけます。

上清を取り除き、0.9%食塩液で小管を元の量まで満たし、上記作業を繰り返します。

その後、赤血球ペレットを改めて0.9%食塩液に再浮遊し、静脈内に輸血します。

静脈投与が不可能な場合、大腿骨への骨内輸血でもいいです。

 

48時間後には母犬の抗体の吸収が行われなくなるため、子犬たちにまた母犬の乳頭から吸乳させることができます。

予後は不良です。

疾病を回避するには、基本的に不適合輸血を避けることです。

 

出血症候群

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これは4週齢以内にまれにみられる、血液凝固異常です。

個別の個体のみの場合も、同腹子全体の場合もあります。

特定の犬舎において一時的な集団発生が記録されています。

原因としては、

  • 母犬の妊娠中のビタミンK不足
  • 子犬の腸内での初乳由来のビタミンK吸収障害

などが議論されています。

類症鑑別として、遺伝的な出血性素因を発症しやすい犬種を考慮します。

症状

子犬はぐったりします。

全身症状はごく急速に悪化します。

内出血の広がりと血尿により立証され、粘膜には点状出血がみられます。

診断

臨床症状は典型的です。

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臨床検査で血小板減少症がみられます。

治療と予防

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子犬には10mg/kg BWのビタミンKをフィトメナジオン(止血剤)の形で骨内に投与します。

輸血は重要です。

予後は悪いです。

同じ犬舎で集団発生がみられる場合は、両親が遺伝的出血性素因の傾向を持っていないかどうかを検査する必要があります。

この検査結果が陰性である場合、分娩の近づいた母犬に1日あたり1~5mgのビタミンKを与えます。

 

吸引性肺炎

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羊水、胎便、薬剤、母乳および人工乳の吸引によって気道の閉塞が生じます。

吸引物は炎症反応を引き起こします。

それが(母乳や人工乳のように)吸収されない場合、持続的な炎症刺激となります。

急速に細菌感染が生じます。

症状

症状は新生子呼吸困難症候群と同様です。

通常は呼気の際、ガラガラという雑音が聞こえます。

この症状は子犬の成長が進んでいるほど、はっきりしてきます。

診断

診断は臨床症状にもとづいて行います。

しばしば子犬はその前に人工乳を与えられています。

治療および予防

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治療方針は、呼吸抵抗を低滅し、気管および肺胞の空間を広げ、炎症反応を食い止めることでです。

予後は要警戒ないし不良です。

吸引を防止するため、強制的な水分補給は避けます。

人工乳および母乳は、吸飲・嚥下反射に障害がない場合のみ、食餌として用いるべきです。

  • 疑わしい場合にはグルコース液を経口で与えるとよいです。
  • グルコースであれば吸引されても消化されます。

母犬なしでの飼育の場合、哺乳間隔が開くと、吸引の危険性が高まります。

貪欲な吸乳によって気管への吸引が起こりやすくなるからです。

 

 

吸引性肺炎の治療

ブロムヘキシン(0.5mg/kg BW皮下注)による気管支内分泌物溶解。8時間おきに最低3日間。
0.45%食塩液の吸入治療と10%アセチルシステイン液の吸入による去痰促進。13回、3日以上。必要に応じて治療を延長する。
重度の呼吸困難がある場合、テオフィリン(5mg/kg BW静注)を気管支拡張に使用する。
全身的抗生物質治療は最低10日間行う。
飼育環境と給餌を最良に保つことが回復を助ける。特に、脱水やエネルギー不足が生じないよう注意する。

 

ミルク中毒症候群

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ミルク中毒症候は、母乳系由で摂取された毒素による子犬の消化器障害です。

子宮復古不全および乳房炎の結果、毒素が乳汁とともに排出され、これが3~14日齢の新生子の腸の運動性に障害をもたらします。

症状

子犬は腹部が膨れ、便秘となります。

下痢の場合もあります。

しぶりが現れ、肛門は発赤し、浮腫がみられます。

また、体重の増加が停滞します。

ほとんどの場合、同腹子全体に症状が出ます。

空腹と痛みのために子犬たちは落ち着きを失くし、鳴き叫びます

脱水と低体温を併発します。

診断

臨床症状によります。

毒素の発生源を見い出し、それに応じた治療を行うため、母犬の検査が必要となります。

治療と予防

子犬は母犬から離し、人工乳を与えます。

便秘時には、プラスチックのキャップを装着した1mL注射器で、直腸に0.4mLのパラフィンオイルを注入し、温かく湿らせた布で腹部をマッサージします。

子犬たちを乳頭に戻す前に、母犬の原因疾患を治療する必要があります。

予後は良好です。

この疾病を避けるためには、母犬の周産期疾病を早期に発見し、治療します。

 

スイマーパピー症候群

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スイマーパピー症候群の症状を示す子犬は、1014日齢になっても、四肢を体の下方に置いて歩行することができません。

これは前肢・後肢の双方に現れることもありますが、多くは後肢にのみみられます。

スイマーパピー症候群の子犬は腹ばいで、体のわきに広げた足で両端でこぐような、泳ぐような運動を示します。

この疾病は個別に発症することもあれば、同腹子全体に現れることもあります。

これは原発性で可逆性の運動障害であり、原因は不明です。

  • スイマーパピー症候群はあらゆる犬種にみられるが、大型犬種に多いです。
  • 母犬なしでの飼育や、人工乳による給餌の場合に、罹患の危険性が増大します。

これらの点からみて、体重の重さが罹患誘因として作用していると推測されます。

それに加えて、生後1週間のストレス(たとえば乳頭探索におけるストレス)の不足が、運動性の発達の遅延をもたらします。

症例によっては、子犬が踏ん張れないような滑りやすい床も、症状の発現に主要な役割を果たしています。

胸骨への圧迫によって腹背両面は扁平化し、胸郭は狭められます。

このほか、先天的な全四肢の麻痺も、スイマーパピーまたはフラットパピー症候群と称されます。

症状

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該当する子犬は立ち上がることも、立ったままでいることもできず、脚は外転します。

感覚に障害はありません。

同腹子中、もっとも大きな個体に現れることが多いです。

罹患の継続期間に応じて、胸郭が多少扁平化します。

先天性四肢麻痺とは区別します。

先天性四肢麻痺の場合はしばしば頭部振戦がみられ、一部は盲目です。

診断

臨床症状から明白です。

胸部変形の画像は、側方X線撮影によって得られます。

治療と予防

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治療は重度の胸郭扁平化がみられない場合にのみ行います。

胸郭扁平は回復不能であるからです。

また、高度の関節変形も生涯続く障害をもたらします。

四肢すべてに症状が出ている場合も同様に、治療の意義に疑問があります。

後肢のみに症状がある場合、2cmの間隔をあけてテーピングした上で、これらの脚に加重できるように子犬を立たせ、歩行の際に支えます。

  • この練習をなるべく頻繁に数分ずつ繰り返します。
  • 数日後には立ち上がり、立った状態を維持できるようになります。
  • 毎日の療法により予後は良好となります。
  • 粘着テープは通常2日おきに交換します。
  • テープが足を締めつけてしまわないように注意します。
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この疾病を予防するために、人工乳の使用は体重増加不良などの理由で必要な場合のみにとどめます。

自動給餌器の使用は避けます。

また、子犬が歩行を学ぶにあたり、滑りやすい床面は避けます。

 

ガンマグロブリン血症

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母犬の初乳抗体の相対的または絶対的欠乏を低ガンマグロブリン血症といいます。

生後の感染を確実に防ぐには、母犬抗体の子宮内摂取では不十分であるため、初乳抗体の不足した子犬は感染の危険性が高いです。

さらに、初乳に高濃度で存在する脂溶性ビタミンが不足します。

低ガンマグロブリン血症の病因には多くの可能性があります。

低ガンマグロブリン血症の原因

原因
説明
乳頭の数以上の同腹子 免疫グロブリン濃度は最初の初乳がもっとも高い。最後に分娩されて、ほかの子犬が飲んだあとの乳頭から吸乳する子犬は、獲得できる抗体が明らかに少ない。
初乳摂取の遅れ 初乳の抗体は生後24時間の間しか効率よく吸収されない。初乳摂取の遅れは、特に、疾病のために出生直後に母犬から隔離された子犬の場合に当てはまる。また、母犬の帝王切開術後の長い後睡眠期のために、母犬のもとへ連れてこられるのが遅れた子犬も危険である。
最初の初乳摂取に先立つ母犬の死亡
母犬の減乳症または無乳症、および子犬の拒絶
子犬の吸乳能力不足 この場合、生後の活力不足をもたらすあらゆる要因が作用する(第13.2参照)。

症状

特にありません。

診断

通常は仮診断しかできません。

新生子の免疫グロブリン濃度はほとんどの場合測定できないからです。

治療と予防

抗体の不足をなるべく早く解消します。

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これには生後24時間以内に解凍した犬の初乳を2mL与えるのが一番いいです。

この初乳は、出生した子犬の頭数が、泌乳能力のある乳腺の数よりも少なかった母犬から得られます。

  • これは2mLずつ-20℃に冷凍します。
  • 解凍は38℃のぬるま湯で行います。
  • 解凍温度が高すぎると抗体が変性し、防御特性が失われてしまいます。

投与できる初乳が手元にない場合は、代りに、母犬または予防接種済で健康な成犬の血清を2mL与えます。

子犬が嚥下反射を示さない場合は、0.2mL/100g BWの血清を皮下投与します。

ビタミンの回復のため、水溶性ビタミンB複合体0.25mLと5mg/kg BWのビタミンEを皮下注射します。

感染の機会を減らすために、低ガンマグロブリン血症の子犬には、最良の飼育条件を整えるよう配慮します。

抗生物質の投与は感染予防になりますが、数日以上続くと、腸内細菌叢の形成を損ないますので、基本的には奨められないです。

予防には、出生後の新生子の初乳摂取に注意します。

乳頭をみつけられない子犬は、乳頭のところに置きます。

活力の乏しい個体は、本当に母乳を摂取しているかどうかに注意します。

母犬が完全な初乳を作れるよう、十分な予防接種が必要です。

  1. さらに、分娩前の最後の3週間は母犬の居場所を変えないほうがよいです。
  2. そうすることで、母犬は分娩場所に存在する微生物に対応することができます。
分娩前の母犬への、アミノ酸、ビタミンE、パントテン酸、葉酸、ピリドキシン(ビタミンB6)の供給不足は、抗体産生を低下させます。

 

子犬衰弱症候群

子犬衰弱症候群とは、最初は健康であった子犬が、明確な原因のみつからないまま、しだいに活力を失っていく症例をいいます。

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徹底的な治療を行っても、通常、14日齢以内に死亡します。

明らかに、子犬衰弱症候群という概念の背後には、

  • 先天性代謝障害
  • 外傷
  • 低酸素性器官障害
  • 不適合反応

など、これまでのところ十分には診断がなされていないものの、数々の疾病が存在しています。

そのため、ここで重要なのは、診断を下すよりも発育を記録することです。

個々の障害の原因は知られていないので、欠損を回復し、続発性の合併症を避けることを目的とした対症療法を行うことしかできません。

 

 

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no dogs & cats no lifeをモットーに、現役獣医師が、科学的根拠に基づいた犬と猫の病気に対する正しい知識を発信していきます。国立大学獣医学科卒業→東京大学附属動物医療センター外科研修医→都内の神経、整形外科専門病院→予防医療専門の一次病院→地域の中核1.5次病院で外科主任→海外で勤務。

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