獣医師解説!犬アトピー性皮膚炎治療薬:アポキルの全て

アポキル

アポクエル(アポキル錠)は、オクラシチニブマレイン酸塩を有効成分とした犬専用の薬剤です。

アレルギー性皮膚炎にともなう、かゆみや赤み、腫れなどの症状を緩和するほか、長期的な治療が必要となるアトピー性皮膚炎の症状にも優れた効果を示します。

高い即効性をもつ経口摂取タイプの薬剤です。

日本でアポキル錠として発売されている、犬用アトピー性皮膚炎治療薬です。

速効性があり、副作用が少なく安全性も高い人気商品です。

犬がかゆみを感じる原因として、ノミ、食べ物、カーペット消臭剤、シャンプー、殺虫剤、花粉やカビ、ホコリなどの環境アレルゲンなどが挙げられます。

これらの原因によって、犬が自身の身体を舐める、噛む、掻きむしるなどの症状が出た際に、アポクエル(アポキル錠)は処方されます。

アポクエル(アポキル錠)は、かゆみや炎症などの症状を引き起こすサイトカインの産生を抑制することで症状を緩和します。

摂取後4時間ほどで効果を発揮し、24時間以内にかゆみをコントロールします。

なお、従来のステロイド系の薬剤のような副作用は、比較的少ないとされています。

アポクエル(アポキル錠)は、犬用のアレルギー性およびアトピー性皮膚炎にともなうかゆみを緩和する薬剤です。

安全性が高く長期使用が可能で、かゆみに悩む犬の心強い味方です。

この記事では、犬のアポキルの作用機序、効果、使い方、副作用、更に通販で安く購入する方法までをまとめました。

限りなく網羅的にまとめましたので、アポキルを安く購入したい飼い主、また愛犬がアトピー性皮膚炎と診断され、アポキルが必要な飼い主は是非ご覧ください。

✔︎本記事の信憑性
この記事を書いている私は、大学病院、専門病院、一般病院での勤務経験があり、
論文発表や学会での表彰経験もあります。

記事の信頼性担保につながりますので、じっくりご覧いただけますと幸いですm(_ _)m

» 参考:管理人の獣医師のプロフィール【出身大学〜現在、受賞歴など】

✔︎本記事の内容

犬アトピー性皮膚炎治療薬:アポキルの全て

アポキル錠の作用機序

アポキル錠の作用機序

  • 犬のアレルギー性皮膚炎のかゆみを鎮める
  • 投薬から最短4時間で素早い効果
  • 安全性が高い&長期使用可能

「アポクエル」は、日本では「アポキル錠」と言う商品名で販売されている犬用の内服薬です。(両者は名前が違うだけで同一の薬剤です)

有効成分「オクラシチニブ」には、かゆみの原因物質が細胞内で伝わっていくのをブロックする働きがあります。

従来のアレルギー治療で広く使われているステロイド剤同様、素早く効果(使用後最短4時間)が出る上に、安全性が非常に高いという特徴があります。

ステロイド剤に抵抗のある飼い主さんにとっても安心です。

本薬でかゆみを抑えることで、舐めたり引っ掻いたりした結果起こる炎症、出血など二次的症状も防ぐことができます。

遺伝性のアトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能が弱っている状態で、人間でも非常に多くの方が悩む病気です。

犬の場合、生活環境にあるアレルギー原因物質(ハウスダスト、花粉、カビ、など)を鼻や皮膚などから取り入れることで、大抵1歳~3歳頃に発症します。

初めは皮膚の赤み・かゆみなど一時的な症状でも、徐々に慢性化する傾向にあります。

悪化すると症状は全身に広がり、脱毛症状、色素沈着、肥厚(皮膚が分厚くなって、硬く感じる)が発生する可能性があるため、早期治療が重要です。

またほとんどの場合、二次感染により細菌性皮膚炎、マラセチア性皮膚炎(酵母菌の仲間)、慢性的な外耳炎や結膜炎などの症状が出るため、さらなる対策が必要になります。

本薬でかゆみをコントロールすることで、このような症状の対策にも繋がります。

ノミ、食物、接触性、環境など、様々な種類があるアレルギー性皮膚炎ですが、全てに必ずアレルギーの原因物質が存在しています。

アレルギーの治療はアレルギーの原因物質を取り除く必要があり、本薬の治療のみでは不十分です。

感染症の管理、アレルゲン除去、食事コントロール、外用ローション使用などのケアが必要になります。

アポキル錠の効果

犬:アトピー性皮膚炎に伴う症状及びアレルギー性皮膚炎に伴う掻痒の緩和

アポキル錠の投与、使用方法

体重 1kgにつき、オクラシチニブが 0.4〜0.6mg必要とされています。

内容量の違う3種類(3.6mg, 5.4mg, 16mg)を、ペットの体重に合わせて選びます。

※薬を安く購入する近道
最近は動物用医薬品もジェネリックも増えており、動物病院で病気さえ診断していただいて、
必要な薬さえわかれば、動物病院で購入しなくても、オンライン通販で安く購入できます。
「うさぱら」では、まとめ買いで割引もありますので、これを使って更に安く購入するのもありですね。
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1日2回、経口投与します。

本剤を初めて投与する場合には 1日 2回の服用が必要です。

その後、症状の状態によりますが、最長2週間までは 1日 2回の投与が可能です。

それ以上痒みの症状がある場合などは、1日1回を限度として継続することができますが、1年を超えることはできません。

アトピー・アレルギー性皮膚炎以外が原因のかゆみである場合、治療方法が異なります。

誤った判断で投薬すると症状が悪化することがあります。

アポキル3.6  アポキル  アポキル16

投与早見表(アポキル錠の添付文書より)

犬の体重 1回あたりの投与量
小型犬 3.0 - 4.4kg

3.6mgを0.5錠

4.5 - 5.9kg

5.4mgを0.5錠

6.0 - 8.9kg

3.6mgを1錠

中型犬 9.0 - 13.4kg

5.4mgを1錠

13.5 - 19.9kg

16mgを0.5錠

20.0 - 26.9kg

5.4mgを2錠

大型犬 27.0 - 39.9kg

16mgを1錠

40.0 - 54.9kg

16mgを1.5錠

55.0 - 80.0kg

16mgを2錠

アポキル錠を安く手に入れる方法

動物病院よりお薬代を節約できます!

動物病院 通販
値引き 約50%オフ
内容量 1箱20錠入 1箱20錠入
1箱あたり 8,000円程度 4,040円
1本あたり 約400円 約200円

動物病院で手に入れる場合

動物病院の場合、アトピー・アレルギー性皮膚炎の診断結果を元に処方されることになります。

アレルギー検査や皮膚検査には病院内で実施可能なもの、不可能なものがありますが、不可能なものは外部の検査機関を利用するため、費用は高額になります。

<動物病院の参考費用>

  • 初診料・再診料…~2,000円
  • 院内検査…3,000円〜(実施する検査の内容で費用は大きく変わります。)
  • 院外検査…5,000円〜(採血料も発生する可能性があります。)
  • 薬剤1錠…500円〜
  • 診察・検査のみで10,000円程度

アポキルを通販で購入する場合

上記の通り、通常の動物病院で購入するより半額程度の値段で購入可能です。

また、まとめて購入することにより更に安く購入できます。

例)アポキル3.6mgの場合

1箱 4,044円

2箱 6,940円

3箱 9,728円

アポキルの注意事項

  • フードに混ぜて与えた場合には、必ず錠剤を飲み込んでいることを確認して下さい。
  • 投与した後に異常が見られた場合には、早急に獣医師に相談して下さい。
  • 本剤には免疫力を下げる作用があるため、投与開始から常に皮膚の状態を観察して、二次感染などの問題が起こらないように診察は定期的に受けるようにして下さい。
  • ワクチンや寄生虫の駆除薬、抗生物質などを同時に使用しても、基本的に問題はありませんが、ワクチン時などには獣医師に本剤服用中であることは伝えて下さい。

アポキルの使用禁忌・併用禁忌

  • 本薬は免疫抑制剤(例:ステロイド、サイクロスポリン)との併用はお勧めできません。
  • 生後12ヶ月未満の犬には使用できません。
  • 体重3.0kg未満の犬には使用できません。
  • 本剤は免疫力を低下させるため、重度の感染症がある犬には使用できません。
  • 交配予定の犬及び妊娠・授乳中の犬
  • 副腎皮質機能亢進症等の免疫抑制又は進行性悪性腫瘍の疑いのある犬

アポキルの副作用

本薬は若干の免疫抑制作用があります。

既に何らかの感染症にかかっていると症状を悪化させる可能性があるため、特に初めての投与は慎重に行う必要があります。

本薬の使用後、何らかの二次感染症が見られることがあります。

犬の皮膚の状態などを常に注意深くチェックするようにしましょう。

一時的な嘔吐及び下痢がみられることがあります。

アポキルの保管方法

誤飲を避けるため、使用後の残りは小さなお子様の手が届かない場所にすぐに保管してください。

室温15℃~40℃(20〜25℃推奨)で、外箱の中に保管してください。

シートから出したものは、3日以内で使い切ってください。

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no dogs & cats no lifeをモットーに、現役獣医師が、科学的根拠に基づいた犬と猫の病気に対する正しい知識を発信していきます。国立大学獣医学科卒業→東京大学附属動物医療センター外科研修医→都内の神経、整形外科専門病院→予防医療専門の一次病院→地域の中核1.5次病院で外科主任→海外で勤務。

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