獣医師解説!犬と猫の粘膜や口の中が青い?黄色い?赤い?紫色?白い?:粘膜異常(蒼白・チアノーゼ・充血・乾燥)〜原因、症状、対処方法、治療方法〜

最近、犬や猫の口の中や、目の粘膜の色がおかしい・・・

粘膜や口の中が青い?黄色い?赤い?紫色?白い?・・・

本記事では、粘膜異常(蒼白・チアノーゼ・充血・乾燥)についてお話しします。

  • 様子、経過を見てくださいと言われたけど心配...
  • 検査してくれなかった...
  • 病院ではよくわからなかった...
  • 病院では質問しづらかった...
  • 混乱してうまく理解できなかった...
  • もっと詳しく知りたい!
  • 家ではどういったことに気をつけたらいいの?
  • 治療しているけど治らない
  • 予防できるの?
  • 麻酔をかけなくて治療できるの?
  • 高齢だから治療ができないと言われた

もしくは、病院に連れて行けなくてネットで調べていた という事でこの記事に辿りついたのではないでしょうか?

ネット上にも様々な情報が溢れていますが、そのほとんどが科学的根拠やエビデンス、論文の裏付けが乏しかったり、情報が古かったりします。

中には無駄に不安を煽るような内容も多く含まれます。

ネット記事の内容を鵜呑みにするのではなく、 情報のソースや科学的根拠はあるか?記事を書いている人は信用できるか?など、 その情報が正しいかどうか、信用するに値するかどうか判断することが大切です。

例えば...

  • 人に移るの?
  • 治る病気なの?
  • 危ない状態なのか?
  • 治療してしっかり治る?

これを読んでいるあなたもこんな悩みを持っているのでは?

結論から言うと、粘膜異常は、粘膜蒼白、チアノーゼ、黄疸、粘膜充血、粘膜乾燥に分類されます。

この記事は、愛犬や愛猫の粘膜や口の中が青い?黄色い?赤い?紫色?白い?:粘膜異常(蒼白・チアノーゼ・充血・乾燥)が気になる飼い主向けです。

この記事を読めば、愛犬や愛猫の粘膜や口の中が青い?黄色い?赤い?紫色?白い?粘膜異常の原因、治療法がわかります。

限りなく網羅的にまとめましたので、ご自宅の愛犬や愛猫の粘膜や口の中が青い?黄色い?赤い?紫色?白い?:粘膜異常(蒼白・チアノーゼ・充血・乾燥)について詳しく知りたい飼い主は、是非ご覧ください。

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✔︎本記事の信憑性

この記事を書いている私は、大学病院、専門病院、一般病院での勤務経験があり、 論文発表や学会での表彰経験もあります。

今は海外で獣医の勉強をしながら、ボーダーコリー2頭と生活をしています。

臨床獣医師、研究者、犬の飼い主という3つの観点から科学的根拠に基づく正しい情報を発信中!

記事の信頼性担保につながりますので、じっくりご覧いただけますと幸いですm(_ _)m

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✔︎本記事の内容

犬と猫の粘膜や口の中が青い?黄色い?赤い?紫色?白い?:粘膜異常(蒼白・チアノーゼ・充血・乾燥)〜原因、症状、対処方法、治療方法〜

粘膜異常(蒼白・チアノーゼ・充血・乾燥)とは?どんな状態?

粘膜異常(蒼白・チアノーゼ・充血・乾燥)とは?どんな状態?

可視粘膜の色調や状態など粘膜異常を確認することは身体検査の基本です。

粘膜蒼白では循環赤血球量の低下により青白くなります。

チアノーゼでは低酸素血症により還元ヘモグロビン濃度が増加することにより可視粘膜が暗紫色になります。

また、黄疸では粘膜が黄染し、出血があれば赤色から紫色、淡黄色となります。

粘膜充血では血液量の増加により赤くなります。

粘膜乾燥粘液分泌量の減少により表面の湿潤性が低下している状態です。

粘膜異常(蒼白・チアノーゼ・充血・乾燥)の分類と問題点

粘膜異常(蒼白・チアノーゼ・充血・乾燥)の分類と問題点粘膜蒼白血中ヘモグロビンの濃度の低下によるものと循環血液量の低下によるものがあります。

チアノーゼ中心性チアノーゼ末梢性チアノーゼに大別されます。

前者は動脈血の還元ヘモグロビン量の増加を示すもので、

さらに原因により

  • 呼吸障害によるもの、
  • 循環障害によるもの、
  • 異常ヘモグロビンによるもの

に分けられます。

粘膜乾燥局所性全身性に分けられます。

また黄疸や出血によっても変状が認められます。

粘膜充血動脈性充血静脈性充血(うっ血)に分類されます。

動脈性は動脈の拡大による循環血液量の増加により起こり、
静脈性は静脈系の血流障害による血液量の増加によります。
また、発生部位により全身性と局所性に分けられます。

粘膜異常(蒼白・チアノーゼ・充血・乾燥)の原因、なぜ起こる?理由

粘膜異常(蒼白・チアノーゼ・充血・乾燥)の原因、なぜ起こる?理由

粘膜蒼白

血中ヘモグロビンの濃度の低下による粘膜蒼白は、循環血液量は正常ですが、血管容積当たりの赤血球数、ヘモグロビン量が減少するため、貧血により発生します。

一方循環血液量の低下による粘膜蒼白は、血圧の低下により粘膜細静脈の循環血液量が減少し、血管容積が減少するため、ショックで発生します。

ただし心原性ショックではチアノーゼを呈します。

チアノーゼ

チアノーゼは血液疾患ではメトヘモグロビン血症、スルフォヘモグロビン血症などのヘモグロビン異常症で起こります。

赤血球増加症(多血症)では過粘稠により末梢循環障害が起こり十分な酸素交換が行われないためチアノーゼを呈することがあります。

先天性心疾患に二次性多血症を伴った症例ではチアノーゼはより重度となります。

粘膜充血

全身性の粘膜充血高体温や高血圧、赤血球増加症で認められます。

赤血球増加症では循環血液量の増加はみられないですが、血液中の赤血球(ヘモグロビン)の増加により充血が起こります。

粘膜乾燥

局所性の粘膜乾燥は局所分泌液(唾液、涙液、鼻汁など)の減少により起こり、鼻粘膜や口腔粘膜は過呼吸でも起こります

全身性の粘膜乾燥は脱水が最も多い原因です。

粘膜異常(蒼白・チアノーゼ・充血・乾燥)の対症療法

粘膜異常(蒼白・チアノーゼ・充血・乾燥)の対症療法

貧血に対しては輸血と酸素吸入が最も有効な対症療法です。

ショックに対しては酸素吸入を行い、心原性ショック以外では急速輸液を実施し、循環血液量を確保します

出血性ショックでは輸血が必要です。

副腎皮質ホルモンを投与するとともに血管性ショックではエピネフリンやドパミンを投与し血圧を上げます。

心原性ショックでは肺水腫に注意しながら輸液を行い、ドパミン、ドブタミンの投与を行う。

チアノーゼに対しては酸素吸入を行います。

粘膜充血に対しては高体温がある場合は冷却を行います。

全身性の粘膜乾燥では適切な輸液療法を行います。

犬の呼吸が荒い時!飼い主必須携帯酸素缶

犬に突然起こりやすい、急性腸炎、急性膵炎、誤嚥性肺炎、痛みなどで呼吸が荒くなることがあります。

犬の呼吸数は小型犬で1分間に20回前後、大型犬では15回くらいです。

30回を超えると異常のサイン、40回を超えた時は赤信号です。

すぐに病院の受診が必要ですが、この酸素缶を持っていると、自宅で落ち着かせることや、移動の間犬が楽になります。

これだけでも、是非、犬を飼っている飼い主に、一つは持っておいて欲しいものです。

粘膜異常(蒼白・チアノーゼ・充血・乾燥)の診断の進め方

粘膜異常(蒼白・チアノーゼ・充血・乾燥)の診断の進め方

◎粘膜蒼白

血圧測定、血液検査により貧血とショックの有無を確認します。

貧血が認められた場合

  • 一般血液検査所見
  • 血液塗抹所見
  • 血清鉄、総鉄結合能(TIBC)
  • 骨髄検査所見

などにより貧血の鑑別を行います。

ショックは原因により

  • 循環血液量減少性ショック
  • 心原性ショック
  • 血管性ショック

に分類されます。

出血性ショック循環血液量減少性ショックの一つで、

敗血症性ショックとアナフィラキシーショック血管性ショックに分類されます。

これらを血液検査、X線検査、超音波検査、心電図検査などにより鑑別を行います。

◎チアノーゼ

◎粘膜充血

体温測定、血圧測定、血液検査により高体温、高血圧、赤血球増加症を鑑別します。

赤血球増加症が認められたら、真性赤血球増加症二次性赤血球増加症を鑑別します。

血中エリスロポエチン濃度が基準より高ければ二次性、低ければ真性赤血球増加症と診断できます。

しかし両者ともに血中エリスロポエチン濃度は基準値範囲内の場合があります。

動脈血酸素飽和度、X線検査、超音波検査などにより二次性赤血球増加症の原因となる慢性心肺疾患(慢性低酸素症)、腎疾患、腫瘍性疾患を鑑別します。

◎粘膜乾燥

身体検査で皮膚脱水の有無を確認します。

血液検査で血清総蛋白、血清アルブミン、BUN、PCV値などから脱水の有無を確認します。

粘膜異常(蒼白・チアノーゼ・充血・乾燥)の特徴

粘膜異常(蒼白・チアノーゼ・充血・乾燥)の特徴

原因疾患は多岐にわたるため、共通する特徴は特にないです。

粘膜異常(蒼白・チアノーゼ・充血・乾燥)でよく見られる病気

粘膜異常(蒼白・チアノーゼ・充血・乾燥)でよく見られる病気

◎免疫介在性溶血性貧血(IMHA)

診断は球状赤血球症(全赤血球の30%以上)、自己凝集、クームス試験陽性などの所見により行います。

血管外溶血だけがみられる場合は経過がゆっくりしているものが多く、貧血が重度で可視粘膜の蒼白がみられます。

血管外溶血を伴うものは急速に進行することが多く、貧血が重度でなく、可視粘膜の蒼白はみられません。

◎ヘモバルトネラ症(ヘモプラズマ症)
この文章は消さないでください。
ヘモバルトネラ症は、猫伝染性貧血ともいわれ、Mycoplasma hemofelisの感染により引き起こされる溶血性貧血です。

若い雄猫に多発する傾向があり、特に猫白血病ウイルス(FeLV)感染猫に多いです。

感染経路は十分に解明されていないですが、吸血昆虫による媒介や咬傷による水平伝搬や初乳や胎盤からの垂直伝搬も考えられています。

貧血の機序は、大部分は脾臓における赤血球の抑留と物理的および化学的な破壊によります。

臨床所見はほかの貧血同様、元気、食欲の低下や沈うつがみられます。

可視粘膜の蒼白や黄疸がみられる場合もあります。

触診では脾腫がみられることが多いです。

◎血管肉腫

脾臓や肝臓に発生した血管肉腫では、ときに腫瘍の破裂が起こり大量の腹腔内出血により、

循環血液量減少性ショックを起こし粘膜蒼白となります。

また、心房に発生した血管肉腫からの出血により心タンポナーデが起こり、心原性ショックが起こることもあります。

この場合チアノーゼがみられることもあります。

正常な脾臓(超音波)
脾臓腫瘍(超音波)

脾臓腫瘍のレントゲン画像

腹部に腫大した脾臓(赤矢印)が認められます。

◎肥満細胞腫

巨大な肥満細胞腫が存在する場合、手術中や触診の際に腫瘍の扱いにより、

腫瘍細胞から大量のヒスタミンが放出され、

アナフィラキシーショックを起こし粘膜蒼白となることがあります。

粘膜異常(蒼白・チアノーゼ・充血・乾燥)のまとめ

まとめ
  • 日常診察において可視粘膜の視診は基本かつ重要です。
  • 粘膜蒼白、チアノーゼ、粘膜充血、粘膜乾燥といった異常所見により多くの疾患を鑑別リストに挙げることが可能であり、診断の手掛かりになります。
  • また蒼白やチアノーゼが認められた場合、酸素吸入や輸血など緊急処置の必要性を認識できます。

 

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no life no dogs & catsをモットーに、現役獣医師が、科学的根拠に基づいた犬と猫の病気に対する正しい知識を発信していきます。国立大学獣医学科卒業→東京大学附属動物医療センター外科研修医→都内の神経、整形外科専門病院→予防医療専門の一次病院→地域の中核1.5次病院で外科主任→海外で勤務。

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