獣医師が解説!犬や猫は新型コロナウイルスに感染する?しない?

    新型コロナウイルスが流行している中、愛犬との生活で注意することは?

    犬に感染はするの?

    人から犬に感染する?犬から人への感染は?

    散歩はしない方がいい?

    犬との生活の中で、注意することや消毒は必要?

    当記事では、現在のところわかっている新型コロナウイルに感染した犬の症状、病態、対処法に至るまでをまとめました。

    限りなく網羅的にまとめましたので、新型コロナウイルスが犬に与える影響をご心配な飼い主は是非ご覧ください。

    ✔︎本記事の信憑性
    この記事を書いている私は、大学病院、専門病院、一般病院での勤務経験があり、
    論文発表や学会での表彰経験もあります。

    記事の信頼性担保につながりますので、じっくりご覧いただけますと幸いですm(_ _)m

    » 参考:管理人の獣医師のプロフィール【出身大学〜現在、受賞歴など】

    ✔︎本記事の内容

    獣医師が解説!犬や猫は新型コロナウイルスに感染する?しない?

    獣医師が解説!犬や猫は新型コロナウイルスに感染する?しない?

    IDEXX(米国獣医検査会社)からの報告で、数千のイヌ、ネコで新型コロナウイルスの陽性の結果はなかったとの事です。

    以下その見解を記載します。

    IDEXX社は人間の呼吸器感染の原因となっている新型コロナウイルス株が数千の犬、猫から検出されなかった事を報告しました。

    この検査はPCR検査が用いられています。

    これらの結果は、新型コロナウイルスは主に人間で感染するという現在の専門家の理解に沿っております。

    呼吸器症状のある犬や猫の場合、より一般的な呼吸器病原体をまず疑って検査することが推奨されます。

    現在犬の新型コロナウイルスについて報告されていること

    • 新型コロナウイルスは人から犬、猫に感染する事も、症状を出す事もありません。
    • その逆で、犬、猫を介して、人→犬、猫→人の経路で伝染することは報告されていない
    • しかし、新しいウイルスのため今後研究が必要で、結論が変わる可能性も・・・
    • 新型コロナウイルスは非常に感染色が強いため、今は人の病気であっても、人と濃厚に生活に関わっている、ペットである犬、猫に感染して、媒介することで人に伝染する可能性はありうると仮定して行動することが重要
    • 香港で、犬の鼻から弱陽性の検出(犬には呼吸器症状含め、症状は認められていない)
    • ベルギーの猫にも一過性の症状が疑われる(新型コロナウイルスが原因かは不明)

    PCR検査だけでは感染したかは判断つかない

    なぜなら。。。

    PCR  ウイルスの遺伝子の存在(ウイルスの生死にかかわらず)

    血液抗体検査 抗体の有無(ウイルスが体内に入って、体が反応した証拠)

    ウイルス分離 生きたウイルスの証明

    愛犬のためにできること

    飼い主

    • 飼い主が感染しないこと
    • 手洗い、うがい
    • 不要不急の外出を控える
    • フェイスカバー、防護服の徹底
    • 感染者との接触を控える
    • 人の多い場所、時間帯を避ける

    愛犬

    最も効果的な予防は、感染者との接触を避けて、接触する場合は防具が推奨されます。

    新型コロナウイルスは、感染した人間が去った後も、空気中に3時間、段ボール表面には24時間、プラスチックやステンレスには2-3日残存していると報告されています。

    しかしこれらは犬がいない環境であり、上記の通りウイルスが犬の鼻や気道で生存することが分かっています。

    感染した飼い主と濃厚接触することで感染すると考えられますが、どのくらいの感染率かなどは分かっておりません。

    また、犬より猫の方が感染しやすいとされていますが、ほとんど無症状であり、死亡した例は報告されていません。

    犬の鼻から、新型コロナウイルスが人に感染した例も報告されていません。

    しかし、犬の鼻、気道にウイルスが、一定時間生存している以上、顔を舐められたりなどの濃厚接触をすると人への感染も考えられるということです。

    現在判明している事とそこから想定できることは全く異なりますので、今解明されたところから飛躍した考えを元に恐れる必要はありません。

    不要不急の外出(動物病院)は控え、優先順位をつけましょう

    衛生、健康状態に気を配り、過敏になりすぎない

    勿論、緊急を様子病気もありますので、感染を避けるため、受診する前にできることがあるのか、受診する必要があるのか、病院で電話連絡をしていただくのがいいとされていいます。

    愛犬を守ることができるのは、感染してもしなくても飼い主しかいないのです。

    ワクチンができるまでの一時的な辛抱です。

    犬に感染する報告は少ないですが、万が一のことを考えて行動しましょう。

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    no dogs & cats no lifeをモットーに、現役獣医師が、科学的根拠に基づいた犬と猫の病気に対する正しい知識を発信していきます。国立大学獣医学科卒業→東京大学附属動物医療センター外科研修医→都内の神経、整形外科専門病院→予防医療専門の一次病院→地域の中核1.5次病院で外科主任→海外で勤務。

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