動物病院で、自分の犬が結石症と診断された...
愛犬が結石症と診断され食事管理が必要と言われたけど、
- 病院ではよくわからなかった...
- 病院では質問しづらかった...
- 混乱してうまく理解できなかった...
- もっと詳しく知りたい!
- 家ではどういったことに気をつけたらいいの?
- pHコントロールの種類はどれがいいの?
- ユリナリー とpHコントロールの違いは?
という事でこの記事に辿りついたのではないでしょうか?
ネット上にも様々な情報が溢れていますが、そのほとんどが科学的根拠やエビデンス、論文の裏付けが乏しかったり、情報が古かったりします。
中には無駄に不安を煽るような内容も多く含まれます。
ネット記事の内容を鵜呑みにするのではなく、
情報のソースや科学的根拠はあるか?記事を書いている人は信用できるか?など、
その情報が正しいかどうか、信用するに値するかどうか判断することが大切です。
例えば...
- 人に移るの?
- 治る病気なの?
- 危ない状態なのか?
- 治療してしっかり治る?
これを読んでいるあなたもこんな悩みを持っているのでは?
結論から言うと、動物病院に置いてあるフードが一番良いです。つまりロイヤルカナンやヒルズです。
この記事では、犬の結石用のペットフードの選び方についてその理由をアカデミックな面からまとめました。
この記事を読めば、犬の結石症対策について、ご自宅で気をつけることがわかります。
限りなく網羅的にまとめましたので、犬の結石用のフードに迷われている飼い主、結石と診断され食事療法を始める飼い主は是非ご覧ください。
✔︎本記事の信憑性
この記事を書いている私は、大学病院、専門病院、一般病院での勤務経験があり、
論文発表や学会での表彰経験もあります。
今は海外で獣医の勉強をしながら、ボーダーコリー2頭と生活をしています。
臨床獣医師、研究者、犬の飼い主という3つの観点から科学的根拠に基づく正しい情報を発信中!
記事の信頼性担保につながりますので、じっくりご覧いただけますと幸いですm(_ _)m
» 参考:管理人の獣医師のプロフィール【出身大学〜現在、受賞歴など】
✔︎本記事の内容
膀胱結石の犬の食事療法:結石の種類別ユリナリー S/Oの使い分け一覧
この記事の目次
犬の膀胱結石になる原因
上部尿路は腎臓と尿管、下部尿路は膀胱と尿道の事を言います。
犬の下部尿路疾患の統計調査によると40%が膀胱炎、24%が尿失禁、18%が尿石症、8%がその他となっています。
膀胱炎はメスに多く、尿失禁は避妊手術後のメスに見られる事があります。
また、膀胱炎や尿石症は感染性であることが多いと言われています。
犬の膀胱結石の種類は?
細菌性膀胱炎:ストルバイト結晶尿の管理、適切な抗生物質治療に伴う
ストルバイト、シュウ酸カルシウム、リン酸カルシウム、尿酸アンモニウム、シスチン、シリカ
犬猫共に結石はストルバイトとシュウ酸カルシウムが主に検出されます。
犬の膀胱結石の治療
尿結石は予防が大切です!環境とフードを見直してみましょう!
特別に尿結石を考慮した食事だけを与える
- !おやつには十分注意
- !市販のフードでは限界がある
- !太らせないように注意する
- !食事を与えすぎない
- !太りにくい食事を与える
- !ストレスを解消
尿を我慢させない
- !トイレを清潔にする
- !外でしかしない子はお散歩を出来るだけこまめに
・膀胱を保護する(EPA,DHAが良いとされる。魚に多く含まれ、炎症を軽減し膀胱壁を刺激から守る。)
・ストレスを最小限にする(トイレを綺麗に保ち、多頭飼いであれば頭数分のトイレを出来るだけ設置する。
・尿量を増やす(療法食を使用し、尿を薄めて刺激を減らす。食事中のタンパク量・ナトリウム量を調節し飲水量を増加させる。消化率の向上を図り水分吸収率を向上させる。)
犬の膀胱結石の食事治療(ロイヤルカナン製品での管理)
尿トラブルの際に処方されるフードでよく耳にするのが、ロイヤルカナンの『pHコントロール』という尿路結石用の療法食シリーズがあります。
非常にたくさんの患者さんに処方して食べていただいている製品ですが、新しい名前は、『ユリナリーS/O』というシリーズに変わっています
Sはストラバイト;Struviteの、Oはシュウ酸カルシウム;Calcium Oxalateという2大結石の名前の頭文字を取ってるようです。
これまでも実は、世界ではこの『ユリナリーS/O』という名前が使われていたのですが、日本だけ『pHコントロール』という名前で売られていたのです。
では、変わったのは名前だけなのかというと、微妙にレシピや成分の変更も行われています。
それぞれにあったフードはそれぞれ微妙にレシピや成分の変更も行われています。
うちの子にはどのシリーズが良いのかな??と疑問が生じた方もたくさんいるかと思います。
そこで、リニューアルされたpHコントロールの新製品と各ユリナリーの選び方や特徴について様々な商品をご紹介させていただきます。
以下のようなケースにはぜひご検討ください!
- これまで尿路結石と言われてずっと療法食を与えてきたが、フードをどうしようか迷っている。
- 多頭で飼育していて、そのうち1頭が尿路結石や膀胱炎の診断を受けて療法食を勧められた。若い子と高齢の子が同居している状況で、全員一緒に与えることができるフードに変更したい。
- シニアで、あちこちでおしっこうんちをしてしまう、大きな声でワーワー鳴く、急に飼い主さんや同居犬に対して攻撃的になった、新しい犬が来てから体のあちこちをなめて毛がどんどん薄くなってきた…etc ストレスが原因と思われる問題行動がある犬ちゃんに。
ユリナリーS/Oシリーズの特徴
- ーストルバイトを予防可能
- ーストルバイトを溶解可能
- ーシュウ酸カルシウムを予防可能
- ー長期間の給与が可能
尿を結石(結晶)が溶けやすい(出来にくい)状態にすることができ、水を沢山飲み尿をすることによって、膀胱の中を洗い流します。
加水分解ミルクプロテインというストレスを和らげる成分をこちらも配合しております。
ですから、ストレスが原因の特発性膀胱炎や、「あちこちでおしっこをしてしまう」、「同居犬や飼い主さんに攻撃的である」、「ストレスでお腹をなめて毛が抜けている」などの問題行動に対しても効果が期待できます。
結石の種類別ユリナリー S/Oの使い分け一覧
ストルバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)
X線不透過性
ストルバイト結晶は尿がアルカリ性に傾くと発生しやすく、酸性尿中でよく溶けます。
→・尿酸性化剤を与える(骨が脆くなることがあり、長期使用には適さない。)
・食物中の成分を調節する(適切なフードで管理するとアシドーシスになりにくい。)
犬のストルバイト結石症の原因70%が尿路感染症を伴っていると言われています。
(そのため、抗菌剤の使用やタンパク質を制限した食事が好ましい。)
じゃこ、煮干し、のり、ミネラルウォーター(硬水)を多く摂取していると尿pHが高くなります。
またマグネシウムを多く含む食事を取ることで、ストルバイトが形成されやすくなります。
気温の低下や肥満によりあまり運動をしないと水分を摂取する量が減り、尿量が減少します。
このため、尿の濃度が高くなったり、膀胱に尿が溜まるのに時間がかかり尿結石のリスクが増大します。
(食事中に含まれるタンパク質や塩類が多いと水分摂取量が増えます。)
消化率の低い食事を食べている場合、糞便の量が増加し、それに伴い糞便中の水分が増え尿量が減少します。
ストルバイト結石の管理のポイント
- 尿を弱酸性にする…
- 猫:pH6.0~6.5
- 犬:pH5.5~6.0
- マグネシウム摂取量を控える
- 尿量を増やす(飲水量を増やす・消化率の高い食事にする)
- 抗菌剤を投与する(結石消失+3週間)(犬)
- タンパク質を制限する(犬)
推奨される食事
ユリナリー S/Oシリーズ
- ユリナリー S/O+満腹感サポート
- ユリナリー S/O
- ユリナリー S/O ウェットパウチ
- ユリナリー S/O ライト
- ユリナリー S/O ライト ウェットパウチ
- ユリナリー S/O+低分子サポート
- ユリナリーS/O 小型犬用
獣医師解説!犬の結石におすすめのフード:ユリナリー とpHコントロールの違い
病院で犬が結石症と診断され、食事、フードに悩まれている飼い主は多いと思います。結石予防に一番オススメのフードを獣医師が解説します。犬の結石用のフードはこの記事を読めば解決します。犬の結石用のペットフードの選び方についてその理由をアカデミックな面からまとめました。
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シュウ酸カルシウム(カルシウムオキサレート)
シュウ酸カルシウムは溶かすことができないため、外科的に除去するしかありません。
マグネシウムを制限しすぎたり、尿pHを下げすぎるとカルシウムの尿中排泄量が増えシュウ酸カルシウムのリスクが高くなります。
マグネシウムを制限しすぎず、尿pHを下げすぎず、尿量を増やすことがシュウ酸カルシウム形成のリスクを下げることに繋がります。
推奨される食事
ユリナリー S/Oシリーズ
- ユリナリー S/O+満腹感サポート
- ユリナリー S/O
- ユリナリー S/O ウェットパウチ
- ユリナリー S/O ライト
- ユリナリー S/O ライト ウェットパウチ
- ユリナリー S/O+低分子サポート
- ユリナリーS/O 小型犬用
獣医師解説!犬の結石におすすめのフード:ユリナリー とpHコントロールの違い
病院で犬が結石症と診断され、食事、フードに悩まれている飼い主は多いと思います。結石予防に一番オススメのフードを獣医師が解説します。犬の結石用のフードはこの記事を読めば解決します。犬の結石用のペットフードの選び方についてその理由をアカデミックな面からまとめました。
リン酸カルシウム
結晶 プルシャイト、非晶質性リン酸カルシウム
結石 X線不透過性
推奨される食事
ユリナリー S/Oシリーズ
- ユリナリー S/O+満腹感サポート
- ユリナリー S/O
- ユリナリー S/O ウェットパウチ
- ユリナリー S/O ライト
- ユリナリー S/O ライト ウェットパウチ
- ユリナリー S/O+低分子サポート
- ユリナリーS/O 小型犬用
獣医師解説!犬の結石におすすめのフード:ユリナリー とpHコントロールの違い
病院で犬が結石症と診断され、食事、フードに悩まれている飼い主は多いと思います。結石予防に一番オススメのフードを獣医師が解説します。犬の結石用のフードはこの記事を読めば解決します。犬の結石用のペットフードの選び方についてその理由をアカデミックな面からまとめました。
尿酸アンモニウム
結晶:特徴的な結晶は認められない
結石:X線透過性
推奨される食事
- 肝臓サポート
- 腎臓サポート+低分子プロテイン
- 腎臓サポート
- 腎臓サポートセレクション
獣医師解説!犬と猫の肝臓病にオススメのフード
犬と猫の肝臓病は非常に多く、病院で食事、フードの変更を勧められることは多いと思います。肝臓病、肝臓の数値が高い時のフードの選択に悩まれている飼い主は多いと思います。肝臓病に一番オススメのフードを獣医師が解説します。犬と猫の肝臓病、肝臓の数値が高い時のフードの選び方についてその理由をアカデミックな面からまとめました。
獣医師解説!犬と猫の腎臓病にオススメのフード
犬と猫の腎臓病は非常に多く、病院で食事、フードの変更を勧められることは多いと思います。腎臓病、腎臓の数値が高い時のフードの選択に悩まれている飼い主は多いと思います。腎臓病に一番オススメのフードを獣医師が解説します。犬と猫の腎臓病、腎臓の数値が高い時のフードの選び方についてその理由をアカデミックな面からまとめました。
獣医師が解説!腎臓病と食物アレルギー用ドッグフード:腎臓サポート+低分子プロテイン
ロイヤルカナンのフードは種類が多くてわからない・・・腎臓も悪いしもアレルギーもある・・・本記事では、マルチファンションシリーズ !腎臓サポート+低分子プロテインについてお話...
シスチン
結晶:特徴的な結晶は認められない
結石:X線透過性
推奨される食事
推奨される食事
- 肝臓サポート
- 腎臓サポート+低分子プロテイン
- 腎臓サポート
- 腎臓サポートセレクション
獣医師解説!犬と猫の肝臓病にオススメのフード
犬と猫の肝臓病は非常に多く、病院で食事、フードの変更を勧められることは多いと思います。肝臓病、肝臓の数値が高い時のフードの選択に悩まれている飼い主は多いと思います。肝臓病に一番オススメのフードを獣医師が解説します。犬と猫の肝臓病、肝臓の数値が高い時のフードの選び方についてその理由をアカデミックな面からまとめました。
獣医師解説!犬と猫の腎臓病にオススメのフード
犬と猫の腎臓病は非常に多く、病院で食事、フードの変更を勧められることは多いと思います。腎臓病、腎臓の数値が高い時のフードの選択に悩まれている飼い主は多いと思います。腎臓病に一番オススメのフードを獣医師が解説します。犬と猫の腎臓病、腎臓の数値が高い時のフードの選び方についてその理由をアカデミックな面からまとめました。
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シリカ
結晶:特徴的な結晶は認められない
結石:X線不透過性
推奨される食事
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健康診断
簡単な検査をこまめに行うことで病気の早期発見につながるケースも…
◎聴診→心雑音の有無→心臓病
◎尿検査→尿比重(低比重尿)・尿タンパク→LUTD、初期の腎臓病
ビリルビン→肝疾患
潜血・尿pH(亜硝酸塩:細菌感染)→LUTD、腎疾患
尿糖→糖尿病、腎疾患
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ネットで検索すると、いろんな情報が出てきて混乱して、
逆に不安になったことってありませんか?
ちょっと待って!犬や猫の病気をネットで調べる?その危険性を獣医師が解説します!
なんか調子が悪い・・・病院に行ってきたけど・・・動物病院に行っても、よくわからないと言われたことはないですか? 様子、経過を見てくださいと言われたけど...
ネット記事を読むときは、内容を鵜呑みにするのではなく、
情報のソースや科学的根拠はあるか?記事を書いている人は信用できるか?など、
その情報が正しいかどうか、信用するに値するかどうか判断することが大切です。
とっても大事なこと
愛猫や愛犬のわずかな変化に気付き、守ることができるのは飼い主様だけです!
病気になった時も、獣医師がしっかり説明をして、飼い主様が正しい知識を理解をして、ペットを含め、3者がともに協力しないといい結果は得られません。
本ブログでは、1匹でも正しい予防や治療を受けてペットと楽しい時間をできるだけ長くできるように、報告に基づいてわかりやすく解説しています。
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